表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ヒロシ君の地獄冒険

作者: 凜古風

興味本位でブラック企業に就職して、その先に、

希望は……なかった人も多いけど。それでも。


 ある日、ヒロシ君はいつものように学校から帰る途中で、奇妙な光景に出くわしました。夕暮れ時の公園、普段なら誰もいないはずの場所で、突然巨大な扉が現れたのです。扉には「地獄へようこそ」と書かれており、ヒロシ君は好奇心からその扉を開けてみることにしました。


 扉をくぐった先には、暗く煙が立ち込める地獄の世界が広がっていました。遠くから響くうめき声や、鬼たちの足音が聞こえ、ヒロシ君は少し怖くなりましたが、何かにみちびかれるように、足を進めました。


 しばらく歩いていると、前方に一際大きな宮殿が見えてきました。その宮殿の中に、ヒロシ君が知っている名前が浮かびました。そう、それは「閻魔大王」の住処だったのです。


 ヒロシ君は勇気を振り絞って宮殿に向かいました。宮殿の中に入ると、巨大な玉座に座っているのは、真っ赤な顔をした閻魔大王でした。その目は鋭く、全てを見通しているような威厳を感じさせました。


「おお、君は人間の子供だな。ここに来るとは、いったいどういうことだ?」

閻魔大王の声が響き渡りました。


 ヒロシ君は震えながら答えました。

「ぼ、僕はただ…扉を開けてみたくて、ここに来てしまったんです」


 閻魔大王はにやりと笑い、手をひらひらと振って言いました。

「まあ、君が無事に戻れるかどうかは、少し試してみる必要がありそうだな」


 そう言って、閻魔大王はヒロシ君に課題を与えることにしました。

「君には、地獄を巡る大冒険をしてもらおう。もし全ての試練を乗り越えられたら、元の世界へ戻してやろう。しかし、失敗すれば…地獄で永遠に過ごすことになるぞ」


 ヒロシ君は怖くなりながらも、心の中で決意を固めました。

「僕は絶対に帰るんだ!」そう誓い、冒険が始まったのです。


-------------------------


第一の試練:罪の河を渡る


 ヒロシ君が最初に向かったのは、「罪の河」と呼ばれる場所でした。そこには、たくさんの亡者たちが浮かんでおり、彼らはそれぞれの罪を悔い、永遠にその河を渡ることができないのです。川を渡るためには、特定の船に乗らなければならないのですが、その船はいつも満員で、誰も乗せてもらえませんでした。


 ヒロシ君はどうしても渡らなければならないので、必死に思考を巡らせました。そこでふと思い出したのは、亡者たちが悔いを抱えているということでした。ヒロシ君は、一人一人に声をかけ、少しでも心を軽くしてあげようとしました。


「大丈夫、君たちもきっと過去を乗り越えられるよ」


 すると、意外なことに、亡者たちの表情が和らぎ、少しずつ河を渡ることができるようになったのです。船の船頭は驚きましたが、ヒロシ君に微笑みながら、「君は他人の苦しみを理解し、助けようとした。それが運命を変える力になるのだ」と言いました。


-------------------------


第二の試練:冥府の迷宮


 次にヒロシ君が挑戦することになったのは、「冥府の迷宮」でした。この迷宮は非常に複雑で、何度も同じ場所に戻ってしまうことで知られています。出口を見つけるためには、冷静に判断し、時間をかけて進む必要があります。


 迷宮の中では、ヒロシ君はたくさんの迷いと疑念に襲われました。道がどんどん狭くなり、時折見えなくなる場所もありました。そのたびに、ヒロシ君は立ち止まり、深呼吸をして、心を落ち着けることにしました。迷宮の中で見かけた顔のない影たちは、彼を惑わせようとしましたが、ヒロシ君は自分を信じて進み続けました。


 ついに、彼は迷宮の出口を見つけ、外の世界に出ることができました。出口の扉が開く瞬間、彼はその先に待っている光景を信じられませんでした。そこには、少しも暗さを感じさせない明るい世界が広がっていたのです。


-------------------------


最後の試練:閻魔大王との対話


 最後の試練は、なんと閻魔大王との対話でした。ヒロシ君は再び閻魔大王の前に立ち、これまでの冒険を語りました。地獄で出会った多くの魂たち、彼らを助けたことで感じた喜び、そして自分の中での成長を話しました。


 閻魔大王はしばらく黙ってヒロシ君の話を聞いていましたが、やがて口を開きました。

「君は、他者の苦しみに寄り添い、そして自分自身も変わった。君の心の強さを試したが、君はその試練に勝ったのだ」


 閻魔大王は満足げに微笑み、ヒロシ君に言いました。

 「君には帰る場所がある。だが、この経験を忘れることなく、今後の人生でその知恵を活かしなさい」


 ヒロシ君は地獄を後にし、再び現実の世界に戻ることができました。彼は地獄での冒険を通して、どんな困難にも立ち向かう力と、他者への思いやりを学びました。そして、ヒロシ君は新たな自信を持って、これからの人生を歩んでいくのでした。


 おわり

プロットからの肉付けが。。。嗚呼。

スランプですね。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
あれ? 見て無かった・・・。ORZ
前書きで、「?」と思っていたら……。 想像とは違ってなんだか良いお話にまとまってるー╰(*´︶`*)╯♡
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