始まり
小学4年生の時に考えたシナリオに、肉付けしたり、ちょっと変えたりしていますー。
主人公の年齢は変えていますが、性格はあまり変えていません。
読みづらいと思います。
奈々子目線で、奈々子自身の姿が全く言われることがないので、書いときますー。
髪型はボブで、何もしていないのに内巻きになってくれる、便利な髪を持っています。
制服はブレザー。リボンつけてます。普通に着ています。特に着くずしてるとかないです。
そして、美人です。学校一の顔です。スタイルもいいんじゃないかなー。たぶん。
自分では気づいてないです。
これは、ある暖かい日に起きた出来事。
誰も信じてくれないだろうけど、私は猫の世界に行ったんだ。
今からその話をしようと思ってるの。聞きたい人はこの焚火の周りに座ってね。
私の名前は白樫奈々子。生頼中学校の2年生。生頼中は女子中学校。生頼中に入ったのは、単に制服がかわいかったから。学力ぎりぎりだったんだけど、なんとか合格した。クラスの中ではあまり目立たないほうかな。休み時間にいつも本を読んでるし。友達は・・・い、一応いるよ!
今はお昼休み。給食を食べ終わった後の、30分間の至福の時間。この時間も、私は読書をする。それにしても、今日のコロッケ美味しかったなー♪
「白樫さん」
急に、静かで透き通った声が降ってきた。私は、読んでいた小説から目を上げる。目に入ってきたのは、長い黒髪を三つ編みして横に垂らしている、眼鏡をかけた女の子。一瞬、だれだっけ?って考える。
川村さん。そうだ、川村さんだ!
彼女は、2年生になったときに転校してきた子で、とっても頭がいい。押し付けられた学級委員長という役割も、すぐこなしてしまうほどのすごい人!きっと、頭の回転が速いんだろうなー。だけど、一部の生徒と先生方から気味悪がられている。廊下ですれ違いそうになったら、端へよけたり、くるりと回れ右して消える人もいる。
原因は、彼女の目。
彼女は、絶対に笑うことがない。顔が笑っていても、目だけはいつも、冷たい光をたたえている。周りの人を見下しているような、冷めた目。彼女の目からは、何も読み取ることができない。あの目を見ると、底なしの穴にいるような、何とも言えない不安感に襲われる。
控えめに言って、怖い。
みんな、黒いフレームの後ろの、あの目から逃れようとする。だが、逃げられない。どうしても視線を外すことができない。だからみんな、陰で、川村さんの事を「冷酷な女王」「ダークアイ」と呼んでいる。
「ダークアイ」は英語で、暗い目、闇の目っていう意味らしいけど、どっちかというと、冷たい目、「コールドアイ」だと思うんだ。だって暗いというよりは冷たいし。
そんな川村さんが私に何の用だろう?
「文化祭のクラスの出し物、メイド喫茶とお化け屋敷、どっちがいい?」
今日からちょうど一か月後が、文化祭当日。そろそろ決めないとやばい。だけど、なんでこんな定番中の定番を・・・って!
「メイド喫茶?!」予想外に大きな声が出る。
「へーえ。白樫さんはメイド喫茶かぁ。なんか意外ね。ご協力ありがとう」
私がぽかんとしている間に、川村さんはすたすたと去っていく。
「ちょ、ちょっと待って」私はあわてて立ち上がった。椅子が、がたん!と大きな音を立てる。
「なんでメイド喫茶なの?!」
「喫茶といえばメイドでしょ?」振り返りぎわ、当たり前のことのようにサラリという。
「え・・・?」
ほかにもいろいろあるよね?って言いたかったけど、驚いたのと、川村さんのいつもの迫力に負けた。
でも、それだけで引き下がる私じゃないんだから!
