表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある冒険者たちが世界を救うまで  作者: 如月つばさ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/56

第56話 フェルドとの遭遇

 サブの動力炉の部屋を出て、再び通路を飛んでいくが、やはり遭遇する機神の数は少ない。リントヴルムが頑張っているようだ。


 しばらく行くと、あの左右に開く壁があった。あ、扉だっけ。

「……いる」

「そうね……2体、かしら」

 コーディが扉の横の変な機械に手をかざす前に、リナベルとうなずきあった。

「中にちょっと強めな機神が2体いるわ。私とコーディが左側を引き受けるから、ライト君とベヒモスは右側の奴をお願いね」

 俺とベヒモスはうなずいた。


「……じゃあ開けるよ」

 コーディが変な機械に手をかざして少しすると、扉が左右に開いた。

 と同時に中から銃撃と火球が飛んできた。

 俺たちはそれらを避けると、それぞれの目標に向かっていった。


 右側にいたのは……。

「誰が来たのかと思えばお前か、田舎者……!」

 何と、フェルドだった。

「横にいるのは精霊竜か!? ちょうどいい、お前を殺して手に入れてやろう!」

 フェルドが連続で銃撃してきた。

「何でお前がここに……!?」

 俺とベヒモスは難なく躱す。


 よく見ると、フェルドの両腕が鈍色に光っていた。

「お前、その腕……!」

 俺の言葉にフェルドは銃撃を止め、不敵に笑いながら俺に見せつけるように左腕を掲げる。

 その腕は金属のように変質していた。

「グラナギアがくれた力だ!……この精神感応兵器(ウェポン)もそうだが、機神どもの力は素晴らしいぞ。……グラナギアは言っていた、機神の世界は力こそ全てだと」

 確かアクセラバードもそんなことを言ってたな。

「オレはさらに力を手に入れて、いずれ復活する三巨頭を配下に置いてやる。そしてこの世界を支配するのだ……!」

〝……壮大な野望だな〟

 ベヒモスの声は呆れているようだった。


 ん?ちょっと待て。

「三巨頭が復活する……?」

「そうだ。……何故機神どもが高エネルギー結晶体を集めていたと思う?……三巨頭復活のためのエネルギーとするためだったのだ!」

「なっ……!」

「もうしばらくすれば、天のヴァルドファードが復活するだろう。せいぜい足掻くがいい。無駄な努力になるだろうがな!」

 その思考はすっかり機神に毒されているようだった。


 そして、フェルドは銃撃を再開した。

 ベヒモスは避けながら黒い火球を見舞っているが、フェルドを捉えきれていない。

〝中々すばしっこい奴だ〟

 フェルドの銃撃もまた、ベヒモスを捉えることはなかった。


 それにしてもあいつの銃、いったいどうなってんだ?さっきからずっと連続で撃ってるけど、弾切れがないみたいだ。

 このままじゃ埒が明かない。


 俺は慎重にタイミングを見計らい、フェルドのいるエリアの床に向けて「凍結(フリーズ)」の魔法陣符(マジックカード)を使用した。

 突然凍った床にフェルドは足を取られ、バランスを崩した。

 そこにベヒモスの爪がヒットし、吹き飛ばされたフェルドは近くの壁に激突した。

 ベヒモスは容赦なく特大の雷で追撃する。

 耳をつんざくような轟音が響き渡った。

「どうだ……?」

 フェルドは横たわったまま動かない。

〝もう起き上がれまい〟


 その時、リナベルとコーディがこちらへやってきた。

「大きな音はまずいでしょ!? 敵が集まって来るわ……!」

 俺はベヒモスを指差した。

「えっ!? ベヒモスがやったの?……しょうがないわね、早く動力を止めてリントヴルムの所まで戻りましょ。……コーディ、お願い」

「了解」

 コーディは近くにあった機械に手をかざし、目を閉じた。


「リナベルたちの方には何がいたんだ?」

「マキナプラントにいた紅い機神よ。……ライト君、もしかしたらあの紅い機神は……」

 そのリナベルの声を遮るように、銃撃の音が響いた。

 見るとコーディが右腕を押さえている。当たったのか!

 前腕の広範囲の肉が抉れ、骨まで見え……これ、普通の骨じゃない……!金属的な……。

「……回復(ヒール)!」

 俺は思考を中断してコーディに回復(ヒール)をかけ続ける。

 ややあって、傷はきれいさっぱり消えて元通りになった。

「ありがとう、ライト君」

 俺はうなずいた。


「……いないわね」

 銃撃の元を探りにいったリナベルが戻ってきた。

 俺はフェルドが倒れていた辺りを見やったが、そこに姿はなかった。

 コーディを撃ったのはあいつか……!


「ごめん、途中で接続が切れてしまって、動力炉を停止できなかった。あと、セキュリティにも引っかかったから、もうすぐ奴らが集まってくる……!」

 なんだって!?

「リントヴルムの危惧した通りになったわね。仕方ない、爆破大作戦に変更よ!……雷槍(サンダーランス)!」

 リナベルが言うなり、真ん中にある巨大な機械に雷の槍を撃ち込んだ。

 雷の槍は巨大な機械を貫通し、風穴を開ける。

 その穴の開いた部分から爆発が起こり始めた。


「さ、逃げるわよ!」

「わかった!……ベヒモス、頼む!」

〝いいぞ、早く乗れ!〟

 俺たちは急いでベヒモスの背に乗り、リントヴルムの元へと向かったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