第一ショック
続き物です。
「死ねや。」
あたしの口癖。
なんだってこんなに男はヤリたいばっかりかね。
ため息をつく。
あたしは、別に飛びぬけてかわいいわけじゃない。
かといって不細工でもない。
太ってもいないし、やせてもいない。
普通。そう、普通だと思う。
全然興味の無いやつからは好かれる。
そんなんも悪くないと思う。
でもね。
もっと、ほら!!
あたしが待っているのは白馬にまたがる王子様。
誰だってそうだと思う。
馬鹿みたい?
夢みてるんじゃねーよって?
馬鹿はお前らだ。
あたしは至って普通。ただちょっと妄想が激しいだけ。
いいのよ。別に。
あたしはスタスタと歩き出した。
「待ってよ。ミワ!!」
男があたしの肩をつかむ。
「ごめんね。あたし、生理じゃなきゃお泊りできるんだけど。」
男が笑う。
「しょうがないよ。」
あたしも笑う。
「じゃ、またね。」
きっとこいつからはもう連絡は来ない。
「じゃ。」
やろー、笑ってやがる。
そもそも、この男と今、あたしが何をしているかと言うと、
飲み屋で会った、見た目は王子様で何気に話があったヤツを、
「家に遊びに来る?」
と一度、誘ってヤった。
でも、その時は、
「お前のことはずっと俺が守ってやるからな。」
とか言ってた。
これは?もしや・・・あたしの白馬の王子様!!
なんて思ったわけだが・・・
そしてメールやら電話やらいろいろ恋人らしいことをして、
今日で二度目なのに、今日は泊まれるの?だって。
んー。
やっぱりそうか。
つづきます。