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ボッチパーティー  作者: 巧レ以
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呪いが解けて

前回のあらすじ


シードルさんと腕試ししたよ。あやうく死ぬところだった。けど強いのはよーくわかったよ。見た目はあれだけど、チート並みのスキルを創作したのって本当にすごい。ナマエさんが認めるのもわかる。うちの仲間にぜひ入ってほしいなー。





「ワタシとパーティーを組むだって…?ふざけたコトを。パーティーなんざ組まなくても魔王は倒せるサ。お前達、本当にワタシと組みたいって思ってるのかい?本当は気味が悪くて、怖くて怖くてたまらないんだろう?」



「怖い?はあぁ?ハイこのヒトのこと怖いって思ってるヒト〜??」



首を振るボク。無反応の靱負さん。手を上げるナマエさん。おい。


「いや違うでしょ、いまボケるのは違いますよナマエさん」


「んにゃあ?どうみたって不気味だしブサイクニャ、ウソはよくないニャ。だけどそんな理由でパーティーに入れないのはナンセンスだニャ。強かったらそれでいいニャ。魔王を倒すにゃ怖くて強い魔女が要るんだニャ」



おー熱烈歓迎。ナマエさん今日はいつになく積極的ですね。



「ボクもナマエさんに同意します。シードルさんには理想の魔女像ってのがあるんですよね。ボクにも理想があって、否定されたら腹立ちますもん。シードルさんはこのままがいいと思いますよ」



「!!


…そんなコトを言われたのは生まれて初めてだヨ…ああなんてコトだ、人を恨み、人から恨まれるのがワタシの生きがいなのに、それなのに…」



あれ、シードルさんなんか縮んでない?体の色が薄れてみるみる弱々しくなっていく…

シードルさんの悪の心が溶けていってるみたい。その見た目から今まで他のプレイヤーにうとまれてきて、それでひねくれちゃったんだろうな、そりゃさびしいよね…




「いやそれじゃ困るニャ、もっと恨んだ方がいいニャ」


「おおおおーい!!良いシーンが台無しだよぉぉっ!」



あ、我に帰るシードルさん。もとの怖いシードルさんに戻ったよ。やっぱりこの方がいいね。



「わかったヨ、力を貸してやろう。魔王を倒して全ての人間に絶望を与えてやるヨっ!」



やったあ!人形使いの魔女、シードルさんが仲間になったよ!うわなにこのパーティー、クセ強〜。いったいどこが勇者だよ、あはははっ。





「…ところでずっと気になってたんですけど、最初家にいたあの女の子はどこ行っちゃったんですかね?まさか幼女監禁とか?だとしたらやばくないっすか?」



「え?ああそうか、オマエサンはバカだったニャ。どこ行ったもなにも…」


そう言いかけてナマエさんが高速移動でシードルさんの背後にまわる。そしてシードルさんの首を取った…!?



ローブごとすぽーんと脱げて、あの幼女が現れた!えっ!?それ着ぐるみ??あ、またあの表情だ、赤面して目をうるうるさせてる。恥ずかしがり屋さんだなーまじかわいい〜。

この子たぶんあれだ、マスター・ヨータさんと同じハーフリングだな。金髪で、高い位置でシニョンにしてる。ほどいたらかなり長くて毛量多いんだろうな、でっかいお団子だ。服はそんなに甘すぎないけどかわいらしいかんじのワンピース。魔女の呪いが解けたらめっちゃかわうぃーお姫様の姿になったってことだね。



「コラやめろ!元に戻せ人間めぇ!」


うわナマエさんが持ってる首がしゃべった!きっも〜!なにこれどゆこと!?


「おおっ、外してもしゃべるのかニャ。よくできた従魔だニャー」


「従魔?」



そうだ、よく考えたら本人の意志以外で装備を外すことはできないし、それを持ち逃げすることもできないのに、ナマエさんが着ぐるみを持ってるってことは…



"着る従魔"ってことぉ!?



「ゆっきーパぁス、しばらくお話に付き合ってやるニャ」


投げられた着ぐるみの外身を靱負さんがキャッチした。着ぐるみシードルさんがまだなんかぎゃあぎゃあ言ってる。それを無言で聞き流す靱負さん。んーまああっちはほっときましょう。



「これって、どうなってるんですか?従魔召喚って、最大2体までって聞いてたんですけど…多すぎません?」


幼女のシードルちゃんは着ぐるみの方を見つめながら杖をぎゅっとにぎって固まってる。あ、杖持ってたんだ。



「あー、テイマーの〈ライド〉にはいろんなタイプがあるニャ。でっかい従魔の上にまたがって乗ったり、ちっこいのが自分の肩に止まったり体にくっついたりするニャ。で、あれはたぶん合体するタイプのライドだニャ。だいたいは巨大ロボとかの体に入って中から操るイメージだけど、特にヒトと同等のサイズの従魔と合体するのは憑依型とかスーツ型って呼ばれるニャ。基本的に冒険者用の武器では戦えないから武器込みのゴーレムを創るか遠距離攻撃パターンを仕込んでるニャ」


「ボクはあれを、着る従魔って名付けたいんですけどいいですかっ」


「それはべつに自由にしたらいいニャw

あと、従魔をいっぱい召喚して操ってたのはオイラにもよく分からんニャ。中のヒトに聞いてみるニャ」



ちらっ…あ、うつむいてる。それではお話を伺ってみましょう。



「あのーこんにちは、改めましてレビンです。よろしくお願いします。

あ、えっと…シードルさんってのはどっちですか?あなたがシードルさん?」


こく。うなづくシードルさん。


「じゃああっちの従魔さんは?」



「…名前は、ナイショ…」



いい!ないしょでも全然いいよ!普通にコミュニケーションできてるー!どこかの虚無アサシンと比べたらはるかにいいよ!



「あの動物さんたちは?シードルさんが創ったゴーレムですか?あんなにたくさんどうやって動かしてたの?」



「…あれは魔法。土のかたまりで、人形の形にして、飛ばしてるの…」


「なるほどー土属性の!テイマーじゃなくてウィザードのスキルなんですね。形を一個一個デザインして、モーションとかもちゃんとつけてるってことですか。それで従魔っぽく見えたんだ。デザインはともかく、モーションをプログラミングするのって大変じゃありません?ボクあれよく分かんないすよねー、上手にできる人まじで尊敬します」



「…あげようか?」


「え?」



「ワタシの魔法、あなたにあげるわ」







つづく








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