厘とリクルート
ナマエさんとクエストに行った数日後、ソウルメイトのニルギリが久しぶりにログインしてきた。
以下、
レーはレビンのレー。
ニーはニルギリのニー。
レ「…ということがあったわけよ」
二「ふーんそれはよかったな」
レ「いや全然よくないよ!話聞いてた?」
ニ「えーっと、ナマエさんね、名前がナマエってうけるな。
あちょっと待って、ナマエってNAMEにちっちゃいaの人?」
レ「そうだけど、知ってんの?」
ニ「今ネットで調べた。やべーよこの人、めっちゃ叩かれてるわ。まずね、『リンクルーツ なまえ』って検索入れたらその次の候補が『死ね』って出てくるわ」
レ「めっちゃ嫌われてんじゃん、こわっ」
二「で、なんか、全然言うこと聞いてくれんとか、なにもしてないのにPKされたとか書かれてる。PKってなに?」
レ「プレイヤーキル、敵じゃなくてプレイヤーを殺すこと、だけど…」
ニ「まじか、サイコパスじゃん」
レ「ええ〜、でもそんなことするような人には見えなかったけどなぁ。確かにかなりうざかったし変な人だったけど、なんというか…悪い人じゃなかったよ。うざかったけど!
あれだね、嫌われ者なのはたしかにそうだと思うけど、PKの話は絶対盛ってるわ、ネットの書き込みなんてそんなもんだよ」
二「はぁ〜〜ん、まああんたがそう言うんならそうなんでしょうね。なに、もしかしてその人のこと気に入ってんの?」
レ「気に入ってる?はああ?別に気に入ってなんかないんだからね!」
ニ「ツンデレおつ!んだよ〜あたしというものがありながらキィーッ!」
レ「アハハハ、ヒステリック草w ってかキミがもっとインしてくれてたらナマエさんと組んでなかったのに〜。
てかもうほんと、レビンとニルギリしかいないギルド作っといてニルギリがいなかったら詰むんですけど!ねーもっと遊ぼうよ〜。リアルとゲーム、どっちが大事なのっ!?」
二「ムチャいうなよーあたしだってもっとゲームしたいよぉー!全てを捨ててリンクルーツの世界で生きていきたいわクソッ!
あ、レビンお金いくら貯まった?」
レ「んー、この前ちょっと使っちゃったけど、まだ4万リンくらいあるよ」
ニ「換金したら400円か。やすっ」
レ「なかなかお金貯まんないよねー。この前のクエストは報酬金700リンだったからね、まじしょっぱいわ〜。やっぱジョブが冒険職だと稼げないのかなー。でもなーナイトは変えたくないしなー」
二「じゃサブアカ作れば?」
レ「サブアカね、お金稼ぐ専用のアカウントでしょ?隙間時間にコツコツリンを貯めて副業的な感覚でやってる人とかプロとしてこのゲーム一本で食べていってる人もいるんだよね。鍛治屋とか儲かるんだっけ?」
ニ「鍛冶屋ってか武器設計師?デザイナー系のジョブが儲かるらしいよ、武器だけじゃなくって服のデザインとかも。すごいよな、本物の企業とか有名なデザイナーとかが参入してて、売り上げがやばいらしいよ、知らんけど」
レ「あー、アーカイブ見たけど、ブランドのコラボ衣装とかめっっちゃ高いよね。ほんといい商売してるよねーこのゲーム」
ニ「それな。ゲームに課金するだけじゃなくって、ゲーム内で稼いだお金をリアルマネーに換金できるって、考えた人まじ天才だわ!
いやー夢があるよね、あたしもいつか専業冒険者になる!リンクル王に おれはなる!」
レ「サブアカも悪くないんだけど
ニ「おいスルーすんな」
レ「ボクはそこまで稼がなくていいかな、このゲームではね。なんか、リアルがあって、そこでがんばって、たまにゲームして遊んで、もしリンが余ったらちょっと換金してお小遣いにしてってくらいがちょうどいいいかなって」
ニ「このクソだせえ服が50万リンってありえねぇ!あたしがデザイン
レ「おいスルーすんな」
つづく