さらば我が愛しの季節よ
雪に覆われた白い世界で、場違いな夏を見付けた。其処で出逢った蝉は、ただ一匹、運命に抗う。「どうして夏は終わってしまうんだ! 勝手に冬が来て、黙って死ななきゃいけないなんて! それって納得出来るかい!?」 ……ならば真実を語ろう。散りゆく季節へ、せめてもの餞に。―――『後悔はない。眩しい太陽が、二度と戻らぬ残響であっても』
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