表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/147

三者三様の驚き

視点が エレノア → バーン → ロイ となっています。


○○○ エレノアの場合


「サーシャ、今、何と言いましたか?」


耳が遠くなったのかしら?そりゃ70代だけど、まだまだ元気ですよ。サーシャからの定期報告をまとめてみましょう。


1)黒幕の内3人は500年前の異世界召喚者で、3人ともサリアから力をもらい神族に種族変更した

2)スフィア様が黒幕達の嫌がらせが原因で病気となり、この世界から逃げ出した。逃げ出した時期は、サーシャ達が召喚された直後

3)スフィア様が逃げた影響で、全ての精霊の弱体化がしばらく続いたけど、サーシャ自身が新たな女神となって、それを解消した


ええ、これで間違いないわ。


「あはは、信じられないのも無理ないですね。スフィアは鬱病という病気になって、この世界から逃げ出し、現在別の異世界に住んでいるそうです。私はというと、黒幕の1人涼見凌一を倒したことで、邪神から女神に進化?しました。イリスも崇拝する女神がいないのなら、スフィア教は住民を騙しているようだと困ってましたよ。どうせならスフィア教からサーシャ教に変えてはどうかという始末です。まあ、冗談だと思いますが----多分。精霊に関しては、隠していてすいません。かなりの重要事項だったので、様子を見ようと思っていたんです。もう解決したので安心して下さい」


ああ、本当の事だったのね。精霊の件に関しては、もう解決したのだから追求しません。それよりもなんてことなの!スフィア様がこの世界から逃げ出したなんて、住民には絶対言えないわ。


「全て本当のことなんですね」


「はい、真実です。現状、この世界を支配しているのはサリアです。サリアとスフィアの関係については、まだわかりません。わかっているのは、涼見凌一、佐江、努の3名が黒幕ということです。佐江と努はサリアと仲間割れしたそうなので、現在この世界のどこかで暮らしている可能性が高いです。私はエルフの国が怪しいと睨んでいます。3人とも種族が神族となっていて、不老不死の力を得ているんですよ。ちなみに、私もそうです」


なんてことなの、異世界召喚者が関わっているなんて!この件はサーシャに任せるしかありませんね。相手は神族、神に喧嘩を売っているんですから、私達では太刀打ち出来ませんね。


「サーシャは、今後はどのように行動していくのですか?」


「まずガルディア帝国の王都に行き、中にある遺跡を探索します。この遺跡はダンジョンになっていないので、すぐにスフィアのメッセージを聞けると思います。次の目的地は、レーデンブルクですね。私達が思っている以上に状況は深刻なことになっています。ですから、ピンポイントに遺跡巡りを行い、メッセージを聞いて行きます。おそらく、管理世界に行ける座標を教えてくれると思うんです」


事態がどんどん深刻なことになっている。私達が異世界召喚に頼ったばかりにこんな事態が発生するなんて、今回もサーシャに頼る以外に救う手立てがない。サーシャも、それはわかっているはず。私達が出来るのは、サーシャの心の負担を少しでも軽減してあげることね。


「サーシャ、あなたは1人ではありません。何か困ったがあったら、私や仲間を頼りなさい。神族との戦いに関してはサーシャにしか出来ませんが、私達にも出来ることはあります。いいですか、1人で背負いすぎてはいけませんよ」


「はい、フィンやイリス達にも同じ事を言われました。どうも1人で背負い過ぎてた傾向があったみたいです。困ったことが発生したら頼りますね。あ、あと私のことを女神サーシャとか呼ばないで下さいね」


サーシャとの通信が終わり、私は溜息をついてしまった。この世界スフィアタリアは危機的状況に陥っている。この世界の命運はもはや勇者ではなく、サーシャに委ねられている。



