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【中学突入】転生魔王は寺に生まれる。  作者: 寿明結未
第二章 魔王様、小学校六年生をお過ごしになる

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63 魔王様は小学6年の最後の夏休みを遊び倒したい⑦

お越しくださり有難うございます!

もう一度更新する予定ではありますが、まずは予約投稿文をお楽しみください。

聖女の存在をスッカリ忘れていた様子の僧侶と武闘家。

敢えて言おう。

お前たちが男として望んでいる我は、オル・ディールで聖女が犠牲になってまで倒した魔王だと分かっているのか?

いや、解っていて此れなのだろう。

しかし、聖女の事を忘れているとは……この元聖職者、僧侶の風上にも置けぬのではないか?

武闘家の場合は脳みそ筋肉なので忘れていても仕方ないかもしれないが……。



「どどどどどどどど……どういう事ですの魔王」

「せせせせせせせせ……聖女様と魔王は、デキておるのか???」



数日後、やっと使い物になった勇者と変わり、二人が使い物にならなくなった。

それは、まぁ、致し方ないのかも知れない。



「何を驚いているのです? 私の将来の妻は聖女ですが」

「そんなっ!!」

「馬鹿な!!」

「聖女は私達よりも年上でして、学業が忙しい故に滅多に会えないのですよ。会えたとしても私が独占しているのであなた方にあわせる気はありませんが、市の運営する夏祭りには会う事が出来るかもしれませんね」

「聖女様に」

「会える……っ!」

「ですが!!」



ここで我が声を大きくすると、二人は意を決したかのように顔を上げた。



「あなた方二人と勇者、そして魔法使いには、前世……あちらの世界の記憶が御座います。ですが聖女にはその記憶はありません」

「何ですって!?」

「何じゃと!?」

「事実です。聖女にはオル・ディールの記憶は一切残っておりません。過去の事を話しても困惑するだけでしょう。現に勇者も聖女に対し、オル・ディールの話を一度は話したことがあったようですが……『小雪ちゃんの夢のお話?』と流されたようです」

「「……」」



二人は呆然とし、隣で話を聞いていた魔法使いは溜息を吐いている。

呆然としながらも魔法使いに「本当か?」と問いかけた武闘家だったが、事実であることを魔法使いが話すと力が抜けたようにその場に座り込んだ。



「そんな……聖女様が……」

「記憶を失って………」

「「………」」

「「魔王(様)の将来の妻だなんて………夢ですか?」」

「現実です」



絶望とも、歓喜したいとも取れる妙な動きをしながらも、二人は手と手を取り合い大きく深呼吸している。余程ショックだったのだろう。

そもそも、この二人は勇者と顔が似ているんですよ……。

実の妹によく似た二人に欲情? する筈がない。



「はは……ではワシらは不毛な戦いをしていたのじゃな……」

「ふふ……そうなりますわね……」

「聖女様を裏切る事など、ワシらに出来る筈がないのじゃ……」

「ええ……その通りですわ」



目を見開き、涙を流しながら、まるで暗示をかけるようにつぶやく二人が異常である。

その二人は何かを閃いたのか顔を上げ、目線は我ではなく後ろにいる魔法使いに向かった。



「え? なに? どうしたの?」

「魔法使い……優秀なオスじゃぞ」

「ええ、将来の夢も決まってないと言うのであれば、我が家の婿に」

「ちょっと待ったー。余りにも血が近すぎるのでアウトでーす」

「「ぬぐううう……」」

「そもそも僕も魔王も君たちも従兄妹同士な訳だよ。従兄妹同士でも結婚できない訳ではないけれど、子供の事を考えたらとてもじゃないけど無理だ」



血が近ければ近い程に危険が伴うのは言うまでもなく、武闘家と僧侶は撃沈した。

将来の夫は各自で見つけて貰おう。

それに、我は最初に言っておったはずだ。

相手が居ると。



「あ―――もう! 人生設計考え直しですわ!!」

「全くじゃ! 強き雄々しき男が少なすぎるのが問題なんじゃ!」

「そう言うのに限って従兄ですし!!」

「ワシらは男運が無さすぎるんじゃ!」

「はいはーい。前世を含めて追っかけてきた勇者が、親友にとられたボクも同類だと思いまーす」

「「魔法使いぃぃぃいいいい!!」」



――失恋阿鼻地獄。

三人に良き出会いが訪れることをお祈りいたします。



「これからは滝行じゃ! 穢れを落とし新たなる出会いを求めるのじゃ!」

「それしかありませんわ!! 魔法使いさんもやりますわよね!」

「え、僕は遠慮するよ。勇者ほどの良い女性なんて早々会えないんだし気長にね」



魔法使いさん、悟ってますね。

流石寺での修業が長かっただけの事はあります。



「急がば回れと申しますし、あなた方はまず女性として磨いて行けばいいのでは?」

「魅力的な女性になれということですの?」

「これ以上?」

「これ以上……と言う言葉は、傲慢だと言うんです。もっと輝かしい女性になれば良いでしょう? あなた方の求める男性とはその位置にいらっしゃるんですから」

「「なるほど」」

「魔法使いさんは……まぁ、頑張ってください」

「泣かされた勇者を横から攫うってのもありだよね」

「止めてください泥沼です」



魔法使いの不穏な言葉は聞かなかったことにするとして、二人が前を向けただけでも良しとしましょう。

我も魔王なりに、現世では僧侶……何とか導くことが出来たようで安堵します。



「さて、そろそろお盆が始まります。お盆が終わるまでは忙しい日々ですが、お盆が明ければ二人も是非、小学校最後の私たちのお祭りに着いてきなさい」

「楽しそうじゃのう」

「行きますわ!」

「ちょっと僕もはっちゃけちゃおうかなー」

「ええ、程々にね」



こうして、怒涛のお盆到来で暫く倒れ込むように眠る日々が続き、何とか乗り切って一日寝て過ごした翌日には、小学校での小学校六年生と保護者と兄弟が集まってのお祭り騒ぎ。

さてさて、どうなることやら……楽しみですね。


++++++++++++

失恋。特に魔法使いの失恋は手痛い失恋。


次回からは小学校での夏祭り編となります。

小学校最後の夏休み、作者が経験した事も織り込みつつ書かせて頂きます。

是非お楽しみに!

@1回更新あるかもです。

☆での応援やイイネぼたんでの応援お待ちしています(`・ω・´)ゞ

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