31.ゲートの狭間
お待たせして申し訳ないですm(_ _)m
「待ってない」って言われたら泣きそうになりますが……。
ともかく、今回から第2世界・セラユ編スタートです(`_´)ゞ
よろしくお願いします(>人<;)
「地球の最後と人間の最後って、どっちが先だと思う?」
「さあ? 普通に考えて人間じゃないか?」
「どうかな。未来で人間は、地球が滅んでも別の星に移住しているかもしれない」
「そんなことあるのか?」
「分からない。分からないけど、よく言うじゃないか。人間は、思い描いたことはいずれできるようになるって」
「そういうもんか?」
暗い……けど、眩しい。
ここは……どこだ?
暗闇の中でカイルは目が覚めた。
暗闇といっても、本当に真っ暗というわけではない。その中には、白、青、赤などに光る点が数え切れないほど多数、色鮮やかに輝いている。
彼は顔を上下左右に動かし、自分の置かれている状況を確認した。どこを見ても、同じような光景が広がっている。
そしてカイルは、その闇の中に浮かんでいるのだった。
声が……出ない。苦しい……。
彼が最も近くに輝く点を見ると、それは青白く輝き、幾何学模様をした円形状の何かであることが分かる。
魔法陣……。ゲートなのか?
もしそうだとしたら、このたくさんの光る点は全て……。
そこまで考えたところで、カイルの思考は止められた。これ以上、思考を先へ進めてはいけないと、何者かによって中断されたのだ。
その魔法陣はカイルに近づいてくる。だが、事実は逆で、彼が魔法陣へ接近しているのだった。
皆は?
ここでカイルは、自らの意識を仲間へと向けた。
前後左右の方向感覚などは全く感じられないが、ともかく自身が進んでいる方向と反対を向き、3人を探す。
振り向くと、3人はすぐに見つかった。目を閉じて眠っているようだが、カイルと同様に宙に浮かび、先の魔法陣へと進んでいた。
また、彼らの後ろ側には、先のものと同じように青白く輝く魔法陣が浮かんでいる。
あれは……まさか、キルト側の……。だったら今向かっているこっちのは、セラユへの……。
再び振り返ろうとした瞬間、カイルの体は光に包まれ、意識は完全に途絶えた。
次回「32.新たな世界」