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59話

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59話


とある森の中。

リスナーのひとりの通報をうけ、大魔王様はレインを呼んで、異変の調査にきている。


「このあたりじゃよな」


「エルフだからってどのの森にも強いわけじゃはいのですよ?」


通報内容は、「真黒ななにかがある」だ。

石を投げてみたところ、通り抜けたので、多分洞窟かなにかではないかと。


「今回はどうじゃろ」


「いまのところ全部抜け殻の一部なのですよ。今回もそうだったらいいのです」


「じゃな」


こういう通報はいくつかあった。

大魔王様とレインのリスナーからの通報のみなので、実際の出現率はもう少し高いはずだろうが、それでも頻繁に出動している。


「お、あった……いつも通りの入口じゃな」


「いつも通り、気をつけて入るのですよ」


「よし、いくかのう」


今回もただの抜け殻で、なにもなかった。

いつも通り大魔王様が認識阻害の魔法陣で処理をして、レインがそれへの魔力供給をする。

少なくとも10年はもつだろう。ひとまず解決である。


「しっかし、抜け殻だけがいくつもこっちに飛んできよる。魔力がないから育ちはしないはずじゃが……」


「うーん、魔力、ほんとにないのです?」


「ワシらの魔力は自然魔力とは別じゃから空気には溶けんじゃろ?空気中の魔力濃度は変わらんはず……ありゃ、もしかして?」


「そもそも、魔力があっちの世界からこっちの世界に流れてきていたら……って可能性もあるですよ」


「いまのところ薄すぎてなんもわからんが、というところか。うーん、たしかに穴があるなら魔力も流されるじゃろうしなぁ……警戒することが増えるのう」


「抜け殻、いずれは全部破壊するのです」


「いくら抜け殻とはいえ、迷宮の破壊は骨が折れるのう」


「安全のためなのですよ」


「ま、それ用の魔法でも編んでおくかのう」


「レインも考えておくのです。……この世界に、変なことが起こらなきゃいいのです」


「……そうじゃよなー」

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