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大好きな君に

作者: 夜朝

開いた封筒の中を見て

動きが止まる


何度も

何度も

確認して


中身が空なことを知る


胸元に両手で押さえる

白い封筒は

視界に滲みを運んできた


「まだ大丈夫」


己に言い聞かせて


「もう届かない?」


不安を積み上げる


「そんなことないよ」


ごめんねも

信じてるも

大好きも

愛してるも


まだ

まだ


生きている限り

また必ず届くはず


君に渡そうとしてる

残りの時間

全部を込めて

封筒に入れるから

無期限の

引き換え券

一枚


使ってもらえる日が

来ますように


これから先も

ずうっと

いつまでも

大好きな君に


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