おじい様のミッション
途中おじい様の孫視点が御座います。
時間が出会い頭の所に戻っているのでご注意下さい。
「はい、宜しいですわ。頑張っていますわね」
コルムさんに褒められて、ホッとする。姿勢に関しては合格点を貰えた。次は食事マナーの訓練だと思うと気が重い。
「エリカお嬢様と違って、教え甲斐があっていいわね」
「ありがとうございます」
それは褒められているのだろうか。エリカ様はどれだけなんだ。みっちりとやっていたため大分出来るようになってきた。人間やればできるもんだ。
「大変よね、お嬢様の身代わりなんて。でもお嬢様よりは出来ているから、安心していいわよ」
「あ、ありがとうございます」
「ルークの馬鹿もサポートするから、大丈夫よ」
ルークの馬鹿……?
私が分からずにいると、説明をしてくれる。
エリカ様の婚約者で、コルム侍女長の親類。と、説明されてやっと思い出す。そういえばそんな人もいました。色々覚えるので必死ですっかり忘れていた。
エリカ様の婚約者って事は、その役目も私がやらなくちゃいけないという事か。恋人も出来た事ないのに、いきなり婚約者か。しかも偽物の婚約者って、どんな人生なんだ。まぁ、異世界に迷い込んでいる時点で結構凄い人生だと思うが。
「まだ会っていないのよね?」
「そうですね」
「来週あたりくると思うから、顔を覚えてやってちょうだい」
「分かりました」
どういう人物なのだろうか。コルム侍女長が馬鹿と表現しているから馬鹿なのだろう。どういう方面の馬鹿なのか分からないが、まぁ、会ったら分かるか。
今は立食方式の食事の事について頭がいっぱいである。お披露目なので、他の貴族もいるし、王族もいる。その中で色々回って行きつつ、どのタイミングで食事を取るか。どの程度皿に盛るか。挨拶はどうするか、おぼえるべき事はたくさんある。
「今日の講義はここまで」
「ありがとうございます」
「ありがとうございます」
おじい様の講義に新しい生徒が加わった。おじい様の孫であるセスだ。エリカ様の脱走時には、おじい様はセスに教えていたらしい。だから、勉強に加わりたいとそう言って来たそうだ。勉強熱心な事で。
今日の所は、魔法の代償についての座学だ。しばらくはこれを覚える事になるだろう。どの程度の髪の長さまでの代償でどの規模の魔法になるか。同じ長さの代償を払っても、魔力の質によって出て来る規模が違う事があるので注意。小さな魔法を使って、自分の魔法の質がどの程度か分かっておく必要はある。両親の質に左右される所もあるが、生まれた月にも左右される。
貴族なら、子供を作る時に時間を逆算して強い属性になるであろうものを狙う。と言っても、それもなかなか難しい話ではある。母が土、父が風だったとしたら、そのどちらかだと断定して逆算しなければならないし、もしかすると、祖父母の属性が受け継がれる可能性だってあるのだ。
男と女の2択でも間違えるのだから、隔世遺伝まで考慮して産むのはもはや運要素だろう。殆どの場合が、母か父のどちらかの属性になるように産み分け……と言って良いだろうか。そういう事をしているみたいだ。
だがしかし、例外も存在する。この属性になる可能性が高いとわかる場合があるのだ。それは時空属性持ちと光属性持ちに未来の予想をしてもらう時である。指し示す未来を見据える時空属性と、道しるべを照らす光属性。この2つの属性が未来予知をすると、自分の望む未来が見える。
これは政治を執り行うにあたって、最も重要であると言えるため、王族がこの属性を持っている。
勿論他の国の王族もこの属性を持っている為、どちらが望んだ未来になるかは分からなくなったりするのだが。
その点、王族の血を多く引くフォルジュは、金色の髪と、銀色の髪の者が多い。現にエルリックが光属性だし、エルリックのご両親も時空属性と光属性なのだ。
となると、エリカ様は祖父母の属性を受け継いだのだろう。が、それをエリカ様が納得できなかった。だからこそ、この家から出たのだろう。