サーシャ、1人で背負い過ぎてはダメですよ。



○○○ バーン 視点



サーシャと出会ってから、俺のステータスがおかしな事になっている。今も、自分の基礎能力値を見ているが夢じゃないな。出会う前は、確か14000くらいだったはずだ。それが今は平均65000だ。どう考えてもおかしい。春人の成長速度も早い事に驚いたが、俺の成長速度の速さが異常過ぎる。しかも、称号にあった邪神サーシャの加護が女神サーシャの加護になってやがる。あいつ、ガルディア帝国で何かやりやがったな。


《バン》


「うお!リフィアか、どうした?」


「どうしたじゃないわよ。久しぶりにステータスを確認したら、私の基礎能力値が平均62000になっているのよ。バーンはどうなの?」


「お前もか、俺は65000だ。しかも、称号を見てみろ」

「称号?---あ!女神サーシャの加護が付いてる」


「少し前に確認した時は、邪神だったはずだ。あいつがガルディア帝国で何か仕出かしたのは間違いない」


「この数値は、どう考えても異常よ。通常なら、どう頑張っても20000いくかどうかなのよ」


この分だと、ウィルやロイ達も同じ目にあっているな。


「あ、サーシャから通信が来たわ。絶対に問い詰めてやる」


俺達は、サーシャからの報告内容を聞き愕然とした。おいおい、想像以上に大変な事になっているぞ。精霊に関しては解決したのだから、もういい。それよりも黒幕の一部が判明したのはいいが、3人とも異世界召喚者じゃねーか。しかも神族に格上げされているわ、神族の基礎能力値は1000万以上ときたか。どう考えても、俺やリフィア、春人には討伐不可能だ。


「おいサーシャ、神族共は俺達の力じゃあ討伐不可能だ。任せていいんだな?」


「ええ、任せて下さい。あれから私も強くなって、システムの上限1億を超えましたからね。」


今、なんて言った!


「ちょっと待って、サーシャ。今、1億を超えたと言わなかった?」


「はい、1億を超えました。女神への進化とシステムの上限を超えたせいで、色々とエラーが発生しました。そちらは大丈夫ですか?」


1億て、途方もない数値だぞ。しかも以上ときた。


「大丈夫じゃないわよ!私の称号に女神サーシャの加護が付いてるし、基礎能力値が62000くらいになったわ!」


「俺は65000だ」


「----すいません、やっぱり加護が付いてましたか。ガルディア帝国のキース皇子とも知り合って、彼にも加護がついてしまい、基礎能力値が40000程となりましたね。加護が付いたのは想定外だったんです。すいません」


軽く言うなよ。まあ、強くなったのは嬉しいけどな。


「サーシャ、簡単に言わないでよ。私の今の強さ、エルフ国にいる冒険者ギルド長のゼストさんを軽く超えてるわ。これが知られたら、王族に目をつけられる」


「すいません。今後同レベルの敵と戦えば戦う程、数値は上がっていくと思います」


「おいおい、この時点で既にSランク邪族を瞬殺出来る基礎能力値だぞ。まあ、邪王戦で役立つからいいのか」


「引き続き、勇者達の護衛、宜しくお願いします」


黒幕の一部である佐江と努がエルフ国にいる可能性があると言っていたな。2人とも不老不死となっている以上、人間の国にいる可能性は確かに低いな。!待てよ、そうなると、あの2人が怪しいな。


「サーシャ、俺達はエルフの国に到着し、現在王都に向かっている。あと数日には到着するだろう。すぐに王達と謁見する予定だが、サーシャの話を聞いて謁見すべき人数が増えたな」


俺の話を聞き、リフィアの顔が青くなった。


「ちょっと待って。バーン、まさかハイエルフ様達と謁見するつもり!」


「そのまさかだ。エルフの国は1000年前に建国されている。建国したのはエルフより高位のハイエルフ達、現在生存しているハイエルフは2名のみ。その2名の姿は、王族にしか拝見されていない。はっきり言って怪しすぎる」


「やめてよ〜。ハイエルフ様は、王族でも滅多に会えないのよ。無理に決まっているわ」


「大丈夫だ、勇者と聖女がいる。適当な理由をでっち上げて会えばいい。ハイエルフたちが異世界召喚者なら、何らかの反応を示す可能性があるし、春人と美香も気付く可能性がある」


「良いアイデアですね。それでお願いします。私の事も、それとなく話して下さいね」


リフィアが崩れ落ちたか。そこまでして、会いたくないのか?

