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狭間のエタナルド  作者: 里見レイ
2/17

説明終了、バトルスタート

『諸君には、それぞれ敵となる種族がいる。天使と堕天使、エルフとダークエルフが互いを滅ぼさなければならない』


 説明を続ける創世神オーディスとやら。なんか、中二病臭い名前だなあ。


「エタナルドは全部で二十のブロックに分かれている。各ブロックの構成は天使が三十人、堕天使が一人、エルフが三十人、ダークエルフが九人、そして戦士が百三十人の合計二百人でできている』


 随分と、アンバランスな構成だな。


『戦士を除く四つの種族のうち、天使とエルフ、または堕天使とダークエルフが全滅したときにゲーム終了だ。そのとき生き残っていたプレイヤーのみが、元の世界に変えることが許される』


 おいおいおい!なんか酷いことになってないか!?全員は帰れないってことじゃないか!


『各種族のプレイヤー数に反比例して、NPCを用意している。では、楽しい勝負を期待する』


 言いたいことだけ言って、創世神は説明を終了させた。


「さて、あなたのお名前をお伺いさせてください」


 説明が終わると、今まで黙りこくっていたフブルというNPCが声をかけてくる。

 そして、先ほどまで存在していなかったステータス画面が俺の目の前に表示された。


『お名前を記入してください』


 全く、RPGそのものだな。よく分からないが、自分の名前を参照して「グラス」と入力。決定ボタンをクリックする。


「グラスさん。宜しくお願いします。堕天使族のため、ともに戦いましょう!」


 深々と頭を下げ、各NPCに設定されているであろう台詞を述べる軍服男。

 俺、やっぱり堕天使か。この男の背中で察しはついていたがな。


「えーと。仲間のとこに連れてってくれ」


 俺はフブルにそう頼む。

 あの創世神の説明によると、堕天使は一ブロックに一人。つまり、仲間は皆NPCということだ。

 となると、いち早く合流しないと不安は解消されそうにない。


「はい。ですがその前に、お教えしなければいけないことがあります」


 シナリオ通りなのだろうか、さらさらと口を開くフブル。


「飛び方を、ご教授させていただきます」


 俺の後ろに回りながら言うこの軍服男。


「あ、俺は堕天使だから......」


 彼の意図を理解し、後ろに首を回す俺。

 まあ当然だ。俺の背中にも黒い翼が生えている。


「今、ご自分の羽が動いていることが分かりますか?この筋肉を動かすには......」


 俺の翼に触りながら説明をするフブル。えーと、この筋肉が羽の根元で......


 結局、実際に飛べるようになるのに二時間近くかかった俺。

 プレイヤー一人にも関わらず、非常に出遅れたスタートだったのだ。



「俺が前方の戦士を薙ぎ払う。フブルは後方援護、ピロは俺の払い損ないを頼む」


「かしこまりました」


「分かった」


 はい、ここで回想終わり。

 まあ、出だしこそ不調だったが、今では一般プレイヤー以上の飛行能力を持っていると俺は自負している。練習、大変だったんだからな。

 俺の指示にきちんと従ってくれる二人。紆余曲折あったが、こうして良きチームとなっている。


 んで、あの襲われている堕天使は何者なんだろうな。

 もうすでに、助け終わったことを考えている俺。

 あんな雑魚NPC戦士のグループ、十秒でけりをつけてやる。

 

グラスとフブルについては、これでほぼ説明終了ですね。

あとは、ヒロイン勢の話をこれから展開させていきます。

里見レイ

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