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ある魔眼持ち薬剤師の日常 ~連載版~  作者: カスミ楓
第一章 白竜さんとカレー
9/33

すみません。短いです。

あと今日から二日ほど旅に出ますので、ちょっとだけ更新とまります><




「うわっ、大きいですね」


 リルリの町から十日、やっとファーガイツ川に着きました。途中少しスピードアップしたので、予定より早く到着です。

 身体能力をあげるのはいいのですが、十分や二十分程度で終わる戦闘時間であればともかく、長距離を長時間走ると身体中が痛くなるんですよね。

 カンガルーのカンさんに色々と鍛えて貰いましたが、やはりまだまだですね。こういう時、女性というのはやはり不利なのですかね。


 そして始めて見たファーガイツ川、とても大きいです。

 私は河川敷へと移動し、背伸びをし、目を細めて対岸を見つめました。

 向こう岸まで五百メートルはあるのではないでしょうか?

 川の流れは早く無く、どちらかと言えばゆっくりです。


 そして大街道からかかる橋。遠く対岸まで伸びています。


 ちゃんと橋がかかっていますがよく建造できましたね。大雨が降ったら流されるのではないでしょうか?

 あ、でも橋げたの周囲に何らか魔力が集まっています。あれで強化しているのですね。

 そして橋の入り口には詰め所っぽい建物が、その近辺にいくつか宿屋があります。やはりここで休憩する人が多いのでしょう。



 夜の川のほとり、橋げたに水がぶつかる毎に少量の魔力が飛び散り、それがまるで蛍のようにふよふよと漂っています。すごく幻想的です。

 思わず座り込んで鑑賞しました。

 でもこれって私のように《魔力透視》という能力と似たものを持っていないと見えないのでしょうね。

 こんな風景が見られるなんて、思いませんでした。



 私がまだ蘭郁美と呼ばれていた頃、更に子供の時に一度両親に蛍を見に連れて行ってもらった事があります。

 お父さんが子供の頃は近くの川でも見れたそうですけど、今はもう山奥の人気のない場所まで行かないと見れないようになってしまったな、と寂しそうに、そして懐かしそうに呟いているのを聞いた事があります。


 この世界にも蛍のようなものっているのでしょうか。

 そんな事を考えながら、暫くそれに見蕩れてしまいました。




 はっと気がつくと、既に夜明けとなっていました。あちこちの宿から明かりが灯り、川へ水を汲みに行く姿がちらほらと見えます。これから朝食を作るのでしょう。


 いけない、そろそろ行かないと……。

 と、立ち上がった時、ふと思いつきます。


 あ、でもせっかく宿があるのですし、今日くらいは穴に篭るのではなくちゃんとしたベッドで寝るのもいいかも。

 どうせ夜明けになってしまいましたしね。いくらテント越しとはいえ下は補強してある堅い地面ですので、一晩、ではなく一昼寝ると背中が痛くなるんですよね。


 リルリだと宿の値段は一泊鉄貨五十枚くらいです。ここが観光地で若干高いとしても一泊銀貨一枚前後だと思いますし、一応銀貨三十枚ほど持ってきましたから十分足りるでしょう。

 でもヘンリメリト村で一週間くらい泊まる予定ですし、帰り用の水符術や食料も必要ですから使いすぎは禁物です。



 とりあえず値段と空き室があるか聞いてみましょう。



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