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夏の日  作者: きりもんじ
3/11

甥っ子

「今日仕事は?」

「もうそろそろ行かなあかん。あの路上に止めてある

トラックで現場へ行って帰ってくるのは6時ごろ」


「そうか、わしは柏と原宿と蔵前を回って6時に寄るわ」

「わかった。選挙の応援やろ。柏って?前の嫁さんの?」

「そうや、娘が3年前に結婚しての、去年二人目が生まれた」


「ほうか、もうおじいちゃんか」

「そうよの。男の子らしいんじゃが、こういう機会がないと

とてもよう会えん」


「そうやな。連絡はしてあるんか?」

「いやまだや。現場に着いて番地探しや。会えんかったらそれまで

じゃ。もう一生来る事はなかろうて。縁があれば必ず会える」


「そうじゃの。勇気を奮い起こして何でもチャレンジ !

兄貴、これは一生俺も変わらんよ」

「そうや、それがすべてじゃ、はっはっは」


二人、元気が出てきて大笑いした。

さあ出発だ。午前9時前、陽射しはかなりきつくなってきた。


西船橋から武蔵野線に乗り換えて柏へ向かう。この時間帯はとても

すいていてゆっくりと田園地帯を走る。


冷房がよくきいていてとても涼しい。時折停車駅でドアが開くと

熱風が入り込んでくる。外は猛暑に違いない。もう一度乗り換えて


10時半に柏駅に着いた。キャタピラー三菱との記憶を元に

松葉町を探した。外は猛暑だ。バス停前で路線を探す。流れ出る汗。


もう30度は軽く越えている。すごい陽射しだ。路線はよく分からない。

近くの人に聞いた。乗り場は向こう側だそうだ。30分に1本。


今のうちに食事を済ませておこう。もううだるような暑さの中、

向かいの中華料理店に入る。あー涼しい。温度差が体の隅々まで浸透する。


中華丼を注文し冷たい水をごくりとひとのみ、やっと我に返った。

テレビが猛暑を伝えている。熊谷40度とか言っている。


体温以上の猛暑だ。熱中症に注意。睡眠不足もあって目を閉じれば

すぐにも眠ってしまいそうだ。

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