心と身体の関係性について
心が、どうにも、ままならないモノだっていうことは、うんざりするほど知っている。
ただ、身体もまた、心とベッタリと近い関係にあることは、あまり気にされてないんじゃないかと思う。
暑いと汗が出る。
寒いと凍える。
腹が減るとおなかが鳴るし、
満腹になると眠くなる。
そんなのは、まぁ、当たり前のことだ。
だけど、暑いって思ったから汗が出るわけでもなければ、寒いって思ったから凍える訳じゃない。
クシャミが出るのも、咳が出るのも、全部身体が自動的にやっていることだ。
だから、私の心がどう思った所で、身体は勝手気ままに生きている、そう思っていた。
でも、よく考えてみると、心が直接身体に作用している時だってある。
例えば、スピーチの時なんかがそうだ。
先生に指名されて、黒板の前で発表している時なんて、目も当てられない。
手なんて汗でびしょびしょになるし、足もガクガク震えている。
胃液なんかも込み上げてきて、えずいてしまいそうだ。
だけど、本当は、そんなのは、おかしいはずだ。
席から黒板まで100mもある訳でもなければ、教壇に光化学スモッグが立ち込めている訳でもない。
たかだか数歩を歩いて、同じ空気を吸っているだけのはずなのに、身体は不調を訴えている。
つまり、私の緊張するという感情が、心が、身体に繋がっているということなんだろう。
だからきっと、暑い所だって、死ぬ気で寒いと思えば、凍えることもできるに違いない。
心と身体は、繋がっている。
たぶんそのうち、もう生きるのが嫌で嫌で仕方なくなった時、
人は「思い」だけで、自分の心臓を止めることだって出来るんじゃないか、
そんなことを、私は思ってみたりする。