第50話 第一次円卓会議(笑)2
「お前に頼るって…………絶対に変な方向に行くと思うんだが?」
「どうしてそんな事言うんだ?」
「だってお前……馬鹿だし、鈍感だし、無自覚誹謗中傷者じゃん」
「……百歩譲って、馬鹿、鈍感は分かる。でも『無自覚誹謗中傷者』ってなんだ!?新しい単語を作るんじゃない!」
いや、事実やん?無自覚で誹謗中傷してるじゃん。
例えばアテネの事とか……俺、根に持つタイプよ?
「ハイハイ、それは良いとして。……ジャックス?頼るってどういう事だ?」
「前、皆にも言ったと思うが、僕のファンから何人かを引き連れてきたら良いんじゃないかと「ダメに決まってんだろボケカス」…………そんなキレる?」
「当たり前だろ?お前のファンとか……ヤバいやつしか居ないじゃん」
前、お前のファンに会ったらなんて言われたと思う?
『レオンさん!何でジャックス様と付き当てないんですか!?この根性なし!』
普通、こんな事言われる?俺、好きなのはセラなどの女性なのですよ?ジャックスでは無いのですよ?こんな奴より、ギルファの方が良いわ!
「フッフッフ、そんな事言ってられるのも今のうちだぞ?聞いて驚け!自分は「もういいから」……せめて聞いてくれるぐらい良いだろう!?」
ジャックスが不満そうに頬を膨らませて言った。
「じゃあお前はそいつらをどうやって選んだ?ちゃんとそいつらこ生い立ちまで調べたか?ソイツが裏切らない保証は?こんな事を追求したら山ほど出てくるだろ?俺達三人はこれそ全て考えて仲間を選んでるんだ。お前はちゃんとしているのか?」
「―――――ッ!!……そう言われたら反論できないな…………」
「分かったならそこで座ってろ。今から誰が誰と戦うかを考える」
さ〜て。ここからが本題だ。いくら兵がいても強い将が居たら意味がないときもあるからな。
「まず、こっち主戦力は俺、レオン、ギルファ……それと十傑の三人だけだな」
「俺は?」
「ジャックス。お前は十傑になってから言え」
「……うわ〜ん!!」
ジャックスが泣きながらせっせと逃げて行った。
「……レオン様、そんなにきつく言わなくても良いんじゃなんですか?」
やっぱりギルファもそう思う?……でもな〜、
「ああゆうタイプはな、負けず嫌いなんだ。今に見ていろ?アイツ、十傑までには行くんじゃないか?俺の誕生日までに」
「……そういうもんでしょうか…………」
「そういうもんだ。そろそろ誰が誰と戦うか決めるぞ」
「はい」
「おう」
「まず、相手の戦力は……
頭領
十傑の一番
三番
五番
六番
九番
十番
それと、約2500人の準5級〜1級の奴等……だな」
「……どう戦いましょうか…………」
「まず、頭領までの道を俺達が集めた2400人で開く」
「ほうほう」
「そして、十番と九番。それと6番には、爺さんが集めた十傑に戦ってもらう」
「分かった。多分すぐ勝てるぞ?俺の仲間には二番も居るからな」
「分かっている。ソイツらはのちに使う。……続いて、五番。これには『ルーク』と戦ってもらう」
「「ん?ルーク?」」
あ、お前らルーク知らなかったか。
「スマンスマン、知らなかったよな。それじゃあ、召喚するぞ」
俺がそう言うと、ホコリで汚い床に魔法陣が浮かび上がった。
「オヨビデスカ、レオンサマ」
「……凄い、まさかゴブリンキングを使役しているとは」
そうだよな……普通、五歳がゴブリンキングを使役しているとは思わないもんな……
「ギルファ、一回コイツと戦ってみて、実力を測ってみるか?」
「…………大丈夫です。もう見ただけで其の物の強さがひしひしと感じます」
そうか…………
「なぁ、ギルファ。コイツ、五番より弱いと思うか?」
「……思いませんね。もしかしたら3番にも通用するんじゃないですか?」
「そうか、ありがとう。でも、三番にはお前に行ってもらうぞ」
「―――――ッ!!」
ギルファが反対するか迷っているスキに、爺さんが口を開いた。
「オイ、レオン。俺は配下だからって、人を死地に赴かせるような事をするのは反対だぜ?しかもそれが、ギルファならな」
……はぁ、そう熱くなるなよ。
「俺は、ギルファを死なせるつもりなんてサラサラないぞ?」
「……じゃあどうするってんだ?」
「さっき、爺さんが集めた十傑がすぐ勝つって言ってただろ?だから、ソイツと一緒に戦ってもらうんだよ……まぁ、ソイツらが来るまで少しの間は耐えなくちゃいけないがな」
「そういうことなら早く言えよ。俺が早とちりしたみたいじゃないか」
いや、実際早とちりしてましたよ?なんて事は言えない。それを言ってしまったら無粋なもんだ。
…………まぁ、言わないのは面倒くさいだけなんだけどね。
だって爺さん短気なんだもん。
一回煽ったら一時間は時間無駄にするよ?
「そして、一番、これは爺さんに戦ってもらう」
「よしきた!任せとけ!」
「五月蝿い!もうちょっと静かにしろ!」
どうして俺の知っているご老人はこんなに五月蝿いんだ……
「そして頭領は……俺は行く」
「「――――――――ッ!!」」
俺がそういった瞬間、室内に緊張が走った。
「お前、無理は言わない。やめておけ。アイツはお前の手に負えない」
「そうですよ、レオン様。レオン様は充分に強いですが、流石に頭領までには勝てません」
「大丈夫、俺には秘策がある」
「秘策って―――――ッ!!?まさかあれか!?あれはまだ完成していないはずだ」
「大丈夫だよ。まだ俺の誕生日までには時間があるんだ。コツコツと修得していくさ」
「……いくらあれが使えたとして、お前が勝てる相手では無いぞ?」
「大丈夫、俺の秘策は一つじゃない」
まだ俺には洞窟で見つけた物があるからな。
「さあ、頭領をボコボコにするに向けて、修行を始めようか!」
……俺はまだ、気づいていなかった。
人間の醜さを。
俺はまだ甘く見ていた。
人間の本性を。
俺達に、いや、あの人にそんな事が起こるなんて……考えもしなかった。




