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聡の覚醒物語  作者: 妹紅聡
2/7

〜episode of awaken satoshi〜1話【討伐依頼の内容】

2つ目の依頼に驚きを隠せない鞠菜。

聡はそれを聞いても驚くことはなく、あたかも当たり前かのように依頼内容を聞いていた。

「ところで、2つ目の方で盛り上がったが1つ目はどんな内容だ?」

ふと思い出し、俺は言った。

松浪(まつな)一族からの依頼だ。一族周辺にある《黄色の針森(はりもり)(yellow supia forest)》の中に山賊がいるのは知っているな?」

マルクスが1枚の写真を見せてきた。そこには葉が黄色の針樹林がそびえ立つ大きな森が見える。この《カータフィル》の世界ではあまり見ない森林なのだが、俺と鞠菜は依頼でよく行くので知っている。

「その山賊がどうしたの?また悪戯(いたずら)でもされたの?」

「いや、寧ろもっと酷い。その山賊はきちんと松浪一族に認めて貰っているからあの場所にいるんだよ。」

「.....別の山賊による悪戯がその山賊に押し付けられ、困っているから助けてくれ...と俺が依頼を受けたところだな?」

「あぁ。その山賊がどうやら襲われたらしい。」

「なんだと!?あそこは俺達の組織団体ヴァルキリーの中でも俺以上の権限を持つ者しか通さねぇ様に結界を張った筈だろ!?」

「だから引っかかっているんだよ。君は稀に見る天才的な力を持っているからね。《あらゆる物の存在と形を操る程度の能力》。それに並ぶ力なんて指で数える位しか存在しないし、予備能力(サブパワー)の《完全体(perfect)》も君が持っている限り使用出来ない筈なのだから。」

そもそも、能力とは何なのかについて説明しよう。能力とは、1人にたった1つだけ与えられる、本来人間がすることの出来ない力のことだ。例えば、人間の重力を操作して、行動力を制限する...そんな力だ。

「それなら一体誰がその結界を破れるっていうのよ?」

「.....おそらくは《はぐれ能力者》だろう。またの名を《野良(さまよい)》と言うがね。」

つまりはこういうことだろう。俺と同等かそれ以上の《野良》が、何者かと協力して、その山賊を襲った。

「幸い怪我人は軽症で済んだようだが、警戒態勢が4まで上がっている。心してかかれ!」

「「了解!!」」


―2時間後―


「まさか、俺以上の能力が《野良》の中にいるなんて思わなかったぜ。」

「私の能力じゃ闘うまでの助力は難しいでしょうね。」

鞠菜の能力とは《あらゆる能力の効果を受けない程度の能力》の事だ。おそらくこの世界の中で、無敵の力だろうが、如何せん今回は捜索から始まり討伐もしなければならない為、闘いまではほぼ危機回避専門の能力になる為に悔やんでいるのだろう。

「俺達の安全には必要不可欠な力なんだから、そんなに落ち込むなって!」

「わ、分かってるわよ!早く行きましょ。」

励ましを逆ギレで返されることに呆れつつ、俺と鞠菜は松浪一族の村に向けて、出発した。

今回は、1つ目の依頼の内容、鞠菜の能力について、詳しく書きました。マルクス、ユージンの能力については2つ目の依頼で合流した時に説明します。

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