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第96話 頼もしい助っ人

今回は、短めです。

「レイアお姉ちゃん何か私に言う事は、ありませんか?」


 シエラは、笑顔だが明らかに笑っていないとレイアは、感じた。


「いや、その、すまなかった」


「何に謝っているんですか?」


「お前に何も言わずに人間界に行ってしまった事だ」


「本当ですよ、何で言ってくれなかったんですか? 言ってくれれば私も行ったのに」


「いや、お前は、実家に帰っていたし、何より僕のわがままに付き合わせるのもどうかと思ったんだ」


「私は、レイアお姉ちゃんの最初の配下ですよ? レイアお姉ちゃんのためなら地獄でもお供しますよ」


 シエラは、当然の様に答える。

 レイラがまだ魔王だった頃レイアは、強すぎる事もあるのか配下を誰一人持っていなかった。

 だがシエラが入った事により、レイアに初めて配下ができたのである。

 つまりシエラの言う様にレイアの最初の配下は、シエラと言っても過言じゃない。

 

「連れて行く気がなくても、せめて言ってほしかったです私は、レイアお姉ちゃんの力になるために強くなると決めたのですから」


「シエラ、すまない別にお前が嫌いだから連れて行かなかったわけじゃないんだ、僕のただの下らない意地みたいなものだったんだ」


「レイアお姉ちゃん」


「今更で申し訳ないが頼む、僕に力を貸してくれ、僕のわがままに付き合ってくれ、僕は、姉貴の子である真理亜を守りたいんだ頼む」


 レイアは、頭を下げる。


「顔を上げてください、私は、レイアお姉ちゃんがやれと言えば何でもしますよ、死ねと言われれば、迷わず死にますよ」


「いや、そんな命令をするクズ野郎には、なりたくないよ」


「私だけじゃなくて、セレナちゃんや他のシスターズ達も同じですよ」


「はい、死ぬ事がお姉様方のためになるなら、喜んで死にます、私のこの身は、もうレイアお姉様とシエラお姉様のためにありますから」


 セレナは、当たり前のように答える。


「まあ、素晴らしい忠誠心ですよセレナ」


 リズは、セレナのレイアに対する忠誠心に感心する。


「ありがとうございます、これからもレイアお姉様のために励みます」


「その意気ですよセレナ」


「はい」


「いや、だから死ねなんて言わないから」


 シエラとセレナの忠誠心の高さにレイアは、戸惑いを見せていた。


「さて話は、これくらいにしてレイアお姉ちゃん、いえ、魔王レイア様」


 シエラは、真面目な顔になり、跪きセレナも続く。


「レイア軍五大幹部の一人シエラ、これよりこの人間界で、先代魔王レイラ様の娘マリア様を守る護衛任務を開始します」


「レイアシスターズの一人セレナ、同じくシエラ様と共に護衛任務を開始します」


 シエラとセレナは、そう宣言する。


「ああ、期待してるぞシエラ、セレナ」


「「は!!」」


「さて、そろそろ良いだろ? そう言う話し方すると、何だか変な気分だな」


「私もそう思いますよ、レイアお姉ちゃん」


 二人は、そう言って笑い合う。


「レイアお姉様とシエラお姉様は、魔王と配下というのを感じませんね」


「ええ、レイア様とシエラ様は、似たような境遇を持っていますから、魔王と配下と言うより本当の姉妹の関係に近いですね」


「私もそう思います」


 レイアとシエラの光景を見て、リズとセレナも笑い合うのだった。

 こうして真理亜を守る頼もしい助っ人が来たのであった。










読んでいただきありがとうございます。

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