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狭間のエタナルド  作者: 里見レイ
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終わりは突然、圧倒的に

お久しぶりです。最終回を書きました。

「……で、何の話だ?」


 ピロに連れられ、自宅横へとやってきた俺。妹の意味深な話を聞くのは、これで何回目だろうか。


「多分、メリアは私と同じ」


「同じって、何がだ?」


 性別……は当たり前過ぎるか。NPCなんだし、元となったキャラデザが一緒みたいなやつかね。


「……その根幹に眠る、少女が」

「根幹の少女?」


 ああ、やっぱりそうか。エタナルドの住人目線だとモデルとなったキャラデザはそういう言い方なのね。


「うん。始まりの世界で未だに眠り続けるその少女は、破壊神ノストランザーの原核と深く関わっている」

「ノストランザーと?」


 なぜ、ここで破壊神の名前が出てくるんだよ。


「……恐らく、私たちをエタナルドに誘拐した開発者とその娘ってことじゃないかな?」

「ん……ん!?」


 その時、頭上から一人の少年と何人かの天使がやってきた。


「嘘……だろ?」


 俺は、目を疑った。周囲にいるのが敵対している天使だからではない。

 その天使を率いている少年が、まぎれもなく現実世界にいた友人だからだ。


「本村、本村だよな? お前は、ミスディールに殺されたはずじゃ!?」


 それは、エタナルドに連れられる前から知っていた唯一の友人。

 そして、皆でエタナルドの脱出をしようとして、過激派に殺された天使のプレイヤー。


「うん。僕はこのエタナルドから一度ログアウトした。その後、精神病患者としてモルモットになるはずだったんだけど、彼女に助けて貰ったんだよ」

「か、彼女?」


 この質問に、友は俺の後ろを指さした。


「ほら、彼女だよ。君の方が、詳しいと思うけど?」

「……お兄」

「グラスさん」


 気が付くと、メリアも来ていた。そして、ピロと手を繋いでいる。


「ふ、二人とも。本当に……」

「はい。私たちは根幹に眠る少女と接続しております。そして、この世界を壊さんとする者へ誅罰を下す術も知っております」

「だから、お別れ。元の世界でも、元気でね」


 そうして、二人の体が光り輝く。


(ああ、消えてしまうのか)


 唐突過ぎる展開だが、もはやどうでもいい。友人が無事であること、ピロもメリアも俺の大事な味方だということ、これが分かったのだ。それでいい。


「……あ、ピロ、メリア」

「何?」

「どうしたの、グラス君?」


 優し気な二人の目。これは、確かに同一人物だよな。


「その……短い間だけどありがとな。よく分からない世界だけど、色々楽しかった」


 お礼を言った。気持ちの整理、と言うには空っぽだけど、こういう時の礼ってすごく大事だと思う。


「……うん」

「……ええ、私もよ」


 二人は、笑顔だった。そして、光は一か所に固まり。


「これは……」

「原初の剣。破壊神ノストランザーへの対抗兵器の一つだ。ちなみに、僕は弓だよ」

「ああ……」


 名前が単調って言っちゃアカンだろうな。状況が状況だし。


「さあ、ボケっとしてられないよ。あっちも、事の次第に気が付いて動き出したみたいだし」


 本村の指さす先には、灰色の軍勢が見える。天使の白でもなく、堕天使の黒でもない。それこそ、破壊の灰色ってことか。


「……急すぎるぜ」

「僕は現実世界でしばらく待ってて、『やっとか』って感じだよ」

「その辺の話は、後でだな。ひとまず、現実世界に帰らせてもらうか」

「ああ」


 剣と弓。それぞれ構えて息を整える。

 さあ、始めよう。決戦を。


◇◇◇


「……ただいま」

「ああ。おかえり、『草野』」


 その名前で呼ばれるのは、随分と久しぶりな気がする。

 結局。俺たちはあの灰色に染まった大軍勢を一瞬で消してしまった。それだけ、ピロとメリアの剣は強かった。


「……締まらないねえ。伝説の装備だけでラスボス撃破とは」

「世の中、そんなもんだよ。実際は、ドラマチックな展開になる前に準備を整えた方が圧勝する。今回は、こちらの準備が速かっただけさ」

「そうかいな」


 リアルな太陽も、いつ以来か。感覚は変わらないし、違和感はない。


「……心残りはあるのかい?」

「ないな。あまりにもアッサリして、消化しきれていないだけだ」

「じゃあ、会いに行ってみる。君を支えた女の子の大元をさ」


 ……。


「そうする」

「じゃあ、こっち」


 本村に連れられ、俺はまた歩きだした。あの場所の出来事は、忘れてはいけない。

 けど、ひきづってもいけない。

 あんな世界は、色々と教訓にした方が良いかもね。


「駄作な世界だった。けど、意味はあった」


 そう思うよ、本当に。

こんばんは。里見レイです。

かつて見切り発車で始めたSAOもどきの本作を、思い切って終わらせました。


ストーリーの流れ自体はほぼほぼ6年前の構想通りでした。

ただ、もっと各エピソードを膨らませるつもりだったので、そこは後悔です。

しかし、リメイクする時間もないので一度「駄作でも終わらせる」ことにしました。

それが、未来に良い方向へ向かうと思いまして。


と言うわけで、ここまでお読み頂きありがとうございました。

次回作の為に終わらせた作品ですので、マジで頑張ります。

里見レイ

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