確かに、両親と違う属性、しかも無属性が出るのはかなり精神的に辛いモノがあると思われる。自分は両親の子じゃないと思っても可笑しくはない。平民の愛人の子供と言う可能性があり、両親を信じられなくなる事だってあるだろう。
それゆえの反発。家出。駆け落ち。
なかなかに複雑なものだと思う。
だがしかし、隔世遺伝もあり得るのだ。母方の親戚に、無属性の人がいらっしゃるらしいので、その線も考えられる。馬鹿だと言われるエリカ様はそちらの可能性は考えなかったのだろうか。いや、考える様な知識を持っていたかどうか。聞けば聞くほどエリカ様の株が落ちているからな。
思考の海に沈んでいると、視線を感じたのでそちらを向く。すると、バッチリとセスと目が合った。何かを考えている間に、じっと見ていたらしいセスは、慌てて私から視線を逸らす。だが、そんな事でごまかせないだろう。
「わたくしの顔に何かついていまして?セス様」
「なんでもない!」
それだけ言って、慌てて席を立って歩き去る。
なんなんだ。やはり失礼な男だな。レディの顔をまじまじと見つめておいて、なんでもないはないだろう。貴様、本当に貴族社会で生きていけるのか。と、若干心配になる。
私の様子を察したおじい様がはっはっは、と豪快に笑った。
「セスも悪い子じゃあないんだ。今はただ、戸惑っているだけでね。どうかな?リエ殿から歩み寄って頂けないか?」
「グリーヴ様がおっしゃるなら……そういたしますわ」
「よろしく頼むよ」
おじい様に言われてようやく私はセスを追う事にした。おじい様にお願いされちゃ、やらない訳がない。
早足で歩いていると、とぼとぼと歩くセスに追いついた。
「セス様」
「なっ……!な、なん、だ?なんの用でしょう、か?」
「用と言うほどでもないのですが……セス様の様子が気になったもので」
「俺の?……なんで?」
おじい様に言われて来たからですよ!そこは察してよ、もう。察する能力があったら、失礼な態度はとりませんよね、私が馬鹿でした。
ここはおじい様の言いつけ通りに、私の方から歩み寄る方向でいいだろう。
「わたくしはもう少しセス様と仲良くしたいからですわ。同じ方から講義を受けていますし、仲良くしたいじゃありませんの」
「そ、そう、ですか」
「セス様はわたくしがお嫌いですか?それなら、わたくしも無理にとは言いませんが」
「ち、違っ……そうじゃ、なくて、ええと。申し訳ない、ただ、俺の方に問題があるだけなん、です」
不器用な感じで、ポツリポツリと話した結果。おおよそ簡単に説明するとこうだ。
エリカ様の顔そっくりな事に、馴染めていないのだそうだ。
エリカ様とは犬猿の仲で、顔を見合わせればいつも喧嘩ばかりで。伯爵位であるセスは公爵位の令嬢であるエリカ様にいつもため口で喧嘩していた。本来は敬語を使わなくちゃならないはずだが、どうにも私の顔を見ると敬語にならなくて困っているのだそうだ。
なるほど、だから微妙な発音の敬語になっていて、カタコトになっているのか。
セスが敬語を話せない訳じゃない。なにせ、おじい様には流暢な敬語を使っているのだから。
視覚情報というのは、人に大きな作用をする事がある。たとえば、青い米とか、食欲を失ったりする。たとえその米の味の方は何も問題がなかったとしても、食欲減退は免れないだろう。よほど特殊な人でない限りは。
それと同じように、パッと見た感じどう見てもエリカ様な私を前にして、混乱しているみたいなのだ。今までの癖で、どうしても口が悪くなるのだと。
「では、敬語をやめていきませんか?」
「え?」
私の提案に、きょとんとしている。
私としては普通の提案だ。無理な事は無理にしなくていい。そこで仲がこじれるのはなんだか勿体ないし、それに、私自体は平民なのだ。だから、貴族のセスが平民の私にため口をきくのは当たり前の事だと思う。
