第51話 ザムエル・レオポルド
「……オイ、これは……何だよ」
「…………………………」
「何なんだよ!?」
何でこうなってんだよ!?
ーーーーー
「よし、会議も過ぎた所で……解散するか!」
「そうですね……」
「オイオイ、解散?……レオン、お前はまだ修行があるだろうが!」
「ひ、ひええぇぇぇ」
せ、戦略的撤退!
「こら、逃げるな、レオン!」
「……見逃してやってください……ザムエル様。レオン様はこう見えてもひどく疲れているのです。勝てるかどうかも分からない相手に突っ込むのが…………」
「……そう言われてもな…………」
「まだ五歳で、死か生の縁に立つなんてそうそうの力、精神が無いとできないでしょう……どうか今日だけでも許してやってくれませんか?」
「……レオン!……元気でいろよ!」
……チッ、こっそり聞いていたのバレてたか…………
「全く……余計なお世話だってんだ…………」
仕方がない……自主練するか!
……俺は、爺さんともっと面と向かって話しておくべきだった。
そう、話しておかなくちゃいけなかったんだ。
ーーーーー
俺は商店街に来ていた。
「……ということでおっちゃん。俺、頭領と戦う事になったから」
「――――――ッ!!?」
どうした?そんなにびっくりして?
「別に今まで反逆をしたやつなんて居るだろ?」
「居ねぇよ!誰がこんなおっかない組織相手にできんだよ!絶対仲間もろくに集まらないだろう!?」
「いや、2500人ぐらいあつまってるけど?」
「大盤振る舞いじゃねぇか畜生!」
オイオイ、俺が言うもの何だが、俺は優秀だぜ?
「……もしかして、戦う物を仕入れるのにここを使うんじゃないだろうな?」
「使うに決まってんだろ?」
「嫌だ!もしお前達が負けてしまったら俺も反逆者にされてしまう!」
「大丈夫、大丈夫。もう俺とおっさんが仲が良いのバレてるから。どちらにしろ反逆者だよ?」
「八方塞がりじゃねぇかこんちくしょう!」
俺は逃げ道を用意すると思うか?
「なので……よろしくね♡」
「は……はい」
よし、じゃあ俺は味方に報告しに行くか。
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「……ということがあったから何時でも戦える準備しといて」
「分かりました!」
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「……ということがあったから何時でも戦える準備しといて」
「分かりました。誠心誠意務めさせていただきます」
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「……ということがあったから何時でも戦える準備しといて」
「分かったぜ!ヒャッハー!」
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「はぁ、はぁ……大体の奴等には言えたか……」
メッチャ疲れたわ……
「そろそろ寝るか!」
おやすみ〜
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「……おはようございます。レオン様」
「んっ……あれ、爺さんは?いつも暗殺しに来ているはずなのに?」
「レオン様の体調を心配して今日は来ていないんじゃないですか?」
全く……そんなに気を使わなくてもいいのに…………
「よし、ギルファ!飯でもするか!」
「そうしましょう」
よし、それじゃあ調理場に……
「あれ、これは何だ?」
一体何の箱だ?
「多分、レオン様への贈り物なのでしょうか」
「へー、中身は―――――――――ッ!!?」
「―――――ッ!!?」
俺は一瞬、箱の中身が分からなかった……いや、分かりたくなかった。
分かるのが嫌だったから。
分かったら何かが壊れてしまいそうだったから。
「……オイ、これは……何だよ」
「……………………………」
「一体何なんだよ!?」
どうしてこうなったんだ!?
……箱の中には…………爺さんの首が入っていた。
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数時間後、俺達と爺さんの配下だけで葬式が開かれた。
「うわああぁぁぁぁぁん!!」
そこではアテネが、大粒の涙を流していた。
「……アテネ、爺さんと仲が良かったんだな」
「……はい、レオン様。ザムエル様はアテネにも修行を付けて居ましたから」
「……そうだったのか」
……俺、爺さんの事、何も知らねぇな…………
「ギルファ、すまない。一人にしていれ」
「……分かりました…………」
……どうして、爺さんは殺られたんだろうか?
爺さんは誰に殺られたんだろうか?
《熟練度が一定に達しました。怒りを入手しました》
どうして爺さんは殺られたんだ?
《熟練度が一定に達しました。怒りが1⇨2に上がりました》
どうして?
《熟練度が一定に達しました。怒りが2⇨3に上がりました》
どうして?
《熟練度が一定に達しました。怒りが3⇨4に上がりました》
どうして。
《熟練度が一定に達しました。怒りが4⇨5に上がりました》
どうして。
《熟練度が一定に達しました。怒りが5⇨6に上がりました》
どうして!
《熟練度が一定に達しました。怒りが6⇨7に上がりました》
どうして!!
《熟練度が一定に達しました。怒りが7⇨8に上がりました》
「どうして!!」
《熟練度が一定に達しました。怒りが8⇨9に上がりました》
「…………爺さん…………俺は、頭領を…………爺さんを殺してやつをぶっ殺してやる!」
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……それから俺が少しずつ落ち着いて居ると…………
「……レオン様」
「……何だギルファ?盗み聞きでもしていたか?」
「……そんな事はしておりません…………レオン様に伝えなきゃいけない事がございまして……」
「……何だ?」
ギルファが俺の耳元に近づいてきた。
「今、俺はむしゃくしゃして――――ッ!!」
俺はギルファから、衝撃の一言を受け取った。
「…………そうか、そうだったのか」
アイツの事は完全に思考の外に出していた。
「…………爺さんを殺したのはお前だったのか…………お前が……お前が!!」
ぜってぇ……ぶっ殺してやる!
「ギルファ、作戦変更だ」
「…………分かりました」
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翌日…………
俺は仲間達を集めた。
「お前ら。集まってくれて感謝する」
「「「「「「…………」」」」」」
「昨日、爺さん…………ザムエルが殺された」
「「「「「「――――――ッ!!?」」」」」」
さっきまで緊張は張っていた会場がざわめき始めた。
「黙れ!」
俺はこの声と共に、魔法を放った。
「「「「「「――――――ッ!!」」」」」」
「……お前たちが爺さんの事を頼りにしていた事は分かっている…………なぁ、俺より、頭領の方が勝つと思うか?俺より頭領の方が強いと思うか?」
俺は全力の殺気を会場に広めた。
「「「「「「――――――ッ」」」」」」
「怖いよなぁ、分かるよ。俺だって怖い。でもな、立ち向かわなくちゃいけないんだよ。自由のためにも。復讐のためにも。誇りのためにも。……それでもお前らが怖いんならな……その恐怖《敵》俺がまとめて壊してやる」
「「「「「「うをおおおおおぉぉぉぉぉ」」」」」」
全面戦争といこうじゃないか!頭領!!




