35.電脳世界と美しき花
【A級】葉隠桜 293【糸使い】
1:名無しの国民
ここはA級魔法少女葉隠桜の総合スレッドです
雑談・考察等々ご自由にどうぞ
・他の魔法少女の話題は専スレへ
・荒し禁止/スレチ禁止
『A級ラドン戦』
http:****~
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130 :名無しの国民
ラドン戦からもう二週間か……
待つのがつらい
131 :名無しの国民
在野の魔法少女だから、政府からの続報は期待できないしなぁ
132 :名無しの国民
お、俺は葉隠さんが元気な姿で帰ってくるって信じてるから
133 :名無しの国民
つーか最近テレビに葉隠さんの映像出過ぎじゃない?
そのせいでにわかファンが増えて迷惑なんだけど
134 :名無しの国民
解釈違いの奴が多くて嫌になるよな
135 :名無しの国民
俺は逆に初期の頃の映像がみれて嬉しかったけど
136 :名無しの国民
それよりも政府批判の材料に使われるのが腹立つ。いつもは碌に報道もしないくせに、ここぞとばかりに騒ぎやがって
137 :名無しの国民
マスゴミ定期
138 :名無しの国民
そんなことよりもっと葉隠さんの話をしようぜ
139 :名無しの国民
>>135
初期は初期で新鮮だよな。服装も今と変わってるし
140 :名無しの国民
初期の軍服みたいな詰襟好き
141 :名無しの国民
その頃からずっと追ってたけど、流石にラドン戦はもう駄目かと思った
あの時のスレの盛り上がりはヤバかったな
142 :名無しの国民
現地で動画撮影してたスレ民が、号泣しながら実況してたしな
涙声で何言ってるか分かんなかったけど、悲壮感が漂いすぎて草も生えなかった
143 :名無しの国民
俺も動画見ながら泣いて神様に祈ってたよ
でも、本当に奇跡って起こるんだな
手足が無くなってからの怒涛の逆転劇は、興奮しすぎてリアルに絶叫した
144 :名無しの国民
まさに綺羅星みたいな人だよなぁ
でも葉隠桜って名前通りに儚い生き方をするのは止めて欲しい。マジで
145 :名無しの国民
最近葉隠さんの動画を見てると動悸が止まらなくなるんだよね
もしかしてこれが恋……?!
146 :名無しの国民
>>145
それたぶん吊り橋効果
147 :名無しの国民
【速報】埼玉県郊外にて、葉隠さん出動予約あり。D級の魔獣が相手らしい
ちなソースは政府のHP
148 :名無しの国民
>>147
嘘だと思って見に行ったらマジだった
やったああ!! 葉隠さん復帰だああ!!
149 :名無しの国民
嬉しくて心臓止まりそう!
信じててよかった……!!
150 :名無しの国民
後遺症は大丈夫なのか?
151 :名無しの国民
今はもう生存が確認できただけで満足
これで今日は安心して眠れる
152 :名無しの国民
>>150
だから相手がD級なんだろ
リハビリも兼ねてるんだろうな
153 :名無しの国民
頼むから無理はしないでほしい!
もう葉隠さんが大怪我するのは見たくないんだよ……
154 :名無しの国民
あと三十分後か。なんだか緊張するな!
155 :名無しの国民
近くの人が動画上げるみたいだから、チャンネルのリンク貼っとく
http:****~
156 :名無しの国民
>>155
乙!
~動画視聴中。時々意味のない叫びが混じる~
203 :名無しの国民
ふええ、葉隠さんカッコよかったよぅ
204 :名無しの国民
>>203
突然の幼女(笑)
D級相手だから何とも言えないけど、確実にラドン戦の前よりは強くなってるな
205 :名無しの国民
後遺症とかも見た感じは無さそう
ていうか葉隠さん虫が嫌いなんだな。そういうの女の子っぽくてかわいい
206 :名無しの国民
格好よくて可愛いとか女神かな?
207 :名無しの国民
>>203
最後の振り向かないで切り刻むシーンとか本当に最高。語彙力が死ぬの分かる
208 :名無しの国民
何はともあれ、葉隠さん完全復活だな
これで心置きなく六華に投票できるよ
このスレの皆はもちろん葉隠さんに投票するんだろ?
209 :名無しの国民
>>208
もちろん!
210 :名無しの国民
>>208
当たり前だろ。むしろ葉隠さん以外の誰に入れればいいんだ?
211 :名無しの国民
俺は家族と友人にも葉隠さんに投票してくれるように頼んでる
六華になったら本人のメディア露出増えるかな?
212 :名無しの国民
そんな君たちに朗報だ。今から一時間後、夜の七時からニュース番組で葉隠桜のインタビュー映像が流れるぞ。
巨大カマキリ戦後に現地に報道陣が押し掛けたらしい。
213 :名無しの国民
は?冗談だろ?
214 :名無しの国民
……まじで?
――この後、インタビュー内容を余すことなく伝えた番組が放送されたのだが、実況と感想でスレを1つ使い切ることになった。
【A級】葉隠桜 294【糸使い】
1:名無しの国民
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『A級ラドン戦』
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525 :名無しの国民
質問者「恋人はいますか?」
葉隠「いませんよ」
やったぜ、エンゲージリング買ってくる
526 :名無しの国民
>>525
別にお前が付き合えるわけじゃないからな??
527 :名無しの国民
葉隠さん所作が美しすぎぃ……
前スレの後半で誰かが言ってたお嬢様説が濃厚になってきたな
528 :名無しの国民
戦闘時とのギャップに脳がやられそう
でもどっちも好き(断言)
529 :名無しの国民
>>527
とんでもなくハイソな気配を感じた
あれがオフの日に暴飲暴食を繰り返しているとはとても思えないな
530 :名無しの国民
あー、やっぱ好きーー!!