ふむ、エリカ様にため口をきく癖がついているのもあるが、平民風情に敬語使うのもためらっているのかもな。その線を忘れていた。
「し、しかし……」
と遠慮している。気にしなくてもいいと思うのだが。全く世話の妬ける。これではおじい様に与えられたミッションがこなせないではないか。おじい様の孫と仲良くしたら、私にもメリットがある。おじい様との会話の内容の幅が広がるのだ。
「じゃ、こうしましょう。私も敬語を捨てます」
「え?」
「だから、仲良くしてくれると嬉しい」
そう言って、右手を差し出すと、顔を真っ赤にされた。あ、あれ?怒らせた?やばい、私ったら空気読めてなかった?すまない、コミュ力が足りなくて。
謝ろう……そう思って出した手を引こうとしたら、その手をガシリと掴まれた。
「そこまでいうなら宜しくしてやらなくもない」
「……ありがとうございます」
なんて上から目線なんだ。これだから貴族は。いや、貴族だからって括りにするのはおじい様やシャロン様に悪いですね。まあいいか。
真っ赤な顔を隠す様に、さっさと立ち去られる。もしかして、ツンデレ方面なのかもしれないな、と大変失礼な事を考えてみる。
セスが立ち去るのをぼんやり見ていると、おじい様が声をかけてきた。どうやら、孫が心配になって見に来たらしい。
「いやいや、お見事だね」
「そ、そうでしょうか」
軽く手を叩きながら褒められ、嬉しくて顔が熱くなる。
「素直じゃない子だからね、世話を焼いてくれると嬉しいよ」
「はい」
あれ、世話を焼くって、セスの方が年上のはずじゃ……。まぁ、深く考えたら負けだと思ってる。
……セス視点……
最近になって、エリカがまたじいちゃんを呼び戻したらしい。上位貴族の命令に背く事など出来ず、じいちゃんはフォルジュ別宅に向かってしまった。俺の勉強を中途半端に放り出しても、上の者のいう事は聞かねばならない。
そんなのは良く分かっているが、エリカに教える為という理由が納得できない。なぜなら、あいつはどんな事にもやる気をみせず、なんの努力もしようとしないからだ。逃げ出そうとする努力だけはするのが、さらに腹立たしい。そんな者の為にじいちゃんの知識を分け与えるなんて我慢ができない。じいちゃんが如何に偉大な人物か知りもしないで、ただ毛嫌いするだけの世間知らず。ああ、なんて勿体ない。アイツに教えるくらいなら、俺の方に教えてくれた方が良い。
フォルジュ公爵にはお世話になっているみたいだが、あの女に限っては価値がないと思う。あの温厚なフォルジュ公爵から、なぜああも凶暴で乱暴で粗暴な女が生まれるのか。不思議でならない。
もしかすると、フォルジュ公爵が拾って来た孤児なのかもしれない。その可能性は大いにあり得る。無属性だし、頭も悪いし性格も最悪だ。無意味に突っかかって来るし、プライドだけはご立派で。あの婚約者が可哀相に感じてしまうくらいだ。
……あの婚約者も、あれはあれで問題が多いけどな。
他の者にも無断でこっそりとフォルジュ公爵家別宅へとやってきた。こういう事は前から何回もしているので、手慣れたものだ。黙認されている所もある気がするが、まあいい。
俺はエルリックと違ってまだ領地経営など任されていないからな。18にもなれば、否応なしにやらされるから、それまでの間に色々勉強しておきたいのだ。エルリックの仕事を見ているだけでも、仕事の流れなどが分かったりする。
その関係もあって、許されている面もあるかもしれないな。
人を動かす力と、見る能力と、時間の使い方。執事が手伝ってギリギリ成り立っているようにみえる。ともすれば、あの執事は平民なのにもかかわらず、かなり優秀と言う事だろう。まぁ、フォルジュ公爵家は実力主義だ。能無しの高位貴族より優秀な平民を積極的に雇い入れる一風変わった貴族。だからこそ、魂属性のじいちゃんも認められている訳だが……エリカの教育係だけは勿体なさすぎる。
エリカの事だから、じいちゃん程の実力でないとダメなんだろうけど。でもエリカだけは絶対に許さない。あいつは、じいちゃんの事を汚らわしい、気持ち悪いなどと言ったのだ。
