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ボッチパーティー  作者: 巧レ以
2/107

変な人だよナマエさん

クエスト『トレント討伐』に向けてカサデの森に遠征中。



「ナマエさんレベルはいくつですか?」


「ん?99ニャ」


「カンストしてるじゃないですか、すご!

リンクルーツ始めて長いんですか?」


「そうさのぉ、もうかれこれ50年になるかニャ」


「いやこのゲームがリリースされてまだ数年ですよね、50年はうそでしょ。レベルカンストってのもあやしいなぁ…。

クラスはモンクですよね、じゃあジョブは?」


「ジョブは自宅警備員ニャ」


「ただの引きこもりじゃないですか!っていうか自宅警備員が自宅から出てきたらダメじゃん!もぉーちゃんと答えてください!」


「ダハハハハww ていうかクラスはモンクって誰が言ったのかニャ?人を見た目で判断するのはよくないニャ」


「え、じゃあなんですか?アサシンとか?」


「いやモンクですけど」


「んモンクなんかいっ!」


ゲラゲラゲラゲラ。なにこの無駄な会話、疲れる…


「さっきから質問が多いニャ。答えるのめんどいニャー」


「いやだって!パーティーですよ、相手のこと知らないと戦略立てられないじゃないですか!逆にナマエさんは無いんですか聞きたいこと!ほらほら、なんでも答えますよっ」


「いやーあんま興味ないけど…」


興味持ってよ。


「名前の由来は?車好きなのかニャ?」


「ええ?車?いや全然。由来とかとくにないですけど。なんとなく、オリジナリティがあって、音の響きがいいかなって…。はい他には!?」


「あ、もういいニャ」


「いやなんかもっとあるでしょ!どんな魔法使うのとか!敵との位置取りとか立ち回りとか!」


「ええ〜そんなのてきとーでいいニャ〜。好きに動いたらいいニャ。

だいたいオマエサンのことは聞かなくてもわかるニャ」


「はいぃ?なにが分かるっていうんですか!」


「ウィザードとナイトだから敵が遠くにいたら魔法攻撃、近づいたら剣で戦うんでしょ?そんだけわかったら十分ニャ。

ついでに当ててやるニャ、リア友とゲーム始めたけどいつの間にか疎遠になって、だからいまひとりでゲームしてるニャ。ゲームは好きだけどこの手のネトゲはリンクルーツが初めてで、たぶん学生で、学校では地味キャラで、友達少なくて、性別は女、かニャ?」

 


げ、バレてる…。メンタリストかよ。


「げ、バレてるって顔に出てるニャw そんだけショタショタした格好してたら誰だってわかるニャ」


「ショタショタいうなし!わかりましたよ、じゃあ好きにやらせてもらいますからね!とりあえずやばい時だけはぜったい助けてくださいよ、こっちも助けに行きますからやばい時は言ってください」


「んニャー」


「なんすかその返事!どっち!?イエスノーどっち!?」






そんなこんなでカサデの森に着きました。大丈夫かなぁこの人。

いや絶対大丈夫じゃないな…





つづく






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