最後の笑顔が目から離れない!
531 :名無しの国民
でも六華はほぼ辞退の形になるのか。残念だなぁ
532 :名無しの国民
まだリハビリ途中っぽいもんな。しゃーないわ
533 :名無しの国民
契約神の束縛が激しそうなのが気になる
まあ独占したくなる気持ちはわかるけど。俺が契約神だったら同じことしそうだし
534 :名無しの国民
>>531
放送みた人はきっと投票しないだろうから、俺は記念で葉隠さんに入れるわ
どうせ有効票には届かないだろうし
535 :名無しの国民
>>529
その話はやめてあげてwww
536 :名無しの国民
皆あんまり話題にしないけど、葉隠さんの声最高すぎない?
思わず音源を録音して携帯に移しちゃったんだけど。ずっと聞いていられる
537 :名無しの国民
あの声は綺麗だよな。一緒にカラオケに行ってみたい
538 :名無しの国民
>>536
お前初期からいる音フェチの奴だろ。変な使い方するなよ
539 :名無しの国民
>>538
勘のいい奴は嫌いだよ
540 :名無しの国民
最後の質問の「ご兄弟はいますか?」ってのは何なわけ?
あれだけ唐突すぎてよく分からなかったんだけど
最後は葉隠さんの笑顔に全部持っていかれるしさ
541 :名無しの国民
あー、あれね。多分噂が原因だと思う
542 :名無しの国民
俺も聞いたことある。葉隠さんによく似た人がいるらしいぞ
男だけど
543 :名無しの国民
>>542
え、本当に兄弟なの?
544 :名無しの国民
どうなのかな?
葉隠さんも曖昧に濁したし、真実は分からないな
545 :名無しの国民
あの葉隠さんに似てるとか、それだけで約束されたイケメンなんだが
正直羨ましい
546 :名無しの国民
その男が葉隠さんだったりしてな!
547 :名無しの国民
>>546
そんなわけないだろwww
◆ ◆ ◆
――政府にある魔法少女待機所に、一人の少女がいた。その少女――鈴城蘭は、鼻歌を歌いながら手に持っている紙切れを眺めていた。
「どうしたんだ? 随分と楽しそうじゃないか」
すると、部屋に入ってきた別の少女が、蘭に親しげにそう話しかけてきた。蘭は笑みを浮かべ、口を開いた。
「あ、ゆりちゃんじゃん。どうしたの? 今日はシフトじゃなくない?」
「シミュレーターで遊んできた! ラドンは強かったぞ!」
ゆりと呼ばれた少女――六華序列二位の壬生百合絵は、何故か誇らしげに胸を張りながらそう言った。まるで褒められるのを待っている子供の様だ。
政府に置いてあるシミュレーターとは、過去に倒されたことがある魔獣を電脳空間で疑似再生する装置のことである。百合絵はそのシミュレーターの常連なので、今日もそこで魔獣の幻影を切り刻んできたのだろう。
年齢は百合絵の方が一つ下だが、魔法少女としても、六華の面としても百合絵の方が一年先輩である。けれど二人ともそういった上下関係は気にしない性質なので、友達の様な付き合いをしているのだ。
蘭はにこりと笑いながら、手に持っていた紙をぴらぴらと百合絵の目の前で振った。
その紙には、大きな文字で【ご招待チケット】と書かれている。
「えへへ、知り合いから遊園地のチケット貰っちゃったんだ。超テンションあがる!」
「へえ、よかったじゃないか」
「うん! あ、もし再来週の土曜日が空いてたら、一緒にこの遊園地に行かない? これペアチケットなんだよね」
唐突に蘭がそう告げると、百合絵は不思議そうな顔をして首を傾げた。
「んー、多分その日は空いていたと思うが、私でいいのか? 蘭ちゃんは他にも友達はいっぱいいるだろう?」
――鈴城蘭には友人が多い。それは政府内、学校に留まらず、あらゆる分野に及ぶ。おそらくは六華としての知名度と、物おじせずにぐいぐい来るその性格の賜物だろう。だからこそ百合絵は、なぜ蘭があえて自分を誘うのか不思議だったのだ。
百合絵がそう言うと、蘭は何でもないことのように笑ってみせた。
「なんか皆その日は都合が悪いみたいなんだよね。でも、別に消去法でゆりちゃんのことを誘ってるわけじゃないから! 一緒に遊びたいのはホントだし!」
その蘭の様子を見る限り、他意はないようだった。百合絵は少し悩むような仕草を見せたが、やがてしっかりと首を縦に振った。
「ならご一緒させてもらおうかな。ちなみに、どんな遊園地なんだ? 絶叫系か?」
そもそも、百合絵が最後にそういった娯楽施設に行ったのは、もう四年は前の話である。十二歳からの四年間、魔法少女として働きづめ――というよりも魔獣狩りを趣味にしていた百合絵には、そういう場所に行く機会がなかったのだ。
でも折角なのだから、楽しまなくては損である。そう考えた百合絵がウキウキしながら聞くと、蘭は困ったように眉を下げた。
「それがまだよく分かんないんだよね。新しくできた遊園地だから、詳細がネットにも載ってないし。それなりに規模がデカいことまでは分かってるんだけど」
「新しくできた遊園地?」
「そう! ――実はこれ、プレオープンのチケットなんだよっ!」
蘭は楽しげにそう言った。そのチケットに書かれている遊園地の名前は【天麻遊園地】。
――奇しくも鶫たちが行く予定の遊園地と同じ名前だった。