和歌、和歌にしてあげる♩
茜だけの感情かもしれませんが、音楽を聴いていたり、本を読んでいる時に
「和歌の良さってなんだろう?」
と思います。
音楽は、ある程度文化的バイアスはあれど、聴覚に直接語りかけてきます。多分言葉の通じない人と出会っても、怖い音楽は怖いと思うし、楽しい音楽を聴くと二人とも楽しい気持ちになると思います。
それに歌詞をつけると、言語という媒体を挟むものの、具体的になっていき表現の幅が増えます。
では、和歌はどうでしょうか。
57577のリズムの制約は受けるやら言葉は難しいやら……
小説は、和歌よりもっと具体的です。和歌は合計で31文字だけど小説は無制限です。
茜(和歌って何がいいんだろ…)
57577という一つの音楽に、何人もの作者が歌詞を作った感じ?
お手軽な小説?
57575757……5757577という長歌というものがあります。これは、昔は「短歌」と呼ばれていたそうです。理由は言葉が短いから。
「言葉が短い」とは、自分の心に思うことがあるだけ続けることができるが、言葉を多く使うとそれに引っ張られて少しづつ内容が変わっていき、57577では主題を詠み尽くすけれど、長歌ではそれは無理だということです。
それを考えると、短いからこそこだわって、内容の濃い、いいものができるのでは?とも思います。
☆☆☆☆☆
さて、茜が提唱する和歌の楽しみ方は3つです。
①玉の和歌⇨内容が面白い
②櫛の和歌⇨技術が素晴らしい
③管弦の和歌⇨音が面白い
それぞれ、
「玉(宝石)のようにどんな場所にあっても、誰が見てもいいもの」
「櫛のようにたとえ材料が木でも、職人の技術で素晴らしいもの」
「管楽器、弦楽器のように音の良いもの」
という意味で命名しました。(便利なので使ってみてください)
さて、一つづつ例を挙げます。
①玉の和歌
山川に
風のかけたる
しがらみは
流れもあへぬ
紅葉なりけり
山を流れる川に風が作ったしがらみ(川の流れをせき止める柵)は、流れることができずに溜まっている紅葉の葉っぱであったのだなあ。
好みの問題かもしれませんが、私はこの歌がかなり好きです。
いい内容ですよね。このように内容が優れたものを玉の和歌とします。(ひねくれて言えば、修辞などは特にない。)
②櫛の和歌
唐衣
着つつなれにし
つましあれば
はるばる来ぬる
旅をしぞ思ふ
知る人の多い、あれです。
折り句、枕詞、序詞、掛詞、縁語の技法が用いられています。
解説は
https://ncode.syosetu.com/n1220ei/3/
など、多くのサイトに書いてありますので、そこを見ていただけると嬉しいです。
③管弦の和歌
かくとだに
えやは伊吹の
さしも草
さしも知らじな
燃ゆる思ひを
やっぱり声にしたら楽しい和歌です。実は音をよくするためにかなり考えてあるので櫛の和歌とも言えるのですが、やっぱりポイントは音。もちろん内容も感動的なのでそれも支えているのでしょうけど。
☆☆☆☆
ということで急に玉、櫛、管弦と言い出したのも訳あって、
茜の和歌で投票を行いたいと思います。1周年記念に。
読者の皆様から、玉、櫛、管弦のそれぞれの分野で一番良いと思われる物を募集します。
(投票がなかったら、このことを既に話している現実の友達の票だけで終わります。)
選ばれた和歌(各分野ごとに数首)について、一年経っての感想や、さらなるエピソードを話す予定です。
一茜の歌集 (にのまえあかねのうたノート) のシリーズの中から、お一人様3首まで分野を選んで投票して頂きたいです。
例
「玉、星祭り 君の短冊〜
管弦、なれそめの 近江の山の〜
櫛、日を慕い 幾世眺めり〜」
「櫛はこれがいいー」など、一つの分野だけでも大丈夫です。
協力していただけると、多分あなたが思っている3倍ほど、喜びに高く作者は飛び跳ねます。
そして、投票していただいた人の中で「小説家になろう」に作品を投稿している人から抽選でお一人様に、茜が小説の主人公に代わって和歌を詠みます。詩がメインの方には、詩⇨和歌をしたいです。
ツイッターに
#うたノート一周年
で投稿していただいても茜は見に行きます。
投票よろしくお願いします。
締め切りは2018年10月1日まででした。
投票は終了し、現在「一茜の歌集の一周年記念」として結果を投稿しています。よろしかったら読んでみてください。
皆様、これからもよろしくお願いします。
話変わって今日は火星が最接近する日
弥「茜。どうして今日は火星が最接近してるのにこんなに小さいか知ってる?
たくさんの人が見てるから、一人当たりの火星の見える量はいつもと変わらないくらいに小さくなっちゃってるんだよ。」
茜「(失笑)」