サーシャとの通信が終わったが、この話はあいつらに話せないな。


「リフィア、いつまでそうしているんだ?別にいいじゃねえか?やましいことは何もない」


「あのねー、はあ〜憂鬱になってきたわ。バーンの言う通り、ハイエルフ様達がサーシャの言っていた佐江と努の可能性が高いだろうけど、そうじゃない可能性もある。騙して謁見するようなものなのよ。---覚悟を決めるしかないか」


「にしても、事態は相当深刻だぞ。もう俺達や春人じゃ、どうしようもない。一体、春人達は何のために旅をしているんだろうな。聖剣に4代精霊かそれ以上の力を身につけたとしても、邪王に関してはどうにかなるだろうが、神族相手だと意味がない。リフィア、精霊と話が出来るんだろう?あいつらは何て言っているんだ?」


「サリアがいなくなるまで、サーシャ達とは関わらないですって。サーシャが邪神になった時に会いに行ったらしいけど、【サリアに察知される可能性があるから、サリアを討伐するまでは勇者達を全面的に支援してあげて】と言われたそうよ。前回協力してくれた火水地風の4代精霊以外も、今回協力してくれるはず」


「全て裏で動いてくれているわけか。春人達は、それを何も知らないと。まあ、知らずに動いていた方がいいな」


「当たり前よ。裏の事情を知ってしまったら、自分達は何のために旅をしているのかわからなくなるし、惨めな気分になるだけよ」


「だな。まあ力を身に付けておけば、邪王戦で役立つだろう」



○○○ ウィル視点


俺は夢でも見ているのだろうか?なんだ、この数値は!


「ロイ、俺の頬をビン---」


《バチーーーン》


「ぐはーー!ビンタするのが早いよ!せめて、全部言わせてくれよ。」

「ウィル、現実を受け止めろ。この数値は本物だ。」


そう、俺達は魔国レムナントに向かっているところだが、魔国にいる邪族達は強い。最低でCクラスだ。普通にAクラスが平地を歩いている時がある。スフィアートに攻めてきた邪族達は、明らかに人に対して強い敵愾心を持っていた。しかし、スフィアタリアにいる全ての邪族達が人間を殺そうとしているわけではない。邪王が長期間封印されていたせいもあって、邪王の支配を逃れた邪族達も結構いるのだ。魔国には、そういった邪族達が数多く生息している。こちらから危害を及ぼさなければ、襲ってこない邪族達もいる。魔国にいる魔族達は、そんな邪族達と主従契約を結んでいる人が多い。俺達は、今後邪族との戦いは激しさを増すだろうと考え、魔国に入る前に修行の一環として、Aクラスダンジョンに挑んだ。そこで俺達は4日間程修行を積み、今は魔国に入ったところの街で休んでいる。


落ち着いたところで、俺達はここに来るまでに遭遇した邪族達のことを考えていた。ここ最近、邪族達が弱くなっている気がしたからだ。いくらレベルが上がったとはいえ、魔力纏いなしでBランク邪族を1分もかからず簡単に討伐出来たのだ。ロイ、ミア、ヒミカも同じ意見だった。そこで、久しぶりに自分のステータスを確認したのだ。そこで、俺の顔が引きつったね。俺の基礎能力値が平均52000になっていたからだ。ロイは51000、ミアが46000、ヒミカが48000になっていた。


