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ボッチパーティー  作者: 巧レ以
31/107

眩惑


会場にナマエさんの勝利を伝えるアナウンスが響き、客席と戦場を隔てる魔力障壁が消えた。

と 同時に、シュナウツァーさんの体が光始める…



観客席のヒーラーがシュナウツァーさんに向かって〈蘇生〉のスキルを使ったんだ。

いや多すぎだって。そんな会場中のヒーラーさん達がよってたかって魔法使わなくても…うわまぶしっ。ものすごい神々しいんですけど。負けたのに祝福されてる感…






「うぇーい勝ったニャーってなにその雰囲気、お通夜?」


「いやうぇーいじゃないですよ、勝ち方っ!あんなにエキサイティングなバトルだったのに最後首絞めて終わりって後味悪すぎでしょ。客席にいる閣下のファン達がみんな阿鼻叫喚でしたよ」


「そんなん知らんニャ。ナマエサンのファンは歓喜してるニャ」


「なーんかいつになく真面目に戦ってるなーって思ってたのに結果がこれですよ。やっぱりナマエさんはナマエさんでしたね。

それとあの かめ波ーってやつ、なんなんですかあれ」


「なにって爆笑でしょ、最高だったニャww」


「まあたしかに、ちょっと面白かったですけど…もしかしてあれも"技名を大声で言う"作戦ってことですか?」


「それの応用ニャ。おかげでアイツは避けたり潰しに来たりせずに受けを選択したニャ。そこに集中しすぎて隙ができたからとりにいったニャ。必殺技ってゆーより、もはやセクシーコマンドーニャ」


「なんですかそれ、どのへんがセクシーなんですか?」


「ハッ、勉強不足だニャ」



「ナマエさんが来るまでネット見てたんですけど、バズってますよ。かめ波がトレンド入りしちゃってるし。いったん盛り上げといて直後にチョークスリーパー事件が起きて情緒がおかしくなるみたいなコメントがいっぱいありました」


「ナッハッハ、いい気味だニャ。だいたいチョークかけて何が悪いニャ?殴って勝ったら上等で首絞めたら戦犯かニャ?意味分からんニャ。どうやって勝っても勝ちは勝ちだニャ。それだけのことニャ」


「はいはい、ブレないっすねーナマエさんは」






ダブルスの試合が始まる前に、ママさんと一緒にヴァーミリオンさん達を激励しに行ったよ。あ、ナマエさんは「あっちの試合を見てくるニャー」って言ってひとりで行っちゃった。平常運転ですね、ほっとこ。



南チームのダブルス選手はナイト×テイマーのヴァーミリオンさんとヒーラー×ウィザードのじゅにぱさん。じゅにぱさんも羽毛系竜人さんで、黄色と青のまだらでエアリーな髪、ノリが軽くて気さくに話してくれるいい人だよ。

ヴァーミリオンさんガチガチに緊張してるなー。けっこう常連参加者が多い親善試合だけど、ヴァーミリオンさんは初参戦なんだって。うーん、いろいろ声かけて励ましてみたけど、あの様子じゃ全然届いてなかったな。まあ試合が始まったらどうにかなるでしょ。話してたら開始時間が近づいてきたから戻ることにしたよ。





お、始まるみたい。両チーム入場。


個人的に注目してる西チームのお姫様、名前はElixir(エリクシル)さんだって。開会式のときはドレスだったけど今は法衣の上に鎧を着てる。手にしてるのは鞘に納められた長い剣。柄が十字架みたいになってる。あの剣なんだか違和感があるけどなんだろ…うーん…。西チームのもうひとりは黒いナイトさんだ。兜に覆われてて顔は見えない。武器は形の異なる斧が2本、職業はナイトとアサシンだなどう見ても。ってことはエリクシルさんの職業はヒーラーとナイトで確定だな。シュナウツァーさんとおんなじ組み合わせだなんて、仲良しだなー。





ゴーーン!


さあ試合開始だ!


南チーム、すでに召喚していたヴァーミリオンさんの従魔・飛竜ちゃんにじゅにぱさんと二人乗りしてる。空中から火炎ブレスとじゅにぱさんの魔法のダブル遠距離攻撃!エリクシルさんが前に出てきてバリア魔法〈守護の光〉を展開!はやい!黒騎士さんがアサシンの移動スキルで飛竜の懐に現れ、斧で攻撃!二人を乗せた飛竜はさらに高いところに上昇、じゅにぱさんがいま受けた竜の傷を癒す。

じゅにぱさんは飛行でひとり空中にとどまり、ヴァーミリオンさんは竜に乗りながらエリクシルさんに向かって突進!黒騎士がカバーに入ろうとするけどじゅにぱさんが魔法で横槍を入れて足止めする!ヴァーミリオンさんの素早い槍がエリクシルさんに突きさ…

ああっ!ヴァーミリオンさんが地面に叩き落とされた!?迎撃されたの!?なんちゅう反応速度!全然お姫様じゃなかった!


「ママさん!あのエリクシルさんって人、何者なんですか?」


「あーエリちゃんね。アイボリーフォレストのサブマスターでシュナさんの右腕の子よ。非力な回復職として後方にて守られるのをよしとせず、最前線に出向き敵の刃をしりぞけながら仲間の傷を癒す聖職者…ってね。いわゆる"殴りヒーラー"ってやつよ。ちなみに持ってる武器は剣じゃなくて杖なの。鞘っぽく見えるけど、全然抜かないでしょ?」


ほんとだ、握り方は剣っぽいけど鞘に納めたまま殴打してる…鞘じゃないけど。



そのあとヴァーミリオンさんは竜から降りてエリクシルさんと当たり、竜とじゅにぱさんが黒騎士に当たるっていう構図になった。普通ナイトとヒーラーが戦ったらヒーラーなんて瞬殺されちゃうんだけどエリクシルさんすごい!〈リパーション〉とかいう相手の武器攻撃を跳ね返すスキルを使って、なんならエリクシルさんの方が圧倒してるよ。

そして、攻撃力は上がるけど相手から狙われやすくなるスキル〈ウォークライ〉をエリクシルさんが使ってから形勢が大きく変わったんだ。

飛竜ちゃんが黒騎士からエリクシルさんに狙いを替えて地面に降りてきちゃって、黒騎士は竜を遮蔽物にして死角からアサシンのスキルでヴァーミリオンさんを攻めて、じゅにぱさんが魔法攻撃で介入してきたけどエリクシルさんに止められて、ヴァーミリオンさんは竜に乗ろうとしたけど阻止されて、いろいろがんばったけどヴァーミリオンさんはやられちゃって従魔である飛竜ちゃんも消えたよ。んでじゅにぱさん独りで手練れ二人に勝てるはずもなく、南チーム敗北!ざんねん!!そして試合終了後に降り注ぐ〈蘇生〉の光のシャワー!まぶしい!









うん、ニ対ニのバトルの様子を口で全部説明するのは無理だわ。分かりにくくてごめんね。





つづく





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