赤ちゃんとモンスター討伐
赤ちゃんって可愛いですよね。
俺はアバター作成空間から移動して、始まりの街へとやって来た。
ここから俺の伝説が始まるのか!!ワクワクしてきたーーーー!!
でも一つだけ忘れてはならないことがあった……。
そう!!俺の姿は今、ハイハイをしている赤ちゃんなのだ!!
「バブ!!」
げ!!言葉もまともに話せないのかよ!!
どうするかなぁ……。
だけど、まずはステータス確認だよな。
確か視覚の右下にあるメニューボタンから、色々操作が出来るらしいからな。
ええと、ステータスはっと……。
あったあったこれだ。
カケル
レベル1
体力10/10
魔力0
攻撃力0
防御力0
素早さ0
運 0
ユニークスキル
バブバブ
相手を30秒間操ることが出来る
これはまた凄いステータスだな……。
ステータスがオール0って、どうやってモンスターを倒すんだよ……。
だけど俺は一つ気になったところがあった。
最後の欄の、ユニークスキルだ。
このバブバブの効果は、意外と使えるんじゃないのか??
まあまだ最初なんだし、色々と試してみますか。
コソコソコソ……。
何だ??周りが騒がしい様な……。
コソコソコソ……。
やっぱり周りが騒がしい。
何かあったのだろうか……。
ん??何故か周りにいる他のプレイヤー達が、俺をみてコソコソと何か言っているのだ。
「赤ちゃんのアバターって笑笑」
「何あれ??」
「マジうけるんですけど」
「あれは流石に無いよな」
ハハハハ……。完全に俺のことだ。
まあ仕方ないっちゃ仕方ないんだけどな。
こんな街のど真ん中で、ハイハイをしている赤ちゃんがいるんだもんな。
このままじゃあれだし、これ以上騒ぎになる前にモンスターのいる所へと向かおう。
俺は必死にハイハイをして、最初の街から出た。
そして近くの森に入る事にした。
ここはなんて言う森なんだろう。
まあモンスターがいるのは間違いなさそうだ。
周りにチラホラと、他のプレイヤーがいるみたいだし。
遅れを取ってはダメだ、俺も早く強くならなければ!!
ホイショホイショホイショ!!
俺は全速力ハイハイで、森の奥へと入って行った。
ここまで来れば、他のプレイヤーに見られる事なくモンスターと戦闘が出来るだろう。
自分の手の内を、他のプレイヤーに見せるのはナンセンスだからな。
これがゲームの鉄則よハハハハ!!
「グルルルルルル!!」
俺が無駄な事を心の中で話している間に、オオカミ型のモンスター5体が俺を取り囲んでいた。
あれ??これって最初からピンチなんじゃね??
「グルルルルルル!!」
なんかちょっとずつ近づいて来てるんですけど!!
落ち着け俺、俺は激レアの赤ちゃんなんだ……。
って全然頼りにならねえじゃん!!
クソこうなったら、やるしかねえ!!
どうせやらなきゃ殺されるだけだ。
「バブバブバブ!!」
俺は赤ちゃん語でくたばれと言ってやった。
まあ全く伝わっては無いと思うけど。
だがその言葉への反応か、オオカミ型モンスターが一斉に飛びかかって来た!!
「グラオオオオオオオオオ!!」
ギエエエエエエエエエ!!
ええと、確かユニークスキルのバブバブだったよな!!
あれなら何とかなるはずだよな!!
「バブバブバブ!!」
喰らえ!!バブバブ!!
俺は声と心で同時にスキル名を言った。
すると、飛びかかって来た5体のオオカミ型モンスターが一斉に静かになった。
おお??これってまさかスキルの効果が聞いてるって事なんじゃ……。
確かこのスキルの効果って、30秒間相手を操れるだったよな。
よし!!あいつらで殺し合いでもさせるか……。
「バブバブバブバブ!!」
お前らで殺し合いをしろ!!
俺は声と心の中で同時にさせたいことを言った。
そしたら、オオカミ型モンスター達が殺し合いをし始めた。
マジかよ……。これはすげえや。
このスキルがあれば、ある程度までのモンスターならどうにかなりそうだな。
ここにきて、やっと激レアって感じがし始めたぞ。
俺はオオカミ型モンスター5体を討伐した。
そして、ウルフの毛皮を五つゲットした。
それでそれで、俺はレベルアップに成功した!!
レベル1からレベル4まで上がったのだ!!
よしよし、赤ちゃんの姿だけど色々何とかなるもんだな。
俺はこの後も、モンスター討伐を続けるのであった。
たくさんの方々に読んでもらいたいです!!
その為に、頑張ります!!