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異世界転生して魔王狩り  作者: 犬好きの高校生
第1章 恩神との出会い
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第2話 風呂は大切

決意を固めたオレは神様に話しかけようとした。だが、またオレの思考を読んでいたらしく、


「ん?どうするか決めたか?」


と聞いてきた。だからオレは、決意したことを口にする。


「はい。オレは神様の弟子になります。」

「おお!そうかそうか、では早速、」

「ですが、俺からも頼みがあります。」

「なんだ?言ってみよ。」

「オレに体をください。」

「何を言っておる。肉体は後でやると言ったろうに。」

「オレはすぐに肉体が欲しいのです。」

「すぐにだと?」

「はい、すぐにです。」


これを神様が許してくれるのかわからない。しかし、俺もこれは譲れない。


「理由を聞いても良いか?」

「体がなければ風呂に入れないからです。」

「風呂、だと、、、」

「はい、風呂です。」


そう、オレは風呂が大好きだったのだ。それはもう引くぐらいに。しかも、今の魂だけの状態だと、なにも感じないようなのだ。そんなのはつまらない。どうせ弟子になるのなら、楽しく修行したい。


(オレも、案外余裕あるな。)


「ハハ、ハッハッハ、風呂か!気に入ったぞ。よし、肉体はやろう。 だが、まだ普通体しかやれん。特別なのをやるつもりだからな。しばし、待て。」

「えっと、オレは普通のでいいのですが。それに、特別なものってなんですか?」

「まぁ、楽しみにしていろ。悪いようにはならん。」

「はあ、わかりました。神様がそう言われるのであれば待ちます。」

「よろしい。では、仮の肉体に魂を定着させるからな。」


そう神様から言われると同時に、視界が暗くなり、目を開けるとそこには、想像とは異なる50代ほどのダンディーなおじさんがいた。この人は、状況的にさっきまでの神様だろう。次に、自分の体を見てみる。きちんと体がある。前のオレより少しがたいはいいが、概ね前のオレの体と同じようだ。


「成功だな。」

「そのようですね。というか、その言い方だと失敗もあるんですか?」

「ま、まぁ一応はな。しかし、儂は神だぞ。失敗など万に一つもあるものか。」


目をそらしたり、どもったりしなければ信じられたのに。


「まぁいいです。成功したんですから。」

「そうだな。そういえば、お主自分の顔とかは確認せんのか?」

「えっ?何か変な顔になってるんですか?」

「いや、そういうわけではない。前のお主の顔と同じにしてあるぞ。」

「ならいいです、別に見なくても。」

「そうか、ならいい。よし、では早速始めるとするか。」

「もう始めるんですか?」

「そうだ。急ぐぞ。」


体を得て、1分も経ってない。さすがに急ぎすぎではないだろうか?


「待ってください、なぜそんなに急いでいるのですか?」

「ああ、話しておらんかったな。儂にはな、もう時間がないのだ。儂の魂の寿命は持ってあと1日という程度。お主に儂の技術その他もろもろを授けるのに5時間はかかる。」


1日で死ぬとか言ってるが、まだピンピンしてるし、5時間で修行済むんだとか、それぐらいだったら体も我慢できたとか、言いたいことがいろいろ出てきた。


(それに、なんでオレを助けてくれたんだ。5時間で済むことなら俺じゃなくても良かったんじゃないのか。)


「そんなもの、偶然お主を見つけた。それだけだぞ。」


また思考を読んで話しかけてくる。流石に少しやめて欲しい。


「あの、思考を読むのはやめてください。」

「なぜだ?」

「単純に嫌だからです。」

「?、、、仕方ないな、もう思考は読まないようにしてやる。」


わかってなさそうだか、一応やめてくれるらしい。


「ありがとうございます。それで、偶然とは?」

「偶然は偶然だ。まさか、、、偶然がわからんとは言わんだろうな。」

「偶然ぐらい分かります!はぁ、偶然かー。助かってるんだからいっか。」

「そんなことより、始めるぞ。」


オレには大事なことなんだが。何はともあれ修行っぽいもの、開始だ!


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