魂属性は万能じゃない。誰彼かまわず誰かの心を覗いていたら、じいちゃんはこの世に存在できていない。
魔法の代償は、魂の場合かなり難しい。使う相手の魔法耐性が大きければ大きい程代償は大きくなるが、相手の魔法耐性の程合いなど、実際に使ってみなければ分からない。相手の魔法耐性がもし、大幅に高ければ、下手すれば命を落とす。
代償は髪、視神経、やがて指や内臓まで持っていかれる。それは他の魔法でも同じ事だが……火、水、土、風は極めて安全だろう。自分が望んだ通りの結果しかもたらさないのだから。だが、光、時空、魂は違う。その望み、時間、相手によって左右される危険な魔法だ。よほど高い魔力の質の者でも念入りに調査して使用するもの。
……ま、確かにエリカ相手なら耐性もないし、覗き放題なんだろうけどな。
エリカがじいちゃんを軽蔑しているのと同じ……いや、それ以上にじいちゃんはエリカの事を軽蔑していると思う。あんなに冷たい視線のじいちゃんなんて見た事もない。それでも冷静に教えようとしているじいちゃんの偉大さを思い知ればいい。
エリカの場合、魂の神の神話でも信じていそうだけどな。
魂の神はかつて汚れ、世界を大きな混乱に陥れた。その影響で、地が割れ、言葉を奪われ、争いが起こる事となる。
だがしかし、魂は、人が皆持つものだ。人が生きるに必要不可欠なもの。魂がなければ、意志さえ示す事ができない。魂属性は、単純に相手の心を少しだけ覗き見る事が出来るというもの。ただそれだけの違いだ。他の者が光に導ける能力を持っていたり、時を覗き見るのと同じ事だ。そんな事も分からないから、あの態度だし、いつまでたっても成長しないのだ。
イライラしながら庭から侵入していると、ぼうっと宙を眺めているエリカを発見した。静かに虚空を眺める姿は、ゾッとするほど美しかった。
黙っていれば美しいともっぱらの評判のエリカだ。
ずっとああやって黙っていればいいのに……。
しばらく眺めていると、風が彼女の髪を乱した。その瞬間、少しだけ口元を緩め、軽く髪を整える。なんてことはない、ただそれだけの動作に。俺は激しく動揺してしまった。
後ろに下がった際に出した音で、エリカの静かな視線がこちらにむく。何故か後ろめたい気持ちになったが、これはエリカだ。何も後悔することはない、こいつはエリカなんだ。あの失礼で横暴でプライドだけは高いフォルジュの野獣だ。
「久しいな、エリカ」
「……ええ」
普段のエリカよりもかなり落ち着いた声色で頷かれ、心臓がドキリとした。な、なんだ今の返事は。
ま、まあいい、続けよう。
「今更何故じいちゃんを呼び戻したりした」
「……」
エリカは、黙ったまま、少しだけ首を横に傾ける。
短く切りそろえられた髪が揺れて、綺麗だった。そういえば、なんでこいつ髪を切ったのだろう。髪は貴族の誇りだろうに。……ま、無属性のこいつにゃ関係ないか。
「せっかく俺が教えて貰っていたってのに、緊急で呼び戻しやがって。じいちゃんはなぁ、お前みたいなやる気のない奴に教える程暇じゃないの。全然成長してねぇな、お前」
エリカの沈黙に耐えきれなくなって、指を指して文句を言う。
だが、エリカはまた沈黙を保つのみである。居た堪れなくなって、エリカを睨みつける。
「何無視してんだ、おら」
「申し訳ありませんわ、突然の来訪に少し驚いたもので」
「……は?」
……今のはエリカが発した言葉なのか?申し訳……って、謝る事ができたのか、こいつ……っていやいや。間違っちゃいけない。こいつはあのエリカだ。騙されちゃいけない。ここで俺が動揺を見せると、絶対痛い目を見る。
これはあれだ。連絡も寄越さずに勝手に来るとは大した身分だな、ええ?って感じの裏があるのだ。
「お、お前そんな高度な嫌味をおぼえたのか」
「……ええ、今勉学に励んでおりますの」
だから……!だからなんなんださっきから!!
