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ボッチパーティー  作者: 巧レ以
84/107

野戦の宴


前回のあらすじ

四天王倒したよ。


まさか一話でやられてしまうなんて情けない…





お?突然画面が暗転した…!?謎のムービーがカットイン!特殊演出だっ!




空が真っ暗、星も見えない…ここはどこだろ…あ、真っ黒な大地とコロシアム。大陸の中央エリアだね。

おー地面が割れた、そして地下からでっかいかたまりが浮かび上がった!浮島…いや、魔王城でしょこれ!!



…ということは?







魔王復活!!!ラスボスステージきたーーーー!!!




うわわ、割れた地面から黒い塵のようなものが噴出してる。あれは…魔精だ!すっごい数、えぐ…



あ、ちなみに魔精っていうのは、んーなんて言ったらいいのかなー…敵の素?黒い妖精みたいなやつでちっちゃくて弱いんだけど、こいつのレベルが上がったら体が大きくなって手足が生えてきて魔人って呼ばれる存在になるよ。さらに強い魔人は人の姿から離れていくけどね。

ついでに、魔物ってのはもともとこの世界にいた動物とかオブジェとかがこいつらに操られて凶暴化したり改造されたりしたモンスターのことだよ。魔物はテイマーのスキルで従魔契約できるけど魔精や魔人は契約できないみたい。





お、画面が戻ってきた。



「ナマエさーん!今の見ました!?魔王城が…」


「ん、とりあえずメシにするニャ」


「めし…そうですね、そういえばおなか空きましたね」



シードルさんと靱負さんとニルギリに合図出して集合してもらお。おーいここだよー。




「ういー皆の衆おつかれサンニャー。いろいろ話したいことあると思うけど、とりあえずサウルスに戻ってメシ食うニャ。ハラへったぁーとっとと行くニャー」





ナマエさんの号令で、みんなで南の都市 サウルスに向かうよ。


なんか一度にいろんなことが起きすぎて頭がぼーっとする…周りを見渡してみて…他の冒険者たちもなんだかみんな浮かない表情だなぁ。まあふつうそうだよね、四天王討伐達成に浮かれてる場合じゃない、いよいよこのゲームが"終わり"に近づいてるのを肌で感じるようになったんだから…




西から来てた人たちはそっちの方に帰っていっちゃったけど、ほとんどの人がサウルスにいったん立ち寄ってるみたい。わーすごい人の数…でも街は戦争の後みたいにボロボロだけどね。




「ごめん、明日早いんでもう落ちるわ、じゃーねー」


「うん、今日はありがとねニルギリ。また遊ぼうねー」


このゲームはフィールドではセーブできないから、街までは一緒にって話だったんだよね。もっと話したかったけど…またあとで連絡しよ。




さーてごはんごはん…


あらー前によく行ってたレストランもボロボロだ…さすがにやってないか。





「こういうときは…あそこに行くニャ」





「あらー!みんないらっしゃーい!よく来てくれたわね!」



ここは…バーニングキャラバンのギルド会館だ。建物は壊れちゃってるけど机と椅子と調理スペースがオープンな場所に並んでる。よく見たら奥の方に宿泊用のテントもいっぱい並んでるよ。ランプとか松明とかで明るく照らされてて、あーなんかほっとするなぁ。


ってあれ?グランディスさんなんか色違くない?赤紫っぽくなってる。厚手の革のエプロン着てるし。



「ああこの姿?黄色いのは戦闘用のアカウントで、こっちの姿はジョブが大工なの。バーニングキャラバンは移動式のイベント屋だからね、なんでも建てちゃうわよーレストランだってこの通り!さあさあ食べてって!お金なんていらないから、好きなものを好きなだけ食べてねーウフフフ」



うわぁ〜いろんなスタイルの料理人さんたちが思い思いにいろんな料理を作ってるよ。多国籍というか、ほんと多種多様。食材は冒険者の持ち寄りなんだね。お酒のタルを持ってきてる人もいる。

うわでっかい鍋!食材どばどば入れてぐつぐつ煮て塩とスパイスを手ですくってざっと入れてる…もうなんの煮込み料理か分かんないけどいろんな味が染みておいしそ…これぞサウルス〜ってかんじ。あははっ。






「んじゃ、あらためてみんなおつかれニャーハイカンパーイ!」


「かーんぱーい!」「か、かんぱーい…」「…」


「おまえらもニャ!乾杯っ!」


かんぱーいワアアアア!!!

周りの人たちも乾杯してくれたよ。なんかじわじわ楽しい気持ちが込み上げてくる。えへへ、こういうのいいなぁ。


シードルさん、おばあちゃんバージョンじゃなくてかわいいシードルちゃんの姿になってる。着ぐるみだとごはん食べられないんだね。食べてる姿かわい。




「みんなちゃんともらうもんもらえたかニャ?」



もらうもん?あ、スルト討伐の報酬結果(リザルト)ちゃんと見てなかった。あーなんかいっぱい増えてる。あっ、これ…



「また魔将石もらっちゃいました」


「ワタシも、もらえた」


「んーよかったニャ。ゆっきーは?」


「…」首を横に振る靱負さん


「えっ、もらえなかったんですか!?なんで!?」


「遠慮してたのかニャ?もらえるもんはもらっときゃいいのに〜。言ってなかったけど四天王一体につき排出する魔将石の数は決まってるニャ。討伐したヤツ全員にプレゼントってわけじゃないニャ。総ダメージ数が多い上位十数人くらいがもらえるルールだったかニャ、知らんけど」


「まあそうかなーとは思ってましたけど…なんかケンカになりそうですよね。ヒーラーとか後方支援の人には魔将石行き渡りにくそうだし。なんか不平等なかんじしますね」


「不平等?なんでもかんでも平等なわけないしそういうもんだニャ」


「んー…靱負さん、よかったらボクの魔将石いります?ボク別に欲しくなかったんですよね、持て余しちゃってて…この剣のお礼もちゃんとできてなかったんで、受け取ってほしいんですけど」


靱負さんがそっと手を上げてゆっくり首をふるふる。ちょっと微笑んでるような?



「とりま持っといたらいいニャ。一回魔王と戦ってみて、あーあれが必要だなーと思ったらそれ使っていいもん創ったらいいニャ。

さてぇ、その魔王ニャんだけど、さっそく討伐の」


ん?いまなんか聞こえた…!悲鳴となにかが崩れる音!敵襲?!







うえぇ!!魔精!!??空を覆い尽くすほどの魔精の群体だ!!!ごはんの途中なのに!!!








つづく









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