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幽霊探偵の苦労 序章
「あー、もう、遅くなっちゃった」
私は部室の鍵を閉めてひと気のない静かな廊下をいそいだ。現在の時間が午後の8時、アンサンブルコンテストが近いので一人ギリギリまで練習してたらこの時間
「お母さん怒ってるかな・・・携帯充電切れちゃってるし・・・」
本当に運悪いなぁ・・・
廊下電気ついてるとはいえ一人だから怖いし・・・
まだ、バスケ部とか練習してそうだな、大会近いとか言ってたし
ヒタ・・・ヒタ・・・ヒタ・・・
「・・・⁉︎」
裸足で歩くような音、ゆっくりゆっくり近づいてくる。い、急ごう!
階段を駆け下り一階まで急いだ。でも・・・
ヒタ・・・ヒタ・・・ヒタ・・・
「ひっ・・・!」
気持ち悪い。なんでずっと一定の距離でついてくるの⁉︎
ヒタ・・・
・・・止まった?
『私は・・・だれ・・・?』
不気味な女性の声が耳元で響く。後ろを振り向くと、そこには・・・
そこで私は気を失った