37話
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37話
「川じゃ!」
「おさかなー!!」
「ふたりとも、絶対流されないでね?」
「お、お、すぐ深くなるのう、こわいのう」
「も、戻ろうか!シート敷こう!」
夏も下旬、場所は静かな山辺、川の辺。
絶好のピクニック日和ということで、今日は大魔王様、寧、いちごの3人でピクニックだ。
「釣竿なんぞも持ってくればよかったのう」
「焚き火とかできないからね?」
「わ!山にリスがいる!リスも美味しいよ!」
「おおう、味が気になるのう。ジビエというたか」
「私はちょっといいかな……」
整えられた砂地にレジャーシートを敷き、荷物を広げる。
荷物の割合として、お弁当が6割、お菓子が2割、残りは変えの着替えやら虫除けスプレーやら。
「さて、ひとまずのんびりできるわね。時間も頃合だし、先にお弁当食べちゃう?」
「んむ。食べてから川で遊ぼうかの」
「お弁当、楽しみ!おにぎりって久しぶりに食べるなぁ!」
「私はいちごちゃんのその箱が気になるんだけどね?なにそれ、お弁当よね?」
「おふたりが何をもってくるかわからなかったから、とりあえずいろいろつくって詰め込みました!からあげ、角煮、焼肉、ローストビーフ、トンカツ……」
「おおう……気合い入っとるのう……」
「冷めても美味しいんだろうなぁ。ちょっと教えてもらおうかしら」
「いつでもウェルカムですよ!」
「さて、よいかの?いただきますじゃ!」
「いただきます!」
「いただきます」
大魔王様の目の前には、おにぎり、肉料理、南蛮漬け、シーザーサラダ、そして寧のもってきた水筒から味噌汁。
「ええのう、ええのう……自然を感じながら、友と食事を共にする……ピクニック、ええのう!」
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