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   希望の星 優しい言葉(3)

「エストレージャがたくさん増えたら、寂しくない。みんな寂しくないよね」

「そうですね」

「そうしたら、私のこの表情が無い病気も治るかも。どうかな、ルーク」

「えぇ、無くなるかもしれません」

「そうだよね。うん、期待してる」


 顔の筋肉をほぐしたいのだろうか、頬をぐにぐにとつまみながら、あっと思い出したように彼女が顔をあげた。


「そうだ、麗華」

「なんでしょう?」

「麗華がエストレージャのボスね」


 唐突の任命に、「へ?」と素っ頓狂な声が出る。

「ぼ、ボスってなんですか?」

「エストレージャは組織よ、組織、ボスが必要でしょ」

「え、わ、私がボスなんですか?」

「レイカしかいませんよねぇ」


 ラインがにやりと笑う。絶対に楽しんでいる。


「そんな、え、いきなりですよ、重要な役割なんじゃないんですか……?」

「重要よ、だから麗華にお願いしたいの」


 麗華にお願いしたい。

 その言葉が、頭の中で反響するようだった。

 やっと、と言うべきだろう。私は、このときやっと気がついた。


 私は、彼女にこんなにも必要とされている。このありがたさと、喜びが、波のように押し寄せてきた。

 走馬灯のように、過去の出来事が脳裏を駆け巡る。


 実の母に怖がられた幼い記憶。

 家族のためにと、家を離れたあの日。

 その家ですら、必要とされなくなってしまった絶望。

 迷子のようにふらついて、必死にしがみついた先が、このヒトツボシ家での仕事だった。


 いつから、私は彼女にこんなにも必要とされていたのだろうか。


 夢が叶って、私は自分の夢を知った。


 こんな私でも、誰かに必要とされたかった。そして、それは叶わないだろうと、勝手にどこかで諦めていた。だから夢にもならなかったのだ。


 涙をぐっとこらえる。

 強くなろうと心に決めた。サキ様だけでなく、皆に頼ってもらえるような、エストレージャのボスになろう。


 私はゆっくりと、サキ様の前に歩み寄り、頭を下げた。

「ありがとうございます」

 声は震えていなかったと思う。

「喜んで、引き受けさせていただきます」


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