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神との邂逅

テンポが上手く行かなすぎて休み休み書いた……

新学期も始まったしよぉ……投稿ペースなんて考えてられんっすよ……

 目を開けると、大槍がナイフを弾いていた。

 その大槍の手元の方へ視線を辿ると、逆立った白髪に眠たげな目をした青年がそこには居た。


「ごめんね、折角追い詰めてた所だけど……この子貰っていくね」


 その青年は続けて、

「勿論君達に拒否権は無いから」

 そう言い放った。


 その言葉に触発されたのか、盗賊達の武器を握る手に力が入ったのが分かった。

 だが……それ以上はしてこなかった。


「びっくりした?ごめんね、今にも僕の首を切り落としたいだろうけど……」

 白髪の青年は盗賊達を見下すようにして


「君達が『絶対』に動けないようにしたから」

 場の空気に緊張が走る。


 盗賊達が身体を動かそうと必死になっていたのは見ていて理解できた。


 これが、この白髪の青年の能力なのだろうか。


「それじゃ、行こっか」

 青年は僕を軽々と担ぎ、大槍を大きく凪いだ


 そして、刃が僕の視線から外れた途端、目の前には奥の見えない亀裂の様な物が。明らかにこの世界の物では無い物が。

 

 僕の視界を覆い尽くしていたからだ。


 正直、恐怖が勝った。「盗賊から逃げられる」や「命が助かった」などの感情よりも。

 未知なる領域に入っていくのが途轍もなく恐ろしかった。


 だが、抵抗は出来ない。僕が動けなくなっているわけではない。そう、単純な力量の差が、そこにはあったのだ。


 そうして、僕はされるがままに裂け目の中へと担ぎ込まれていった。


 今後の身を案じながら目を開けると、想像を裏切る空間がそこにはあった。


 その空間は嫌に整然としていた。だか、そんな違和感を気に留める余裕は僕にはなかった。


 そして、その空間は僕の家の中と殆ど違いは無かった。普通の家のような、団欒とした雰囲気の流れる空間。


 ソファは勿論、テーブルやティッシュも備え付けられていた。

 ただ、違うことがあるとすれば、テレビや本などの娯楽は一切無いという事だろうか。


 また、この空間には限界が無く、白や黒のひしめく空間が延々と伸びていた。


 少し冷静になって空間全体を見渡してみると、人間のような影が空間内に3つ存在していた。


 椅子に座って居る一人の女性と、ソファに座っている大柄な男と背の小さい少女。


「目的拾ってきたよー」

 青年の声がその空間に発されると、3人の視線がこちらを向いた。


「セイヴァ?その子を拾ってくるだけなのにどれだけ時間を掛けたの?」

 椅子に座っていた女性が怒気を孕んだ口調で言い放つ


「500年くらいでしょ、僕にしては早い方だよ」


「その500年はこっちでの何年だろうな?」

 こちらの男性の声にも同じように怒りが混ざっていた。


「やっぱりこういう仕事はセイヴァに任せるもんじゃ無いわね……」


 椅子の女がそう呟くと、ソファに座っていた男性が同調して、

「全くだ、権能が奪われて大変な時に呑気なもんだよな……」

 とぶっきらぼうに言い放つ。


 繰り広げられている会話に、僕が困惑の表情を浮かべていると。

「そんなことより、早くこの子に説明してあげたら?」

 僕を床に降ろし、ソファへと身を投げながらセイヴァはあっけらかんと言った。


「それもそうね……それじゃあ説明しましょうか」

 そう言って椅子の女は僕へ椅子に座ることを促した。


「軽く紹介から始めるわね、私の名前はカノン、ソファに座ってる目つきの悪い人がレル、その横の少女がカタラ、君を連れてきたのがセイヴァ」


 僕が一番知りたいのは名前じゃない。

「皆さんは何者なんですか?」


 僕のその問いにセイヴァが口を開く

「僕らは神だよ。君の住む世界も、その他多くの世界も作ってる」

 他の3人が「それ言うんだ……」という視線でセイヴァを見つめる。


 そして、この発言の真偽だが、恐らく本当だろう。

 僕の居る世界で説明されてもにわかには信じ難かったと思う。


 だが、この摩訶不思議な空間を目の前に、その言葉を信じるのが正しいと身体が直感したのだ。


「続けて質問しますが、僕を連れてきた理由は?」


 「それはね……」と口を開いたカノンを遮って

「それについては俺が説明しよう」

 と、レルが僕に睨みつけるような視線を向けて話し始める


「俺の権能は『創造』だ。この能力を使って世界を創ってきた」

 先程セイヴァに向けられた視線が、今度はレルへと向けられる。

「だが……200万年前か、そのくらいに権能を失ったんだ」


「権能ってのは君の世界で言う能力とおんなじだよー」

 聞き慣れない『権能』という言葉に首を傾げる僕に、セイヴァが説明を加えてくれた。


 その後、レルが一つ咳払いをして

「で、だ」

「俺達で話し合った所、『創造』に勝って権能を取り戻してくれる人材を探して協力してもらおうって事に落ち着いたんだ」

 その口調からは、切実に困っている事が伝わってきた。


「それが……僕って事ですか……?」


「あぁ、理解が早くて助かる。それじゃ……協力してくれるか?」

 回答を急かすようにレルがソファの背もたれに身を乗り出してくる。


 まだ、決めきれなかった。


 しかし……セイヴァには助けてもらった恩がある。

 それが画策されたものであろうと、あそこで僕の命は散っていた筈だった。


 だから──

「分かりました。協力させて下さい」

 空間内に居た四人に安堵の空気が流れる。


 そこで、次はカタラと呼ばれた少女が話の主導権を握り、


「でもまぁ、そのまんまじゃ君は弱いからね!私がその能力の使い方をちょっとだけ教えてあげる!」


 実際ありがたい。

 『創造』という名前だけでも強そうな能力ビジョンが今の僕には無かったからだ。


「じゃあ、説明するんだけど……権能……じゃないや能力?だっけ、能力は解釈次第っていう考えがあるんだよね」


 解釈次第……元が弱いのに何か出来るのだろうか。

 そんな考えを否定するようにカタラは続ける。


「君のその能力はね、異世界に渡ることも、概念を歪めることも出来ちゃうの!」


 いまいちパッとはしないが、本当に僕が強くなれるなら。


 この世界……いや……全ての世界の誰よりも強くなれるなら。


 僕は『歩行』を極めてやる。

2週間以内に投稿できればいいな……

そりゃ毎日投稿したいけどさ?

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