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私たちが残すべき記憶  作者: 箕宝郷
義心と疑心(ぎしんとぎしん)
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祭恋1

 私は木恩共和国大仁田空港の便に乗ることが出来た。飛行機の中でなぜ美香が、尊考について調べていることを警察に通報したのか?理由が分からなかった。1年付き合っても教えてくれない秘密が美香にもあるのか?それとも美香は私が約束を破ったことがどうしても許せなくて通報したのか?私は美香のことで頭がいっぱいになっていた。私は美香と出会ってからの行動を思い出して通報した理由を探った。


 美香との出会いは大倉大学の入学式であった。私は美香のことを初めて見たとき、入学生の代表者として学長の前で挨拶を行っていたので優等生だと感じていた。しかし、ノリが悪く、冗談が通じないので正直、自分には合わないと思っていたので距離を置くようにしていた。美香と同じ講義を受けることが何度持ったが、私は美香とは席を離れて講義を受けていた。私は夜遅くまでゲームをしたり、友達と遊んでいたので講義中寝ることが多かった。美香と同じ講義を受けると「教授、糸米さんが寝ています。」と不要な報告をされせっかくの講義中の睡眠時間が台無しになることも多かった。ノリの悪い優等生から口うるさい勘違い女子へと評価は下がり続けていたのであった。更に課題の答えを友人に見せてもらおうとした時、美香が「糸米さん自分で課題を行わないといけませんよ。」と言ってきた。私は限界に達してしまい「伊新さん。迷惑なので口出ししないでください。俺には俺の学生生活があるのでもう、関わらないでください。」と言った。美香は納得していない様子で「糸米さん分かりました。私はあなたの堕落しているところがどうしても気に食わないので、指摘させていただいたのです。あなたがそこまで言うのであれば私も貴方と関わらないようにします。」と返事した。

 私はこれでもう美香と話す事はないだろうと思っていた。しかし、面倒な事が起きた。それは秋に行われる文化祭の実行委員に選ばれた事であった。

 文化祭なんて、高校の時ダルくて休んでいた事もあったし、まして大学で文化祭実行委員なんてあまりにも面倒な事だとおもっていた。

「まぁ、実行委員のメンツ次第では楽しめるかもな。」と少しでもやる気を出そうとしていた矢先に、実行委員の名簿を見ると伊新 美香の名前があった。

「くそ、アイツいるのかよ。」と思っていたら太晴が「マイさん。お前実行委員やるの?えっお前が?めずらしすぎるんだけど。」


「太晴、うるさいなーやる人いないからって俺に仕事を押し付けられたんだよ。太晴も実行委員なん?」


「ああ、おれ彩ちゃん実行委員やるって言うから俺もやることにした。」


「結局、女性目的かよ。」


「まあな。マイさんは実行委員の中で気になる女子いないの?あっ、演劇部の伊新さんか笑」


「お前、冗談でもそれいうなよ本当にあいつ嫌いなんだから。」


「まぁ、そうだよな笑、おっと集会始まるから行くぞ!」


「あーダルいなー」


私は仕方なく、実行委員の集会に参加した。

続く





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