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ボッチパーティー  作者: 巧レ以
59/107

お茶の間が凍りつくやつ


よく通るきれいな声がした。エリクシルさんだ。


黙ってシュナウツァーさんに近寄っていく。顔を近づけて…



あっ…



き、キスしたぁぁぁぁーーー!!!



キャーーーーー!!んな、なんて大胆なっ!!なんで??なんでいまここでキスする必要があるのかな!?ちょっと〜いきなりイチャイチャすんのやめてよもー何を見せられてんの!?

さすがのナマエさんもすごい形相になってる。閣下は顔が真っ赤っかだ、ダジャレじゃないよ!



「シュナウツァー様、この先どんな困難が待ち受けていようとも、私が貴方を(まも)ります。だから安心して、心のままに生きてください」


男前〜!え結婚するの?プロポーズこれ?



「ありがとう、Elixir。君が付いてきてくれるなら、恐れるものはなにもない。

やはり私は魔王を倒そう。皆を集めてくれ、決起する!」




あーふたりで出ていっちゃった。ふたりだけの世界かよ、ボクらの存在が完全に忘れられてる…ナマエさんもまだ固まってるし。



「いやーまーなんていうか…よかったですね、シュナウツァーさんが四天王討伐に乗り気になってくれたみたいで。これでよかったんですよ」



「…おーい、オイラがPGMやる話はどうなったのかニャー?

それよりも見たあれ?おぞましいものを見せつけられたニャ。キャラの性別と中身が同じとは限らないニャ。だいたいオンナキャラの中身は小汚いおっさんだって相場は決まってるニャ。それ想像したらもーキモチ悪くてゲロ吐きそうニャ」


「まあそうかもしんないですけど、そんなこと言ったらシュナウツァーさんの中の人も女性かもしれないじゃないですか。だいたい今はもう性別とか関係ないし、あんまり中の人のことを詮索するのはヤボってやつですよ。いきなりその…イチャイチャし始めたのはびっくりしましたけど、なんかいいですよね、こういう、顔が見えなくてお互い素性は知らないんだけどラブが生まれるかんじって」


「らぶ!?やめてくれニャーそういうのはあの色ボケトカゲババアだけで十分だニャ」


「ロマンスぅー!!あはははは」








夜になって、集まったアイボリーフォレストのギルドメンバーの前でシュナウツァーさんが魔王を滅ぼす宣言をしたよ。ちょいちょい難しい言葉が出てきて、まあまあ話が長くて、けどすごくアツい話だったよ。よくあんなにしゃべれるなー、本物の指導者ってかんじ。演説のあいだナマエさんは空気読まずにシュナウツァーさんの周りをウロチョロしてたからエリクシルさんに引きずり下ろされてた。絶対また動画撮ってたなあの人…



シュナウツァーさんの演説が終わってから、ナマエさんが口を開いた。壇上に立つんじゃなく、ギルメンの間を練り歩きながら。


「あーオイラからもいいかニャ?表向きはそういう騎士道?とか、冒険者としての矜持?とか大義名分も大変けっこうニャ。ま、キレイゴトはおいといて、ビジネスの話をするニャ。ぶっちゃけ四天王退治はカネになるニャ。四天王を倒したからっていきなり世界が終わるわけじゃないんだし、とりあえず四天王くらいはさくっと倒して もらうもんはもらっとくのが賢いやり方だニャ。そう、オマエサン達風にいえば、傭兵だと思えばいいニャ。富と名声っていうでしょ?富は名声と同格に尊いものだニャ。富を欲するのはなぁ〜んにも恥ずかしいことじゃないニャ。

四天王は死んだら復活しないニャ、こんなチャンス二度とないニャ。四天王討伐でぇ〜…ガッチリニャ!ニャハハハハwww」



ゲスい…あんな良い話のあとでよくそんなこと言えるなぁ。一番ゲスいのは、最後の四天王を倒したらリンや魔石の価値が下がるって知ってるのに、もうかりますよーって言っちゃうナマエさん、まじサギ師。

シュナウツァーさんに近い、列の前の方の人達はナマエさんを罵倒してるけど、それ以外の何人かはナマエさんの話が刺さってる人もいるみたい…ゲスな顔してるわ。

シュナウツァーさんとナマエさん ふたりの演説によって理想と現実、両方の面でメリットがあるってアピールになったんだ。こりゃまた勇者勢が増えそうだなぁ。







決起集会はいいかんじで終わって、すぐ出陣じゃなくて、1ヶ月後にまた集まって南の四天王討伐遠征に行くことになったよ。1ヶ月、助かる〜。それまでにいろいろやりたいことがあるんですよねー。




ピコン

ん?フレンドがログインって…ニルギリだ!電話しよーっと。



「もしもしニルギリ?めっちゃひさしぶりー」


「いやーまじでひさしぶりだよー。それはいいんだけどさ、アンタ動画出てなかった?ねぇ何やってんの??」


「そーそー出てた出てた。直接会って話さない?いまウェルスタンにいるんだよね」




神殿で待ち合わせして会えたよー。ゲームできない人にゲームの話するのもなんかあれだったんで、話してなかった今までのことを説明したよ。



「はー、完全においてけぼりじゃん。浦島太郎状態だわ…。え、魔王を倒したら魔物が出なくなんの?なにそれやばいじゃん、やめてよ」


「あ、怯者だw たぶん大丈夫だよ、魔王を倒しても終わらない…と、ボクは思ってるよ、なんとなく、知らんけど」


「はあ?それガチ?そんなあいまいなかんじなのやめてくんない?」


「あ、ニルちゃんいまひま?いっしょに"武神の試練"受けようよ」





つづく









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