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ボッチパーティー  作者: 巧レ以
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ナマエ vs シュナウツァー 前編


『それではこれより!親善試合第一回戦、西エリアチーム対南エリアチームの試合を行います!』



さーいよいよ始まります。実況はわたくし、レビンがお届けします。そしてゲスト解説員としましてグランディスさんにお越しいただいています。今日はよろしくお願いします。

ちなみにこの闘技場、どう見ても中央の競技スペースはひとつなんですが、不思議な次元魔法の作用によりまったく同じに見える別の次元で同時に北チーム対東チームの試合が行われているようです。そのとっても不思議な魔法は"ベツノサーバ"とも呼ばれているんだとか。いやー不思議としか言いようがないですね!




さて、団体戦初戦はシングルスです。選手が入場して参りました。


まずは西エリアチームのシュナウツァー選手です。所属はアイボリーフォレスト、そのギルドのマスターを務めています。クラスはナイト、煌びやかな鎧に身を包み、巨大な剣と盾を装備しています。しかしじつに重そうな剣ですね。


「シュナウツァーさんには、〈覇握(はあく)〉っていうスキルがあるの。普通は両手じゃなきゃ持てない武器でも片手で持つことができるのよ」


へぇーそうなんですね。ナイスな解説ありがとうございます。



対しまして南エリアチームより、ナマエ選手です。所属ギルドは無し、南エリアの統治者であるグラディスさんの指名により参加資格を得ています。金属の塊かのようなシュナウツァー選手とは対照的に、まるで軽装、手に武器はなく、丸腰であります。しかしそれこそがクラス、モンクの真骨頂なのでしょう。




選手が出揃いましたので、えーここで対決のルールの確認です。時間制限なし一本勝負、途中ギブアップあり。アイテムバッグから道具の出し入れはできず、いま身につけている武具以外の換装はできません。もちろん回復アイテム等の使用も禁止されています。対戦中は戦場と観客席の間に特殊な魔力障壁が発生し、選手、観客は相互干渉することができないそうです。





シュナウツァー選手対ナマエ選手という、今大会屈指の好カード、この戦いを征した者がシングルスの優勝を勝ち取ると目されていますが…さあ両者どんな戦いを見せてくれるのか…




いま、ゴングが鳴らされました!ついに試合開始です!先に動いたのはシュナウツァー選手、素早く駆け寄る!そして剣を振り下ろすが、ナマエ選手これをかわした!それでもシュナウツァー選手攻撃の手を休めない、怒涛の連続攻撃だぁ!武具の重さをまるで感じさせません!しかしナマエ選手避ける避ける!余裕の表情です!攻撃の合間を縫って回転蹴り!瞬時に盾でガードし、少し後ろにずり下がるが体勢はくずさないっ!



わあああああああ!!


ゴングと同時に息を呑むような猛烈な攻防が繰り広げられましたが、反撃に合った所でシュナウツァー選手の手が止まり、堰を切ったようにお聞きのような大歓声が巻き起こりました。いやー痺れるような試合展開に一瞬たりとも目が離せません。

ナマエ選手が一撃で相手を吹き飛ばすところをわたくし何度も見てきたのですが、シュナウツァー選手はその一撃を盾で防ぎ少しずり下がっただけ、という攻防を見るに、両者相当な実力者だということがうかがい知れます。



一呼吸おいて、シュナウツァー選手がまた攻める!先ほどと同じように激しい剣撃の応酬!ナマエ選手はやはり同じように軽々とかわします。あぁっと!剣を振り下ろした途端地面が爆発したぁ!ナイトの範囲攻撃〈ストライクバースト〉だぁ!ナマエ選手直撃は免れたがたまらず後ろに下がる!それを読んでいたシュナウツァー選手、ぐぐっと詰め寄り盾を振るう〈シールドバッシュ〉で追撃!直撃だーこれは避けられない!吹き飛ばされるナマエ選手!ええー!ナマエさんが攻撃くらうの初めてみた!


…失礼、取り乱しました。ナマエ選手受身を取りすぐさま体勢を立て直します。そして…なにやら体力の回復を図っているようです。


「モンクの自己回復スキル、〈プラーナヤーマ〉ね。体内のマナを生命エネルギーに転換し治癒力を高めるの」


ナマエ選手、あいかわらず笑顔を浮かべています、まだまだ余裕たっぷりだ。



さあ今度はナマエ選手の番、てくてくと不用心に距離を詰めていって…消えた!現れたのはシュナウツァー選手の背後、ではなく正面でしゃがんでいる!シュナウツァー選手虚をつかれた!ナマエ選手のスキル攻撃がヒットし宙に浮くシュナウツァー選手!ナマエ選手前宙しながらかかと落とし!シュナウツァー選手を撃墜したぁー!


グランディス解説員、速すぎてよく分からなかったんですが今のは?


「なーちゃんが消えたように見えたのは〈(イェン)スタンス〉ね、スキルの発動中は攻撃力は減少するけど速度が上がるの。普通はあそこまで速くならないんだけど、スキルの練度を極限まで高めているなーちゃんだからこそできる(わざ)よ。そのあと〈(ヤン)スタンス〉にスイッチして攻撃力を高め、相手を宙に浮かせるまではよかったけど防御スキル〈アイアンウォール〉を使われちゃったからコンボを繋がず高威力のフィニッシュ技に切り替えたのね」


なるほど、あの一瞬でそんな動きが凝縮されていたとは…とてつもなくハイレベルなバトルが繰り広げられています!



今のところどちらが優勢と決めることはできません、両選手ともまだまだ力を温存しているようです。

さあ一体どちらが勝利を収めるのでしょうか!?







「でも残念ね、なーちゃんはこの試合では真の実力を発揮できないの…」








つづく





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