「ほかにも喫茶はいろいろあるよね?」
「ほかの喫茶って何かしら?」顔色一つ変えず、川村さんは聞いてくる。本人は何気ない質問のつもりだろうけど、怖い。お化けとは違う意味で怖い。
私は考えるふりをしながら、ダークアイ(コールドアイ)を見ないようにうつむく。あの目はずるい。メデューサの目のように、見た人を動けないようにする。もしかして、メデューサの多い親戚なのかも(笑)
「白樫さん?」
「えっ!・・・あー、えっと・・・」
私が困って辺りを見回してみる。今教室にいる生徒の、大半がこっちを見ていた。不安そうな顔や、興味津々の顔。そりゃ注目されるよね。だって、本の虫が冷酷な女王に意見しようとしているんだもん。
ふと、窓のそばのアルトリコーダーが目に入る。
「お、音楽とか!」
私は全速力で、走る。体育館に向かって、走る。
あの後、川村さんに私の意見が認めらて、その日の6時間目の学活で全員一致で決定した。そのとき私はすごく驚いたけど、川村さんは相変わらず無表情。悔しがるわけでもなく、何考えているかわからない目をしていた。それが一週間前。
そして、なぜか私のお昼休みに体育館で練習することになり、なぜか担任が体育館で練習できるようにし、今に至る。
今は、お昼休み。だから、廊下を歩いている人がまあまあいるんだよね。人をよけながら走らないといけないから大変。周りの人から見たら遅すぎて全速力に見えないだろうけど、50メートル11秒代の私からしたら結構頑張ってるほうだよ。
さっき、教室からアルトリコーダーを取ってきたところ。体育館に行くときに、教室にアルトリコーダーを忘れて行ってしまったんだ。・・・ドジったわけじゃないよ!
そういえば昨日、私のリコーダーケースを、蝶々の柄にしたんだー。最近は、蝶々の形をしたものを集めることにはまっている。ネックレスとか、ブレスレットとか・・・。今は、ふせんとか、ノートとかの文房具を中心に集めてる。学校でも使えるしね。
息が切れてくる。走る速さが歩くよりも遅くなっていく。肺が苦しい。ちょっとくらくらする。酸欠かなぁ。運動不足かー。しかたないね、最近運動してないし。運動するよりは、本を読んでたほうがよっぽど楽しいから。
私は、階段を走る足を止めて、呼吸を整える。そして、辺りを見回してみる。
・・・ここ、どこだろう。
私がついたのは、地下みたいなところ。床はコンクリートむき出しで、じめじめしてる。少し寒い。壁も天井もコンクリート。大きさは教室1つ分くらい。暗いからよくわからないけど、壁のところどころに、ひびが入っている。学校に地下室があるという話は、聞いたことがない。
階段を下りすぎたかな?と少し考えてみる。私は方向音痴だから、ありえなくもないんだけど。
なんだか少し気味が悪いから、戻ろうとして後ろを振り返った。が、そこには階段がなかった。
「・・・え・・・え?」
カランッカラ、ラン
何かが床に当たる音がした。私はゆっくり後ろを振り返る。怖くてうまく体が動かない。
後ろには、誰もいなかった。さっきよりも薄暗くなっていて、周りがよく見えなくなっている。まだ夕方になる時間じゃないと思うんだけどなあ。
私が立っている近くの地面に何かが落ちていた。蝶々の模様の、細長いケース。
私のリコーダーだ。さっきの音は、右手に持っていたリコーダーが落ちた音だったんだー。ちょっとほっとする。頭が少し冷えた気がする。ここが寒いせいかな。
自分のアルトリコーダーを、ひょいと拾う。
改めて、辺りを見回してみる。教室くらいの大きさの、薄暗い部屋。寒くて、四方八方がコンクリートでできている。入口も出口も、ありそうにない。自分がどうやって入ってきたのかもわからない。さっきまで確実に階段を下りてきたのになー。
ふと、私は思った。
これは全部夢なんだ。
だって、それじゃないと、階段が消える理由もここにいる理由も、わからない。早く起きないと。早く体育館に行かないと。みんなが待っているだろうし。担任に怒られちゃうし。
ぎゅっと、自分のほほをつねってみる。
痛い。でも起きない。夢から覚めろ――!自分――!
もっと強くつねってみる。
痛たたたたたたたたたたたたたたた!
・・・夢じゃ、ないんだ。
ちょっと、がっかりする。夢だったら、どんなに良かったか。これが夢じゃないなら、あれしかない。
自然と口角が上がってしまう。もしここにほかの人がいたら、引くだろうなー。驚いて青くなったり、自分のほほをつねったり、急に、にやにやし始めたり。
魔法だ。
魔法しかないよね、こんなことできるのって♪
私は本を読むのが好きだけど、特に好きなジャンルは、SF・ファンタジー。よくこういうシチュエーションがあるのかどうかはわからない。神隠しっぽい状況なのかなあ?それか、狐か狸に化かされて、いつもの場所が、違う場所のように見えるとか?
