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※なるべく縦書きでお読み下さい。
同時刻、都内某所。――
「バーボイっ! カマエルっ! や~ぱコレじゃないの!? ワルプルギス様が仰っていたのは、コレの事だよ」
「そうでまんねん。間違いおまへん」
幽霊屋敷の如き、怪しげなビルの四階で、三人がゴソゴソと密談を交わす。
「えっと……天丼学に駅弁学に……それから、何だって? 美形学にキショい学? なんだい、そりゃ? それでどうやって、世界を支配出来るんだい?」
「ぶははははー。オシャンティ様、なんでっかそれ」
「よくわかんないけど、まあ、何でもいいわよ! とにかくカマエルっ、ワルプルギス様の言う通り。こいつを奪うんだよ。ちゃんと作戦は用意出来てるかい?」
「う~ん……。オシャンティ様、こいつらが解析を終えてから奪った方が、い~んじゃないですかねえ」
絵に描いたような八頭身ボンキュッボン美女が、痩身、出っ歯の男に怒鳴りつけた。
「そんな呑気な事、言ってる場合じゃないわよ! いいかい? 壷とその中身を奪え、というのがワルプルギス様の御指示なんだからね! 文書の解析だとかは、アタシ達が気にすることじゃないわよ」
「あ、そういえばそうですねえ~」
「わかったかい? さっさとアレを奪う、作戦を考えるんだよ!」
「「ガッテンだ~っ!!」」
仄暗い室内で少々ヒステリー気味に騒ぐ美女の顔を、モニターの明かりがアヤシく照らす。
「それじゃあ、あの作戦でいきましょ~」
「どんな作戦だい?」
「こういう発見があったら、フツーは担当の調査機関が動くんですよ~。自治体の埋蔵文化財センターなんかが」
「ああ、なるほど……。お前さん、アタマいいねえ、冴えてるねえ♪ んじゃ、そいつらをまず動かして、それをアタシ達が横から掠める、ってぇ算段かい?」
「さすがはオシャンティ様、話が早~いですねえ」
「よし、それでいくわよ! 力仕事になりそうだから、バーボイも気合を入れるんだよ!」
「「アイアイサーっ!!」」




