103 魔王様、【悟りを開いた魔王】と呼ばれ少々複雑になられる。
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夏休み明け――多少アレコレと言われたものの、今ではすっかり落ち着き毎日我と魔法使いは学校に登校している。
担任もやっとホッと出来たようで申し訳なかったが、アキラはすっかり元の元気のいいアキラに戻ったようで良かった。
我と魔法使いが居なくなってからの3カ月、アキラはケルベロス達と仲良くなったらしい。
意外な事だったが、アキラは魔物使いの素質もあるのだろうか。
「良かったなぁアキラ!」
「ションボリアキラから元のアキラに戻ったじゃん?」
「駄目ですよ東様、アキラ凄い悲しんでたんですからね!? 俺達もだけど」
「ええ、これからは大事にしますよ」
「何時の間に竹内たちと仲良くなってるの?」
「それが――」
魔王である我と魔法使いが来なくなって、竹内たちはアキラを呼び出したらしい。
そこで、『多分君たちが殴られるのを見て、学校に行くメリットがないと思ったのかもしれない』と悲しそうに言った事から、自分達にも責任があると感じたらしく、アキラをお昼ご飯に誘ったり、体育の時は誘ったりしていたそうだ。
甲斐がいしく世話をしてくれる竹内たちと打ち解けて、今があるらしい。
「祐一郎の事を魔王様って呼んだり、恵の事を魔法使いって呼ぶから、大分頭が混乱したけど、今は普通に対応できてるよ」
「あなた方……」
思わず殺気を飛ばしてケルベロスを見ると怯えていたが、アキラ曰く「ハンドルネームみたいなものだろう?」と笑い飛ばしていた。
「そんな「魔王」みたいなハンドルネームなんて嫌ですよ……」と口にしたが、アキラの中では魔王と魔法使いである程度定着したらしい。
無論竹内たちといる時にだが。
とはいえ、学校に行くメリットは正直アキラがいるからと言う理由しか見つかっていない。
その事は教師にも伝えているが、教師は「学校に着てくれるならなんでもいい」と言う発言に思わず遠い目をしたのは言うまでもない訳だが――。
学校の授業はかなり遅れていた様で、我たちの通信教育の方が進んでいたようだ。
その為授業に遅れるという事は一切無かったが、クラスの面々からは「学校に来ないで通信教育ってどうだった?」と良く聞かれる事が多かった。
「実に充実した日々でしたよ」
と伝えると興味がある面々は「そう言う学校生活もアリだよね」と興味があるようだ。
また、不登校のいる先生からは詳しく聞かれ、それも含めてある種充実した日々は送っていた。
無論学校だけではなく、家に帰れば家の仕事に趣味にと忙しい日々も過ごせたのも、それなりに楽しかったが――学校のイベントと言うのだけはどうにも乗り気になれなかった。
「文化祭ですか」
「来年は体育祭らしいけどな」
「興味ないですねぇ」
「僕もー」
「うちのクラスは作品展示だってさ」
「楽なのが来て良かったです」
「作品はなんでもいいの?」
「ああ、何でもいいらしいぞ。提出期限までに間に合えば」
「なら写経でも展示しましょう」
「僕も、それくらいしか展示出来るのないし」
「俺も作れると言ったらそれくらいだよなぁ。今度祐一郎の家に行って写経しようぜ」
「それがいいですね」
と、我たちは展示を写経にした。
写経なら嫌でもしているし、アキラも何度もしているので楽だろう。
提出さえすれば後は何もしなくていいのでかなり楽ではあるが。
「しかし展示に写経ってのも色気が無いね」
「色気なんて無くて結構です。私は僧侶なので」
「それもそうだった」
「夏休みに写経してて良かったよな」
「楽が出来るねー」
と語り合う我たち。
しかし、この文化祭でこそ狙っていると言うのは男子だろう。
何故かと言うと――。
「やっぱさー。女装って大事だと思うんだよね!」
「分かる!!」
「って事で恵ちゃん、女装しねぇ?」
「だからー。制服持ってないって言ってるでしょう?」
「大丈夫! 卒業した従妹から恵ちゃんの写真見せたら是非にって!」
「うげ」
「持って来てあるから着てみてね!」
「あ、今着ちゃ駄目だよ!?」
「当日の楽しみなんだからな!!」
「いいよもう……自分で女子用制服買うからー」
「「「「ひゅ――――!!!」」」」
こうして男子たちの熱意は伝わった。
魔法使いは彼らの熱意に負けたのだ。
この事実を両親と叔父さんに連絡すると了承を得られたのもまた凄かった。
渋々休みの日に事情を説明して女性用の制服を仕立て上げた魔法使いは割り切った顔をしている。
「あいつ等トコトン骨抜きにしてやる」
「その意気です」
こうして文化祭当日――。
可愛い髪留めまで付けた女装した魔法使いが誕生したのはいう迄も無く、男子を骨抜きにしまくりながら他校生にナンパされながら過ごしていたのはいう迄も無く――。
「写経の人気一位だって」
「特に魔王のが凄いらしいよ」
「アキラまで私の事を魔王と呼びますか」
「竹内たちと一緒にいたからな! 慣れもある!!」
「まぁ、実際魔王だよね」
「まぁ……嘘ではないです」
「意味わかんねぇけど、魔王っぽさはないけどな! 悟り開いた魔王ってこんな感じかな?」
「ぶっ! 悟り開いた魔王って」
「恵さん?」
「あながち間違ってないじゃん?」
「まぁ、そうですね」
――悟りを開いた魔王。
あながち間違いではない為、少々複雑です。
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