静かな物腰、柔らかな対応、落ち着いた声……!まるで本当に「深窓の令嬢」の
ようではないか!
「なんだ、お前、凄く気持ち悪いな……」
と、つい本音が漏れ出た。
エリカ相手なので、ほぼ本音で言っているのが常ではあるが、なんだか、なんだか「このエリカ」は本当に気持ち悪い。まるで何者かに操られているのではないかと思うほどに。
「お前、まじで、どうした。いつもならブチ切れてるだろ。ほら、かかってこいよ。……体調でもわるいのか?」
自分でも良く分からない対応をしてしまっている自覚はある。喧嘩を売って置いてなんだが、買われないどころか通じていないこの状況が物凄く居心地が悪い。
「はあ?殺すわよ!」「帰れ!下級貴族!」「汚らわしい!」くらいはすでに言われてもおかしくはない。だというのに、ちょっと困った風な顔をするだけ。
エリカは静かに顎に手をやった後、いつものように腕を組んで口を開いた。
「私はあなたと話したくないだけよ、ぴーぴー喚いて、うるさいわ」
「なっ!?」
カッと頭に血がのぼるのがわかった。やっぱり何もかわっちゃいねぇこいつ!動きや言葉の使い方がかなりかわったが、中身はそっくりそのまま残ってやがる!侍女長様の訓練の結果、この動きと言葉遣いになったのだろう。今まで逃げてきたようだが、ようやく覚えたという事か!
「おま、俺が心配してやってんのに、そういう事いうか!?普通!?くっそが!お前を心配した俺が馬鹿だったよ!」
「そのようね」
「すっげー腹立つ感じに成長してんじゃねぇか……!」
涼しい顔で嫌味を言ってくるのは、ぎゃんぎゃんと喚き散らす時よりも腹が立つ。
そう、喚き散らす方が、低俗で扱いやすかったのかもしれない。めっちゃ貴族風の嫌味をいうようになったのは、成長とも言えるが、いくらなんでもそんな所を成長させなくてもいいだろう!
静まれ、俺、怒るな怒るな……!内の魔力が沸々と煮えたぎっているのが分かった。このままでは自分の体調が悪くなると分かっててなお、怒りがおさまらない。
「ん、なんだ?セス。来たのか」
「エルリック……」
その声のおかげで、少しだけエリカへの怒りがすり減った。
エリカの肩を掴んでいた手の力が緩まり、ゆっくりとエリカが後ずさっていく。腹が立つので、もうこいつとは口をきかないようにしよう……そう思いながらエルリックに向き直る。
すると、エルリックが何かを考えて思い悩んでいる。
「んーセスか、セスかー……この判断はグリーヴ伯爵に委ねよう。ちょっとこい」
「え、あ、ああ……いいけど、なんなんだ?」
「いいから」
エリカを置き去りにしたまま、ずるずると引きずられた先で俺が驚愕の真実を告げられるまであともう少し。
次回投稿予定4月6日




