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ボッチパーティー  作者: 巧レ以
3/107

トレントを先取り

カサデの森…

ところどころひらけた所はあるけど奥に進むにつれて鬱蒼としてくる。薮とかもあったりして動きにくいし視界が悪いし、なかなか厄介だな。でも逆にいえば敵からも見つかりにくいし逃げやすいってことだよね。


よーしいよいよクエストの本番開始だ!


「あ、トレントもういたニャ。」


「え!どれですか?」


「あそこ、正面の。なんか顔みたいになってるやつニャ。」


トレントって初がらみだけど、名前からして木のおばけ的なやつだよねたぶん。



「あれですか、よし、先制します、いきますよ…



〈ファイアワーク〉!」


ひゅぅぅぅ〜…ドォォン!バラバラバラ…



ごぞんじ花火魔法ファイアワーク。お手軽だしハデだしウィザードみんな大好きスキル。良い子のみんなはリアル手持ち花火を周りの人に向けてファイアワークしちゃダメダヨ。





…あれ?

トレント動かないんですけど。



「おい急にどうしたニャただの木に向かって花火打つなんて。気でも触れたかニャ?」


「いやただの木じゃあないですか誰ですかトレントだって言ったの!ねえMP返してくださいよぉぉぉ!!」


「ギャハハハハハwwww いやぁどんまい!間違いは誰にでもあるニャ。あ、ほら、あそこにトレントが。」


「またですかぁ?もそういうのホントいいんで…」




あ、木が動いてる。こっち来てる。シグナルが赤になってる。めっちゃトレントなんですけど。



「わわわ、来ましたよ!どうしましょう、どうしますかナマエさん!」


「うむ、ここでオイラが戦ってもいいのだけれど、それだとすぐ終わっちゃってオマエサンのためにならないニャ。だからオマエサンが行くんだニャッ!」


「えええっ!?いやでもボク初見だし、ナマエさん倒したことあるんですよね!?」


「もちろんニャ!でもほら、ね?好きにやるって約束したニャ。だから自分の力でがんばるニャ。

大丈夫!骨は拾ってやるニャ。」






おいマジかこのネコ。




あ、あたい知ってるこのネタ。


ミスター・サ○ンのやつだ。


この流れだと、この人って…







めっちゃ弱いんじゃね?






「くっそぉぉぉやってやんよぉーーーー!!!

くらえぇーー〈ファイアワーク〉!!」



あ、けっこう効いてる。いけるかも!


うわあぶなっ!腕ぶんぶんって!当たったら痛そう!近づくのこわい!魔法でちまちま攻撃して削っていこう!



「良いこと教えてやるニャ。」


「良いこと!?なんですか!?」



「聞いて驚くニャ!トレントの弱点は!なんとっ!






火属性なのニャ!」


「見たら分かるわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


だからずっとファイアワーク使ってんじゃん!なめとんのか!


「はーなんかお腹すいてきたニャ。おいしい食べ物、ほしいニャっ♡」


ジャマ!ネコ好きだけど今はムリ!なんで今なの!

くっそこれでもくらえこのポンコツがぁ!


「ええーバナナぁ〜?」







はぁ…はぁ…


あーやばかった。なんとか倒せた…。



「もうナマエさん!あなたなにやってるんですか!」


「一生懸命バナナ食べてたニャ。」


「バナナ…

あなたここにバナナ食べに来たわけじゃないですよね!?どんだけ弱いのか知りませんけど、もうちょっとやる気出してくださいよ!」


「ぎゃーぎゃーうるさいニャあ。一匹倒したんだからいいじゃん。次行くニャ。」


「次?次ってなんですか、トレントまだいるんですか??

いやもう、この調子だとMPなくなりそうなんですけど。剣もありますけど倒しきる前にこっちがやられちゃいそうだし…。

二人ならいけるかなって思ってちょっと格上のクエスト受けてみましたけど、このままだとジリ貧です。正直ここまでナマエさんが使えないのは想定外だったし、もう無理ですよ!思い切って撤退しましょう!」




つづく





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