「ロイ、称号を見て。とんでもないものがある」

「は、称号?---おいおい、なんだこの称号は!ウィル、ミア見てみろ!」


ロイに言われ称号を見ると、


「は!女神サーシャの加護!」

「えーーーー、サーシャ、邪神から女神になったんですかーーー!」


これが原因かよ。


「サーシャは邪神だったよな。サーシャと出会い協力した事で、邪神の加護が付いた。次にサーシャが女神になったから、女神の加護に変化したということか。それなら、この数値の異常も納得がいく。」


「ウィル、それでも40000ですよ、40000。人間の限界を軽く超えてますよ。」


「ミア、サーシャ自身が綺麗で美しく異常な存在だった。その人の加護が付いたんだ。俺達自身も異常になってもおかしくない」


「そうだな。サーシャ自身が綺麗で美しかった。綺麗な物には毒があると、いつかウィルが言っていた。その毒がステータス異常に繋がったか」


「そいうことさ。まあ、強くなれたんならいいさ。---あれ、ミア、ヒミカ、なんでそんなバチバチなっているのかな?」


あれ?俺達なんかやらかした?


「そ、そうだぞ、2人とも今から何をしようとしているのかな?」


「「私達、強くなったんだよね〜〜。それを確かめないとね〜〜〜」


「「あびびびびばばびばばび!!!!」」


なんでーーーーー!



俺達がお仕置き中にサーシャから通信が来た。なんというタイミング!



「皆さん、お久しぶりです。私自身の事と黒幕の事で進展があったので報告します」


私自身ね、どう考えても女神の件だな。


俺達は、サーシャの報告を聞き愕然とした。異世界召喚者達が黒幕にいるのかよ。しかもサリアと組んだ事で神族に昇格しただー。どう考えても、討伐はサーシャにしか出来ないぞ。涼見て野郎はサーシャが捕縛して、だだっ広いゾンビハウスの中で死ぬまでお仕置きの刑か。いい気味だな。問題は佐江と努か。


「サーシャ、俺達も魔国で2人のことを当たってみる。名前は出せないから、それとなく聞いてみることにするよ」


「すいません、宜しくお願いします。バーンさん達にはもう伝えてあります。ところで、ステータスに何か変化はありませんでしたか?」


大いにありましたよ。

ヒミカが応えてくれるようだ。


「サーシャ、私達の基礎能力値40000以上だよ」


「あちゃー、間違いなく私のせいですね。バーンさんやリフィアさんも凄いことになってました。私の加護が付いているんですね?」


「うん、でも強くなれたんだからいい。ありがとう」

「そうだよ、サーシャは気にする必要ないからね」

「そうだぞ、これなら邪王が復活しても充分戦える」


「そういうことだ。むしろ、強くなれたんだから感謝してるよ。神族の討伐に関しては、サーシャに任せるけど、こっちは黒幕の捜索と管理世界の座標を調べてみるよ」


「はい、宜しくお願いします。おそらく、邪王はエルフの国や魔国でも、何か仕掛けてくると思いますので、注意して下さいね」


「ああ、エルフの国はバーンさんとリフィアさんと勇者一行、魔国は俺達に任せろ!」


サーシャとの通信が終わった。それにしても、ここにきてバーンさん達や俺達が大幅にレベルアップしたのはいいけど、神族相手だとどう頑張っても太刀打ち出来ないな。サーシャ頼んだぞ。


それにしても、サーシャは声も澄んでいて綺麗だったな。は、殺気が。


「ねえ、ウィル、サーシャさんは声も綺麗だよね〜」


げえ、ミアは心が読めるのか!


「アホ、声に出てたぞ」

「ロイも声に出てたね。声だけでなく、実物を早く見たいと」

「ヒミカ、俺はウィル程馬鹿じゃない。思いはしたが、決して口には------」


ロイも似たり寄ったりだな。こうして、お仕置きの続きが再開された。


「「あびびびびばばばはーーー!!!」」


ブックマーク、評価をお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