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【フリー台本06】女性一人用_全年齢向け_現代学園(1400文字)

作者: 那須野里見

■概要2

1. 本作はフリー台本です、ご自由にお使いください。

2. ご利用の際は当ページへのリンクを概要欄等に記載可能な場合はお願いします。

3. 人称を変えたり、語尾を変えるなどの変更も大丈夫です。

4. 動画にしたり、配信されたりした際は聴きに行ってみたいので教えてもらえるととても嬉しいです。

5. 二次配布や自作発言、テキストのみのご使用はご遠慮ください。何卒お願いします。

(動画内等で字幕として表示するのは可)

6. 本作は pixiv にも投稿しています。

■本文/台本


キミもサボり?


ああ、ごめん驚かせちゃった? こっちだよ、こっちこっち。窓際の段ボールの影。


や。

[僅かに手を上げて軽く挨拶する感じ]



そのネクタイってことは、私の一個下だね。


まぁまぁ、座りたまえよ後輩くん。


直接床に座るのに抵抗あるならハンカチ貸してあげるから。


ん? そうじゃない?


あ、パンツ見た。


くすっ。ほら、こうやってふとももと膝を抱えると――どう、結構身体柔らかいでしょ?


くすくす。私はいいんだよ。この体勢が好きというか、落ち着くから。


見ていたいならそのまま正面に座ってもいいけど?


――隣に来たってことはむっつりさん?


ごめんごめん。べつにからかってるつもりはないんだけど、キミの視線が分かりやすかったから。


ね、キミはどうしてここに来たの?


私? 私はなんとなくだよ。


なんとなく歩いてたらここを見つけて、誰も来ないから落ち着くなーって居着いちゃった。


あ、ずるい。キミもそうだって言うんでしょ。


ここってちょうど死角になってて、入口からちょっと見たくらいじゃここに影があることも、まして人がいるなんて分からないんだよね。


守衛さんだって中入ってきても気づかないで鍵閉めていくくらいなんだ。


うん? そうだね、何回かあるよ。


金曜日の夜とか特におすすめかな。朝までここにいて、サッカー部とか野球部の練習が始まったくらいで帰るの。


嫌いじゃないんだけど、起こされるほどうるさい部活って大体その辺だから。いつも朝早いし、ホント超がんばるよねーって感じ。


で、学校の外に出るとちらほら見える制服の子を横目に逆方向に歩いていくの。朝から元気な子も、ちょっと気だるそうに歩いてる子とも全部逆。


学校から離れたあとは適当にフラついたり、いつも混んでるお店が開店直後でガラガラだったら入ってみたり。


人が少ない街を歩くのって結構爽快なんだよ?


くすっ、別に不良じゃないよ。ちょっと人と違うことがしてみたいってだけ。これでもテストも先生の内申点もそこそこ自信あるんだから。


それで? キミはどうしてここに来たの?


どうしてそんなこと聞くのかって顔だね。


だって、キミはこんなところに来るようには見えなかったから。それは気になるよ。


やっぱりキミもなんとなく? それとも、気分転換のお散歩? あとは――そうだな。誰もいないところでお昼寝?


――そっか。


実を言うとキミの理由はなんでもいいんだ。気になるっていうのは本当だけれど、それはまたいつ聞いてもいいことだしね。


いいよ、私の隣で良ければいつでも貸してあげる。


くすっ。うん、私物化上等、だよ。


ここは学校だけど、私の場所でもあるんだから。


眠くなってきた? うん。ゆっくり眠るといいんじゃないかな。肩貸してあげる。


ちゃんとキミが起きるまでこうしているから。


知ってた? 目を閉じるだけでも頭の中は休まるんだよ。少なくとも視覚から情報は入ってこなくなるから疲れはしないよね。


最初はそれくらいから始めてもいいんじゃないかな。何だって急には難しいもの。


私? 私は――キミの寝顔を鑑賞してようかな。


ふふっ。キミの寝顔、想像するだけで落書きしたくなっちゃいそう。


次はマジック持ってこないとね。もちろん油性のやつ。


起きたら一緒に買いに行く? キミに落書きする為のものをキミと一緒に買いに行くの? くすっ、それってなんだかおかしいよ。


いいよ。ちゃんと起こしてあげるから。


――うん、ゆっくりおやすみ。

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