祭恋4
今日の講義は太晴の言っていた事がずっと気になって講義中ずっと考え込んでいた。「マイさん。お前今日なんかおかしいぞ?」と太晴から言われたが、「別になんともないよ。」と言って誤魔化していた。(委員会も1週間後だし、そのうち忘れるだろう。)そう思っているのも束の間で、次の委員会が行われる日がやってきてしまった。
第二回の委員会では、美香が実行委員長として司会を行い、太晴が書記のような役割を行っていた。美香が「それでは、議題に沿って委員会を始めたいと思うのですが、なにか出し物をやりたい方はいらっしゃいますか?」と問いかけても反応はなく、静まり返っていった。暫くすると美香が「それでは事前に実行役員の方で決めた案を出してもよろしいですか。経済学部はお化け屋敷を行いたいという案があり...」すると美香が話している途中に冷玖須先輩が割り込んで「伊新さん。お話しお話の途中で申し訳ないのですが、お化け屋敷をやるって高校生じゃないんだからつまらんだろ。それに、大学教室をそう簡単に借りられるとでもお考えですか?もう少し、相手の立場を考えてから発言した方がよろしいかとおもいますよ?」美香は悔しそうな表情で「冷玖須先輩、貴重なご意見ありがとうございます。先輩方の意見も踏まえて、検討していきたいと思います。」っと美香が返事すると。冷玖須先輩が「検討してじゃなくてやめろって言ってるのが伝わらないかな。ねぇ一年は文化祭初めてなんだから、先輩の意見はちゃんと聞こうよ。伊新さんは文化祭の為に頑張ってるのはわかるよ?俺らが出した課題を役員たちで毎日話合っている所とか頑張っているは分かるけど、でも、だからと言って勝手に物事進めていいわけないでしょ?最近部活も来てないみたいだし、もう少し頑張ってると思ってたけどそうでもないのか。」
冷玖須先輩の発言に美香はすごく落ち込んだ様子で、「ごめんなさい。私達の自己判断で勝手に決めようとしてしまって。今後は先輩方の意見も踏まえながら、進めていきたいと思います。」と返事して冷玖須先輩は「んまぁ、反省しているようなので、今回はこれで許しますが今後は気をつけてください。」と発言した。
美香は涙目になりながらも「それでは、これらの意見を踏まえて何か意見のある方はいますか?」と改めて質問した。すると再び、静かになった。数分間待っても意見がでなかったので、流石に手を挙げようとしたその時に、冷玖須先輩が「あの伊新さん。こういう時はねぇ、グループに分けて討論させるとか行う意見が出ないならどうするかもう少し考えた方がいいぞ!こんなんじゃ、委員長失格だよ。自分で委員長に立候補したんだから、分からないことがあったら先輩達に相談するとか考えよ?」と冷玖須先輩の厳しい言葉に美香はただ「ごめんなさい。」と言うばかり。横にいた宝ケさんは美香のことが心配になり、「美香ちゃん。大丈夫?司会変わるよ。」と言い、美香は泣きながら「ごめん彩ちゃん。ありがとう。」といってそっと宝ケさんにマイクを渡した。
宝ケさんは美香の代わりに司会を行い「それでは、グループワークを始めます。グループは各学年ごとに分けたいと思います。」と言ってそのあと班分けを行いグループワークが開始された。
続く