不思議な夢
今回はちょっと悲しいお話です。
戦場から少し離れた森へ降りた。落ちるフリは難しかった、というか多分効いてないってバレてる。多分こっちに来るだろうなぁ…
一応動いておこうそうすれば見つかり難いはずだから。あと時間神状態も解いておく多分魔法陣でバレる。
森の奥へ進んでいるようだ、どんどん木が多くなってきてるし。…アレは?小屋…かな?見た感じ少しボロいし誰も使って無いだろうし今日はあの小屋で寝よう。
小屋に入ると埃が凄かった。寝る前に掃除しなきゃ…50億年はぼっちだったからだいたいの事はできるからなぁ…
「よし」
掃除は結構時間かかったよ…この小屋どんだけ放置されていたんだ…。考えるのも面倒だしもう寝よう。お
不思議な夢を見た…幸せだけど悲しい夢を…
僕は地上に建てたこと我が家の外を見た。灰色の雲がかなり近づいていた…洗濯物しまわなきゃ…
あの人と結婚して結構経ったけどそろそろ子供欲しいなぁ…うん、あの人が帰ってきたら相談しよう。きっとあの人も子供欲しいだろうし。
「ただいま」
「おかえり」
あの人…いや夫が帰ってきた。晩ご飯の準備は終わってるしお風呂の準備もよし…一回やってみたかったアレ…やってみようかな。
「ねぇねぇ」
「ん?なんだい?」
「ご飯にする?お風呂にする?……それともわ・た・し?」
「ん〜なんだいそれ?」
スルーされた!しかもすっごい恥ずかしいんだけど…そもそも僕は元男だった…もう何年も意識してなかったけど僕元男だった!
僕が一人で悶えていると夫がこう言った。
「じゃあ…レフィで」
「え」
「どうしたんだい?」
「意味知らないだろうから言うけどさっきの質問で僕を選ぶってことは…その…」
「その?」
「…夜の営みをすることなんだよ…あー!恥ずかしいッ!わかってたけどすっごい恥ずかしい!」
夫君意味がわかったのか少し顔が赤かった。こっちも恥ずか死にそうです。
「…良いよ、そんな事言うって事は子供欲しいんでしょ?俺もそろそろ子供欲しかったし。ヤりますか」
「え…あ、うん。なんで子供欲しいってわかったの?」
「いや勘で言ってみた。本当は欲求不満なのかと思ってたけどまさか本当に子供が欲しいとは…」
その後はヤることヤってご飯食べて一緒にお風呂入って寝ました。ちなみに夫君の性剣は物凄かったです。
今月の生理が来なかった…つまり!
「ーーーー君!赤ちゃん出来たよ!」
「え?マジ!やったな!」
「嘘言わないよ〜」
「早く産まれるといいな!」
「だね〜!」
だけどそれは突然現れた。幸せだった数年ををぶち壊すように…
夫君が帰って来た。だけど様子がおかしい、険しい表情だ。
「どうしたの?…何か嫌な事でもあった?」
「あぁ…とびきり嫌な事だよ…」
「とびきり嫌な事?」
一応夫君は温厚な性格だ。彼を怒らせるほど嫌な事って…なんだろう
「単刀直入に言うよ。奴らに居場所が知られた。」
「え?奴らって…」
「ああ君を狙っている彼奴らさ。だから緊急用の転移魔法陣で逃げた方が良い。」
「わかった…ーーーー君は?」
「大丈夫。荷物を纏めたらすぐ行くよ」
笑顔でそう言った夫君。その言葉を信じて僕は地下室に作った緊急用転移魔法陣で僕の故郷…浮島に転移した。だけど…
夫君は転移してこなかった
あれから1日経った。不安になったので地上の我が家を見に行ってみた…そこには…爆発した痕と夫君の服の一部のみがそこにあった。
直感でわかった。夫君は多分死んでしまった。なんで?どうして?僕があのまま残っていれば…うっ…うっ…
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぉぁっ」
泣いた。思いっきり泣いた。夫君はサキュバスであり時間神である僕をただ純粋に愛してくれた人だ。
だから僕も結婚しようと思ったし子供も欲しかった。
だからってこんな事されて良いはずがない。多分夫君は生きている…そう考えないとおかしくなりそうだ。
だけどその希望は打ち砕かれた。森へと続く血痕があったので辿ってみた。その先には…みるも無残な夫君の死体があった…
「ッツ⁉︎なんなんだ今の夢⁉︎」
僕は飛び起きた。なんなんだ今の夢は…幸せな時は本当に幸せな気持ちになったし悲しい時は本当に悲しい気持ちになった。
頬を触ってみると涙まで流していた。




