第123話 シエラの学園生活
「では、私は、自分のクラスに戻りますね、真央お姉ちゃん」
「ああ」
「では、皆さんも失礼します」
そう言ってシエラは、自分のクラスへと戻って行った。
「元気な子だね」
「まあな、僕達も授業が始まるし戻ろう」
真央達もクラスに戻るのだった。
~side シエラ~
「さて、レイアお姉ちゃんのクラスもわかりましたし、真理亜様も見つけましたね」
クラスに戻る道中シエラは、独り言のように言っていた。
「それにしても真理亜様、本当にレイラ様の面影がありますね、魔力は、レイアお姉ちゃんが封印していたと言っていましたが、確かにあれだけ密着しても魔力は、全く感じませんでしたね、強力な封印と言う事ですか、さすがレイラ様とレイアお姉ちゃんですね」
そして自分のクラスへとたどり着く。
「今後どのようにするかは、考えないといけませんね、まあ学園生活は、ある程度できていれば問題ないですね」
シエラは、自分の席に着き授業を受けるのだった。
~side シエラの住むマンション~
「シエラお姉様、食事ができました」
「ありがとうございます、では、いただきましょう」
「はい」
二人は、手を合わせて。
「「いただきます」」
と言い夕飯を食べるのだった。
「セレナちゃん、高等部の生活は、どうですか?」
「はい、問題ありませんね、皆さん良い人達なので、仲の良い友人もできました」
シエラの問いにセレナは、答える。
シエラは、初等部、セレナは、高等部にそれぞれ通う事にしたのだった。
「シエラお姉様の方は、どうですか?」
「私の方も特に問題は、ないですね今のところは、ですが」
「と言いますと?」
「まだ確信は、ないので何とも言えませんが、しばらく様子を見ると言ったところですね」
「よくわかりませんが、お姉様がそう言うなら」
「まあ、心配しなくても大丈夫ですよ」
そして二人は、食事を続けるのだった。
次の日、シエラは、学園で普通に授業を受け過ごしていた。
シエラは、クラスの中で勉強も運動もできるので、本人は、目立たないようにしていたが、クラスでは、人気が出ていた。
クラスの子達とも楽しく話したりしていて、本人もそれなりに楽しく過ごしていた。
ところが数日後。
「ふむ」
明らかにクラスの皆がシエラを避けているような態度を取っていた。
理由は、わからないが何故か避けている。
朝挨拶をしても反応があまりなく、楽しく話していた子達もあからさまにシエラを避けるような感じになっていた。
(まさかとは、思いましたがなんともはや)
しかし、シエラは、特に何も感じず最初からこうなる事を読んでいたかのように冷静でいた。
(少し、様子を見ましょうか、このくらいならまだかわいい方ですからね)
しばらく様子を見る、それがシエラの出した決断だった。
しかし、その後もシエラに対する行動が酷いものになっていった。
下駄箱に変な物が入れられたり、教科書が汚されたり、体操服がなくなったり、そう言った事を色々されるようになった。
(うーん、これは、さすがに少し困りましたね)
こんな事をされてもシエラは、冷静のままだった。
(見たところ、本意でやっているわけでは、ないですね私に対する罪悪感が感じられますからね)
シエラは、クラスの皆を見渡す。
見るとシエラと目が合った者は、申し訳なさそうに逸らす仕草をしていた。
(なるほど、そう言う事ですか)
シエラは、何かに納得するのだった。
(あのまま、ただ私を避けさせているだけにしておけば良かったのに、調子に乗りすぎたようですね、良いでしょうそっちがその気なら、相手してあげますよ)
シエラは、笑みを浮かべる。
(ただし、私にも真理亜様を守ると言う大事な使命がありますからね、その妨げになるのなら、思い知らせてあげますよ)
そしてその笑みが何か企んでそうな黒い笑みになっていた。
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