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ボッチパーティー  作者: 巧レ以
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攻城兵器

「さて、今回の作戦(オペレーション)だが、大きく分けて3つの段階(フェーズ)が存在する。フェーズワン、サウルスの神殿の制圧。フェーズツー、敵勢力の揺動。そしてフェーズスリーが封印解除となる。特にフェーズワンは本作戦に於いて極めて重要だ。神殿を抑えなければ、リスポーンポイントが大きく後退してしまい、戦線は維持できないだろう。開戦後、全戦力を以て神殿に侵攻する!」




なーんかやたらとキラキラした人だなー。あまりにも整いすぎてる顔立ち、無駄にマッチョ、絶対冒険する気ないだろっていうゴージャスなスーツ。セレブ臭がプンプンする見るからにお金持ちキャラだ。この人がエメラゴルドのマスターだろうな、名前は…なんだっけ?忘れた…



「おそらく何か罠があると見て間違いない。遠距離攻撃班 前へ!」


閣下の命令でウィザードやテイマーや弓を持った人が戦闘準備する。あ、ボク、どうしよう、まだちょっと準備が…



おお?靱負さんが手をあげてるー!意思表示!あの靱負さんが?!


「あ、ちょっと待つニャ、うちのゆっきーがなんか言ってるニャ、みんな静かに!」


ナマエさんの耳にこそこそ話をする靱負さん。みんなが注目してる。ごくり…



「ふむふむ…なるほど!ここでゆっきーが渾身のギャグを披露するそうニャ!はいでははりきってどうぞっ!」


バシッ!ナマエさんの肩を小突く靱負さん。手をブンブン、肩をすくめるポーズ。全身で遺憾を表しておられる。今日はよくしゃべるなー靱負さん、着ぐるみショーの人みたいな感情表現だ。エモい。ゆっきーエモエモ。やば、笑いをこらえるのつらい…w



「あれー?ちがったかニャ?www あ、ハイハイちゃんと分かってるニャ、いいかオマエらよく聞くニャア!このゆっきーサマが!ひとりで!アイツらを始末するから手出し無用ニャボケコラぁ!…と言ってるニャ」


なんだとぉっ!ざわざわするまわりの人達。ちょっとちょっと、味方を煽ってどうすんの…


腕を組みながら小首をかしげて、小さく何度か頷く靱負さん。なにかを妥協したのかな?ツッコむ気力もなくなったみたい。街の方に向かって静かに歩いていく。



皆さんが閣下に意見を求めてる。ちらっとナマエさんを見る閣下。


「いいだろう、お手並み拝見しよう。各自、戦闘配備、次の合図を待て」






開けた所で立ち止まる靱負さん。街までまだ距離あるけど、どうすんだろ…




「"人間無骨"」


突然、靱負さんが自分の首を絞め始めた…!指が喉に食い込んでいく…


ブチィッ!!


うなじの辺りから首の骨が飛び出した!喉を押してそのまま骨だけ取り出したってこと!?グロっ!それに連なって背骨や肋骨がずる剥けになる。腕の骨も肉体を離れて、肩の肉を持って下半身の骨も引き抜く。まるでウエットスーツを脱いでるかのよう。ってか骨だけで動いてる…終始きもいんですけど。

骨の色は真っ黒。頭蓋骨はなくて首無しの全身骨格だ。よく見たら首の切断面と靱負さんのうなじの辺りが赤黒い紐みたいななにかで繋がってる。なにあれ神経?血管??ひぃぃぃーおぞましい!たぶんこれが靱負さんが魔将石で創ったものなんだろうな、人間無骨って言ってたな。カテゴリーなんなんだろ、スキル?武器?こんなの見たことない、異様すぎる…


あ、靱負さん動き出した。くるっと反転して何事もなかったように骨にぶつかってい…あ、すり抜けた。当たり判定ないの?あれかな、着るマジックバックに入ってすぐ出したってことかな。

靱負さんが自分の心臓の辺りに手を入れて、大きな筒を取り出した。あの形は、ロケット?鎖骨の間にカタパルトとロケットをセット、骨の方は両腕を大きく開いて足を前後に開いて地面に刺してる。これ、あれだ…バリスタですね!

斜め上に飛ぶように体勢を低くして、手元のハンドルをギリギリ回して引き絞っていく。それに引っ張られて両腕の骨が後ろにしなる。指先から弦が出てるんだ。まだまだハンドルを回す。上半身も靱負さん本体の方に引き寄せられていく。背骨がきしんでる。まだいく?!あ、なんか肩甲骨あたりがブチブチ言い出した。武器って壊れない設定のはずなんだけどいまにも暴発しそうな緊張感、怖いよぉ〜…


ん、痺れを切らした敵の何人かが靱負さんに向かって走り始めた。やば、助けに行かなきゃ!


その瞬間、ロックが外されロケット発射!弦の張力だけじゃなく、骨の方も腕や上半身のバネを使って更に加速させてる!すごい風圧!!敵の頭上を越えて街の中心部に向かって飛んでいく!うわー飛距離すごー!ってか眼の前の敵は無視ですか…



高度がピークを越えて、弾頭が少し傾いた時、突然ロケットが変形し始めた!進行方向と真逆にスイッチバックしたと思ったら放射状に分離して、花が咲いたような軌道を描いて広がっていく。なんて表現したらいいんだろ、噴水みたいなかんじ?分かります?大きい1つのロケットだったと思ってたものは、細長い小型ロケットをぎゅっと束ねたものだったんだ。真後ろに進んだ小型ロケットはそのままくるりんと反り返って、広がりながら街に降り注いでいく…!




「"曼珠沙華"」


ドドドドドドンンン!!!!



音はすごいけどそんなに大爆発はしない…あっ、赤い煙が立ち込めてる!なんか悲鳴も聞こえるよ。街に潜んで待ち伏せしてた敵勢力かな。これってたぶん…毒だよね。えぐ…



「毒耐性装備を持っている者は換装!無い者は霧が晴れるまで待機!この機を逃すな、かかれぇっ!!」






つづく







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