「なんか、脱出ゲームみたいだね」
「え?」後ろから、男の子の声が聞こえた。変声期の来ていない、小さな男の子の声。
すぐ振り向いたけど、そこには誰もいなかった。スピーカーでもあるのかなーと思って上を見上げても、暗くてよく見えない。まあ、魔法ってことでいっか。
脱出ゲームといえば、隅のほうに脱出アイテム落ちていたり、壁に隠し扉があったりするよね。そういうことかな?
私は早速、脱出アイテムと隠し扉を探し始める。わかりやすいように、一番近くの角から始めることにした。脱出ゲームの基本だって、どこかで聞いたことがある。
パッと見たところ、大きな脱出アイテムはない。だから、隠し扉を探すことにした。というか、なかったら困る。一生を、こんな薄暗くて肌寒いところで終えるのは、絶対いや!
探していくと、2つ目の角に、取っ手付きの、扉のようなものを見つけた。ちょうど、探し始めた角の、反対側。ここを行けば脱出できるのかな。コンクリートに似せようとしたのか、壁と似たような色のペンキが塗ってある。大きさは、教室の扉より少し大きいくらい。なんで今まで見つけられなかったんだろう?まあ、薄暗かったから仕方ないかー。
私は取っ手に手をかけようとしたけど、やめた。だって、もしかしたら爆弾が仕掛けてあるかもしれないじゃない。取っ手に触れたり、取っ手を少しでも動かしたら、バーーン!て。結構よくあるパターンじゃない?ほら、映画とかで。え、ない?
ここで突っ立っていてもしょうがないから、思い切って、扉の取っ手に手をかけてみる。怖いから、ぎゅっと目をつぶって。
・・・何も起こらない。
おそるおそる取っ手に力を加える。手ごたえがない。まったく。
仕方ないから目を開いてみる。
「え?えええ!?」私は、自分の手を見て驚いた。
確かに取っ手をつかんでいるんだけど、なんていうか、扉についてない。
取っ手を取っちゃった!やばい。やばばばばばばい。
どうしよう。
変な汗が流れてくる。
もしかして、一生をここで終えるの?取っ手を壊ちゃっただけで?
私は、一旦深呼吸する。こんなところで、パニックになったネズミみたいに走り回っていても、しょうがないでしょう?落ち着かなきゃ。頭を冷やすのは簡単。だってここ寒いもん。
扉に軽く触れてみる。すると、扉が勢いよく開いて、ガン!と音がして止まった。部屋の中で、ガンガン響く。コンクリートの部屋だから、響くのは当たり前。
「・・・え?」うるさかったけど、驚きのほうが強かった。
なんであんなに勢いよく開くわけ??ちょっとしか触ってないのに!
扉の向こうには、また部屋があった。私はちょっとがっかりした。その部屋はさっきと同じで、コンクリートでできている。違うのは、大きさがさっきの部屋の1/2だということ。床に、薄いオレンジの直線が引いてある。その線を、目でたどっていくと――
「あっ!」私は目を見開いた。「扉っ!」
この部屋にも、扉があった。違うのは、こっちの扉のほうが見つけやすいこと。少し開いていて、光が漏れ出している。さっき線だと思ったのは、光だったのか―。どうやら、扉の向こうは明るいらしい。
扉を開けて、一歩踏み出してみる。そこには―――
急に、話がとまった。
焚火がチロチロと動いているせいでよくわかんないけど、口がパクパク動いてる。何してるんだろ。
「・・・どうしたの?」ちょっと首をかしげてみる。
ふいに、彼女の口から、しわがれた声が漏れた。
「・・・ちょっと、のどが、乾いちゃって」いい終わった後に、げほげほとせき込んだ。
「水、持ってくるよ」そう言って、ぼくは腰を上げた。
「大丈夫。自分で持ってくるわ」相変わらずのしわがれた声。「水飲んで来たら、続き、話してあげるね」そういって、にこっと笑う。ちょっと苦しそうな笑顔だけど、すごくかわいい。
「ん?私の顔になんかついてる?」
「ついてないよ。大丈夫っ」僕は慌てて答える。ちょっと見つめすぎちゃってみたいだ。
「んー?」彼女はちょっと首をかしげながら、水を取りに行った。
ガラガラの声が治るまでちょっと待つしかないか。続き、気になるんだけどな。
読んでくださり、ありがとうございましたー!
すごく長くなりそうだったので、途中で切りました。
続きは、もっと読みやすくなるよう頑張ります!
勉強の合間に書くので(受験生なので)、遅くなると予想されます。ご了承ください(笑)




