とあるゲームの感想 ーキャラクター編ー
今回はゲームのキャラクターについて。
ただし、これはあくまでゲームをプレイした彼女の感想です。
あしからず。
「まだやってるのか?」
「まだ、各キャラクターを一通りクリアしただけだから。
スチルも集めきってないもの」
「そうなのか。
それで、このゲームに好みのキャラはいたのか?」
「そうね。
ちょっと語っていいかな」
「ーーお手柔らかに」
「まず、なにをおいてもヒロインよね。
このこ、初期の段階で好感度上昇が高い選択肢を選ぶと、どうも男に媚びているような感じなのよね。
好感度中のは友達に対する感じで、実際普通の対人関係だとそっちのほうがあってるし。
好感度が上がらないのは、相手をバカにしてるか、自分が忙しいせいかのどちらかだしね。
これが中盤からは、徐々に糖度が上がっていくから、普通の恋愛状態ということで納得できるし。
うまくやると、後半はほんとにあまあまになってるし。
まあ、ここら辺は乙女ゲームだから納得かな。
友人関係や、普通に恋人になれたときは、元気ないいこってかんじだね」
「ふうん。
最初の方で媚びてるっていうのは、バットエンドになりますって示唆かな」
「たぶんね」
「で、攻略者いち。
この子は戦闘能力が一族で一番高いのに、自分より弱い兄が次期当主であることに不満を持ってる」
「第一子が跡継ぎなの?」
「ちがうよ。
ゲームの世界では、当主は政治能力が高いもの、将軍が戦闘力が高いものがなるって決まってるの。
まあ、これは他のキャラでクリアしたときにわかったんだけどね。
ーーつまり、自分の能力について過信しているバカだね」
「バッサリいくね」
「ちなみにこの子でクリアすると、この子自身が当主となり、お兄さんはその補佐官になる。
まあ、実質政治の方はお兄さんがやるから問題ないってこと。
まあ、飾りってことだね」
「なるほど。
頭のいいバカってやつ?」
「そゆこと」
「攻略対象には、腹黒ヤンデレだね。
ヒロインを逃がさないように外堀埋めてって、手にいれたあとはヤンデレ状態、といっても軽いものだけどね」
「それはそれで、ヒロインがかわいそうでは?」
「一応本人幸せそうだしいいでしょ。
ただひとつ、納得がいかないものが」
「なに?」
「ーーどーしてこのキャラ、眼鏡かけてない⁉
腹黒といえば、眼鏡でしょ⁉」
「ああ、なんだ。
単なる君のこだわりか」
「いいでしょ、別に」
「まあいいけどね」
「次。
攻略対象さん。
これは空気読めない単なる子供、だね」
「好みのキャラじゃない?」
「うん。
ちょっと子供っぽすぎてね。
ストーリーはカラッとしてたから、結構楽しかったけど」
「子供過ぎて感情移入ができなかった?」
「そうゆうこと」
「攻略対象よんは最初はちょっと気に入らなかったね」
「どこが?」
「悲観主義みたいだったから。
中盤辺りからヒロインと一緒に頑張って、成長していくから、そこら辺からはよかったんだけどね。
最終的には普通の好青年って感じになったから」
「結構お気に入り?」
「変わったあとはね。
そこまではちょっといい加減にしろっても言いたくなったけど」
「攻略対象ごはなんてか、コメディー担当かなー」
「なにそれ?」
「うん。
女の子にだらしないチャラ男なんだけど、ヒロインにちょっかいだしては吹き飛ばされてたから」
「ーーそうなんだ」
「そ。
で、最終的にヒロインとくっついても、他の女の子に目移りして、また吹き飛ばされてた」
「それって乙女ゲームでありなの?」
「さあ?
まあ、嫉妬させて楽しんでるだけみたいで、本気で他の子に手を出した訳じゃないからいいのかな?」
「で、攻略対象ろく。
私はこの子がイチオシ。
無口だけど植物好き。
常にヒロインをフォローして一緒に強くなっていく。
お互いにお互いを必要としてるって感じがあって、ほんとによかった。
ストーリーも途中障害はあったけど、それを二人で乗り越えてってのがいいわよね。
最終的に将軍の補佐となって、いずれは次期将軍を目指すってとこで終わったのも未来を感じさせてよかったし」
「ーーふーん」
「あれ、ひょっとして妬いてる?」
「ーーそこまで熱く語られるとね」
「ーー大丈夫よ。
一番はいつだってあなただし」
「まあ、許してあげよう」
「って、ちょっと」
「ーーこのほうが画面見やすいし」
「まあいいけど。
さて、それじゃ残ったスチル探しを始めようかな」
最後、彼はなにをしたやら。
ちなみに、本編での実際のキャラはゲームとは多少違っています。
ーーなにしろ、何人かの転生者がいますから。




