あぁーーーーーーー!!!!!
何が可愛いお嫁さんだっ!?
いつの間に婚姻結んだんだっ!!
こんな無意味で無効な・・・はな・・・し・・・・・・
「あぁーーーーーーー!!!!!」
「どうしたの?アマンダ!」
あれか?あの責任を取るって話し・・・まさか、あれ?
疑いの目でダレン様を見た
ダレン様は目が合うと、優しく微笑み頷いた
「なんてことなの・・・」
足を突き出し、背もたれに体を任せた
マナーなんてあったもんじゃない、今の私は放心状態だ
「アマンダ、体に触るわ」
「そうだぞ!あまり大きな声を出すな!お腹の子に触るぞ」
両親はアワアワと慌てだした
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・え?」
物凄い間抜けな声が出た。なんだって?
お腹の子?
「まぁまぁモリソン夫妻、アマンダちゃんが元気でいるのが何よりですよ」
「そうですわ、アマンダちゃん。ご挨拶が遅れたわね」
向いに座っていたモンティス夫妻は、モンティス公は奥様の肩を抱き、仲が良いのが見て取れる。ダレン様の両親とは思えないくらい、優しい瞳に穏やかな口調の方々だった
「私がダレンの父、グランド・モンティスだ」
「ダレンの母でジェーン・モンティスよアマンダちゃんおめでとう」
どうしてもおめでとうを言いたくてとジェーン夫人が嬉しそうに言っていた。グランド様も目尻は下がり嬉しそうにしている
何に?お喜びに!?いや懐妊にか・・・
まさかこの場であの懐妊は只の噂でダレン様とは何でもないでーーす!とでも言う?
懐妊なんて真っ赤な嘘です!なんて
そんな・・・なんてこと・・・言いづらい
泣きたい
「実はねアマンダちゃん、モンティス家嫡男でありダレンの兄、ジョナサンについて話しておきたい事があるの」
ジェーン夫人は、言いづらそうにグランド様と顔を合わせながら話し始めた
「ジョナサンは長男で将来公爵家を継ぐ予定でしたの、けれど、ジョナサンは縛られるのを嫌い、国を跨いで放浪の旅にでてしまったのよ・・だから」
また言いづらそうに、一呼吸おいてからジェーン夫人は口を開いた
「ダレンに公爵を継がせる予定になっているの、知らせるのが遅くなってごめんなさいね、けれど安心して頂戴、公爵夫人として必要な事は私が責任をもって教えるわ」
公爵夫人?私が?有り得ない!
無理よ!
「ジェーン夫人!私は!・・その・・」
言い出そうとしたが、この空気を割る程の勇気がない
助けを求めるようにダレン様の顔を見た
「安心していい。アマンダのペースで覚えてくれれば」
「違います!違いますよダレン様!そっちではなく、あの件です」
目をしっかり見て促した
ダレン様は頷き、モンティス夫妻に体を向けると話し始めた
「少し2人で話したい、退席しても宜しいですか?」
「ああ、構わないよ」
「私達も、アマンダちゃんとお話ししたいのよ、ダレンばかりでは狡いわ」
「話が終わりましたら、また戻ってきます」
「そうね!そうして頂戴!アマンダちゃん。」
「はっはい!!」
「ベビー用品、色々と揃えたのよ、戻ってきたら見て頂戴ね」
買ったの!?早すぎるわ、自分の子供を信用し過ぎよ!
私は顔面蒼白した。ダレン様が立ち上がりフニャフニャになった私の腰をしっかり抱き、エスコートして別の客間へ通された
部屋に入ると執事さんが紅茶を用意してくれた。ほのかに甘い香りが漂った
二人になり、辛うじて残っていた力が抜けると、ソファーに全体重を預けた。
ゆっくりとダレン様の顔を見て、睨みを効かせた
「どうゆう事ですか?」