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異世界転生して魔王狩り  作者: 犬好きの高校生
第2章 大国バルディア
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第1話 第一異世界人

オレの異世界旅がスタートした。始めの場所は、試し切りしに行った森へと続くところだ。


「えーと、ここに出たは良いけどこれからどうしよう。」


神様に頼まれた事は必ずやるつもりだが、それ以外の事は考えてなかった。とりあえずこれからどこへ向かうか考えていると、ふとある事を思い出した。


「そういえば、ブレスレットの中に神様製のガイドブックがあったな。ちょと見てみるか。」


ガイドブックを取り出し、内容を確認する。そこには、この世界の地図が載っていて、それぞれの場所の詳しい説明が書いてあった。


「なになに?この世界は4つの大国があるのか。で、ここはその中でも最大の国バルディアなのか。」


どうやら、ここは既にバルディアらしい。


「ん、なんだこれ?」


オレが見つけたのは、ガイドブックの国の説明が書かれているところの終わりにあった。それは神様の、この国のオススメが書かれている。ただ、


「この国のオススメは王都一の鍛治師ガルディンと、これまた王都一の錬金術師ウリム?」


このオススメは、観光ではなく技術磨きのためのオススメらしい。


「うぁ、参考になんないなこれ。けど行くところもないし、とりあえず王都を目指すか。」


行き先が決まり、コンパスで〜ブレスレットの中にあって、方角の文字が書いてあり、針が動いていたからおそらくコンパス〜進むべき方向も分かった。準備も万全。


「それじゃ、出発!」


意気揚々と出発しようとした時、手に持っていたコンパスの蓋のガラス部分に赤い点が2つ現れた。


「なんだこれ?」


2つの赤い点はコンパスの真ん中へ近づいている。


「こっちに近づいてるのか?」


そう思いながら顔を上げると、そこには浅黒い肌をした男が2人いた。


「このコンパスの点は人だったのか。」


オレが1人で考察していると、男の1人が近づいてきた。


「貴様、こんなところで何をしている?」

「貴様って、」

「良いから答えろ。」


(なんでこんなに偉そうなんだ?それにこの世界の人の肌は白いはず。もしかして…)


「あのー、」

「なんだ?」

「もしかして、魔族の方ですか?」


この世界には人族、魔族、獣人がいる。獣人は見た目から人族や魔族と見分けがつきやすいが、人族と魔族は似ていて見分けが付きづらい。だからオレは質問したのだが、男は気に入らなかったらしい。いきなり腰の剣を抜いて遅いかかってきた。


「あぶね!何すんだよ。」

「貴様、人族だな。」


(んー、俺ってどれなんだろ。)


「沈黙は肯定とみなす。」

「はっ?なんでそうなんの?」

「黙って沈め!」


オレの二度目の人生、最初の出会いで殺し合いが始まるようだ。

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