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「条件…?」
「雨が降ってると、しかもこんな土砂降りだと、"道"が繋げにくい」
「はあ…」
よく分からずに曖昧に頷くディアナを見て、少女はまた苦笑した。
「ひとまず、雨が止むまで待ってて。…ところで、まだ名乗ったなかったよね。私はレイラ」
「あ、ディアナです」
「"戦女神"と同じだね。いい名前だ」
レイラは、穏やかに微笑んだ。
「ありがとうございます。戦女神様のように、強く優しくなるように、と付けたらしいです」
「なるほど。ところで、敬語はいらないよ」
「分かりま…、じゃない、分かった」
雨が止むまでの間を、2人は茶を飲みながら過ごした。