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【中学突入】転生魔王は寺に生まれる。  作者: 寿明結未
第三章 魔王様、中学時代をお過ごしになる

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99 魔王様は、学校に行くメリットを見いだせなくなった――。②

お越し下さり有難う御座います。

本日は一日二回更新です。

またボチボチ更新していくので、どうぞ応援よろしくお願いします。

そんな世捨て人のような生活を始めてから三か月、勇者が我の前に立ち塞がった!



「魔王よ、何時まで学校に行かないつもりだ!! 同じ血を分けた兄弟としても恥ずかしい!!」

「そうですか」

「学校に利点を感じない? 当たり前だろう!? 学校に利点なんぞある筈ないだろう!! それすらも知らずに学校に通っていたのか!!」



思わぬところで勇者からの攻撃!!

勇者も小学校でありながら、学校に利点が無いと悟っていたのだ!

驚きだ……頭ポンコツかと思いきや……よもやだ。



「そう、学校に利点など無い。行ってもストレスばかりでなにも良い事が無い。顔色を伺ってばかりで楽しくもない!! 今日は友達でも明日は裏切る! それが人間の汚い本質だ!」

「そうですね」

「だからと言ってそこから逃げるというのは」

「勇者よ、我は別に逃げたのではない」

「では何だというのだ」

「必要性を全く感じなくなっただけだ。時間の無駄とも言える」

「くっ」

「お友達が待っている等と教師は言うが、その友達は本当に友達の事を言っているのか? それともその他大勢のどうでもいい奴の事をお友達と言っているのか?」

「それは……」

「否定出来まい」

「出来ないっ!」

「寧ろ我としては今の生活の方が自然とも感じられる。勉強を疎かにしている訳でもない。寧ろ学校にいた時よりテストの点数も良いし理解力も伸びた」

「確かに……」

「学校は勉強しに行くところ。等と、良く言えたものだな。行かない方が伸びる等本末転倒」



そう言いつつ我は薪を作るべく斧を振るう。



「要は学校はただの時代遅れの施設と言うだけだ」



カン!! といい音を立てて薪が割れる。

これも乾燥させてその内使おう。



「だが、集団行動を覚えられる場所は学校しかないのだぞ?」

「そんなの、小学校だけで充分でしょう? 6年も集団行動していたのに、集団行動が出来ない馬鹿がいますか」

「それもそうだが……思い出作りはしなくていいのか?」

「いい思い出は誰かの苦しみの下にあったりするんですよ」

「……」

「我はそんな誰かの苦しみの下の良い思い出などいらぬ」



そう吐き捨てると勇者は溜息を吐いて立ち上がった。

実際そうなのだから仕方ないだろう。

そんな幸せがあるくらいなら、自分の目的の為に学校に行かないというのも一つの手だ。

イジメにあっているなら助ければいいという問題でもない。

そんなのは偽善だ。

またターゲットが変わるだけ。

延々と。

それを知ってしまった以上、学校に価値など無いに等しい。



「魔王も魔法使いも、間違っているとは思わない。そうする事が一番だと思っているのならそれが一番なのだろうな」

「何が言いたいんです?」

「悟りを開きすぎだ!! 若干12や13でそこまで達観するな!! もっと楽しもうとは思わんのか!?」

「貴女は馬鹿ですか?」

「はぁ!?」

「私はこんなにも楽しんでいるというのに」

「じゃあその能面みたいな顔じゃなくてもっと笑ってくれ! 表情筋生きてるか!?」

「どうでしょう? 元々私は余り表情が変わらないので」

「そう言えばそうだったな!」

「それに、今年の夏は少々出かけたい所もありますし」

「どこに出かけるんだ?」

「お金が掛かるので一か所だけですが、狙っているのは奈良、京都辺りでしょうか。京都は古都ですし、色んな所で歴史的な殺人事件があった場所ですからね。興味はあります。奈良は仏像をみたいですね。作り方などは調べたんですが、実物を見ない事には始まりません」

「渋っ」

「一番興味があるのは即身仏ですね。中々早々お目に掛かれないでしょが」

「は――……それを12や13の身空でいうか? 魔王の癖して」

「魔王故ですよ。とても興味がある」



そう言って笑うと勇者も呆れたように笑い、溜息を吐くと「私も行くからな」と言い出した。

一人旅でも決め込もうと思っていたのに何を言うか。



「アキラは良いんですか? とてもストレスが溜まっているようなので抱きしめてあげたらどうです?」

「なら、アキラと魔王と魔法使いと私とで行こう!」

「親が許しますかね?」

「ん~」

「それに、旅館なんていい所には泊まりませんよ?」

「分かってる……」

「取り敢えず予定と言うだけです。土曜になったらアキラも家に来るそうですから、貴女相手もしてあげなさい。二人きりの時間は作ります」

「むう。アキラの心の方が心配だ!! アキラだって魔王たちと一緒に居たかっただろうに!!」

「いえ、アキラも実は学校に利点を感じなくなったそうです」

「なにいいいいいいい!?」

「夏休みが終わったら通信教育ですかね」



そう言ってシイタケを毟りつつ告げると、呆然とした勇者はガクリと肩を落とした。

「何でこうも悟ってるかなぁ……」と呟いていたが、悟りを開きたくなる程、学校と言うのは害悪しかないという事だろう。



「それに、柔道剣道合気道とそっちに力を入れたいそうですよ。通信教育を受けつつそっちを本格始動だそうです」

「は~~~もういい。分かった」

「ご理解頂けて何よりです」

「魔王も魔法使いも!! アキラに悪影響!!」

「は?」



思わぬ言葉に目を見開き勇者を見ると、ボロボロと泣きながら叫び始めた。



「魔王たちが学校に行かなかったら、アキラに悪影響なんだからな!? アキラが可哀そうだ!! この人でなし!! そもそも人じゃない!! 魔王のクソ馬鹿野郎!!」

「失礼ですね! アキラにとっての悪影響何て!!」

「アキラだって学校で魔王たちと思い出作りしたいに決まってるだろう!? その機会を奪ったのは魔王達だぞ!! その責任とれよおおおおお!!」

「お待ちなさい。アキラは私達と学校生活を送りたかった、そう言ったんですか?」

「そうだよ……言うなって言われてたけど……ぐす……アキラが……アキラが可哀そうだよ」

「――……」

「自分たちの事ばかりじゃなくて、大事な友達の事も見てやれよ!! クソ馬鹿兄貴!!」



そう言うと泣きながら去って行った勇者に、我はシイタケを籠に入れて台所に行くと魔法使いの部屋に向かった。

これは重大事件だ。

アキラがそう思っていたとは――。



「魔法使いさん、ちょっと宜しいですか?」

「え? なに?」

「実は大事な事が判明いたしまして!」



こうして我と魔王使いは二人話し合う事となった――。


読んで下さりありがとう御座います。

本日は一日二回更新でした。

また、時間がある時にボチボチ更新していきますので

★やイイネ等よろしくお願いします!


良ければ此方も応援よろしくです→石しか生成出来ないと追放されましたが、それでOKです!

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