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私たちが残すべき記憶  作者: 箕宝郷
初めての海外旅行
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初めての海外旅行(1)

 大仁田空港から飛行機が離陸してシベリゲム帝国のベルジウム空港まで25時間。その間私はシベリゲム帝国について解説してある本を読んでいた。シベリゲム帝国とは、いくつかの構成国に分かれている国であり、構成国最大の領域を有している。農業が盛んなアッサ・オケリウム公国、構成国中で一番人口が多いイラ王国、第二次産業が発展しているシキゾウ王国、その他15の小国を総称してデッラータ諸国領の計18か国で構成されている帝国である。皇帝は各構成国の代表者(国王などの国家元首)から国民選挙で選ばれる国らしい。本を半分ぐらい読み終えたくらいの時にベルジウム空港に到着した。

空港のロビーには霧浦が私を出迎えてくれた。

「ようこそシベリゲム帝国へ 利弥。」

「あっ霧浦じゃないか 久しぶり、何年ぶりだよ。変わらないな~」

「お前もそんなにだぞ笑。そんな事よりどうだ?シベリゲムは?」

「暖かいね。そして何より時間感覚が狂うよ。時差あるし、何より今年が2137年って木恩国では2550年だからなんか昔にタイムスリップしている感じがする。」

「あーそれね。世界の多くの国では方暦(ほうれき)を使ってるんだよ。木恩だけかな?木暦(もくれき)使ってるのは」

「方暦..どこかで聞いたことあるけど詳しくは分からないや」

「まぁそんなことはどうでもいいだろ、これからショウスに行くならあまり薄着にならない方がいいぜ。お前が住んでるところよりも涼しいから」

「あーそれなら大丈夫。上着なら用意してあるから」

「OK~それなら俺の車で向かうか」

「待って霧浦、車で向かうの?調べたけど遠くないか?」

「まあ、ざっと15時間くらいかな」

「えー、まだそんなにかかるのかよ。」

「おい、シベリゲムの広さなめるなよ。ほら、早くいくぞ!」

そうして私は霧浦が用意した車に乗ってショウスへと向かった。

「霧浦、ショウスってそんなに木恩に似ているの?景色見る感じ、そんなように見えないけど。」

「今いるシベリゲム帝国のイラ王国は石の町って言われいるからな、その北にあるアッサ・オケリウム公国は広大な農地が広がっていて、その奥地にはオケリウム山脈が広がっているんだ。その山脈付近には広大な森林が広がっていてその雰囲気が木恩そのもなんだよ。そんな所いたって海外旅行している気分になれないぞ!」

「なるほどね~でも僕は初めての海外旅行だから木恩と雰囲気似ているほうがいいかも。」

「ずっと疑問に思っていたけど、お前本当に海外旅行初めてなのか?美香ちゃんと海外行ってないの?」

「ちょっとまって、なんで俺の彼女の名前知ってるの?」

「あっ......言いづらい事だけどワメスタで利弥のアカウントで見ちゃったんだよね。」

「でも俺、自分のアカウントに彼女の写真載せていないけどな。うーんアカウント乗っ取られたかな~」

「昔、デイアップで見たからさあ?」

「あーそれなら、昔投稿したかもしれない。あんまり覚えてないや(笑)」

「そんなことより、腹減らない?美味しいシベリゲム料理食べられるところ教えてあげるよ」

「マジ?ありがとう。どんな料理が出るのか楽しみだ」

 私は、シベリゲム名物の()()()()()料理と巨大なソーセージを堪能した。人生で初めてあんなに大きなソーセージを食べた。最初はとても美味しく感じていたが、量が多く

半分食べた辺りから、味に飽きてきた。残念だったのはシベリゲムはビールが絶品と有名なのだが、私は20歳未満だったので飲めなかったことだった。

 食事を済ませた後、再び車を走らせた。かなり疲れていたので、私は車の中で寝ていた。

「おい利弥起きろ!ついたぞ!」

「ごめん霧浦俺すっかり寝てた。」

「もう俺に運転してもらって寝るとか最低だな(笑)」

「ごめん、ごめん...ってえ?ここがショウスなの?」

あまりにも景色が木恩とそっくりで私は衝撃を受けた。

続く







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